窓口DXの拠点誕生 学童跡地に「デジスポ長房」
館内に設置されているデジタル端末を使って各種申請や証明書の発行などができる市の施設「デジタルフロントスポット長房」(デジスポ長房)が、10月6日に長房町の横山学童保育所跡地に開設された。常駐する職員やリモート窓口のサポートで、デジタルに不慣れな人でも容易に手続きが進められるほか、地域の交流の場としても開放される。
デジスポ長房は、デジタル技術を活用して市民の利便性向上を目指す市の取り組みの一環で誕生。開設から約半世紀が経過した市横山事務所(並木町)を9月30日に閉所し、その機能をデジスポ長房に移転した。マイナンバーカードをかざすことで書類を書くことなく申請書が作成できる「マイナピット」や窓口に並ばずに諸証明書を発行できる「キオスク端末」、オペレーターがテレビ電話で申請をサポートする「リモート窓口」などが設置されており、住民票の写しの交付や印鑑登録証明書の交付、市税の支払いなどができる。開所日は、日曜日から木曜日までの午前9時から午後4時まで。
ここは2022年3月まで横山学童保育所があった場所(現在は横山第二小学校内に移転)。今年4月から8月にかけて改修工事が行われた。書類を書くための記載台が必要ない分、市民が交流できるロビーやキッズスペースなどが設けられ、バリアフリートイレ、授乳やおむつ替えができる個室スペースの「赤ちゃん・ふらっと」なども整備されている。総面積190平方メートル。改修費用は約4500万円。
学童の児童もお祝い
オープン前日の5日に地元町会・自治会の代表や関係者を招いたセレモニーが行われ、初宿和夫市長が「DX化により職員のマンパワーが有効活用でき、行政サービスの向上につながる」とあいさつ。横山学童保育所の児童らが「楽しい思い出がたくさんあるこの場所が新しくなってうれしい」と祝いの言葉を述べる一幕もあった。施設の見学も行われ、出入口に設置される人型ロボットの「ペッパー」に子どもたちが群がった。
「デジタルが苦手な人も安心して利用していただき、また子育て中や散歩中の方も気軽に立ち寄ってほしい」と同館。