観光地・宮島が紅葉シーズン本番へ 紅葉谷公園が鮮やかに染まる秋景色
広島県を代表する観光地・宮島で、秋の訪れを告げる紅葉がいよいよ見頃を迎えようとしています。
国内有数の紅葉スポットとして知られる「紅葉谷(もみじだに)公園」では、木々が次第に鮮やかな赤や橙へと染まり、園内を歩く観光客の目を楽しませています。
紅葉谷公園は、霊峰・弥山(みせん)のふもとに広がる自然豊かなエリア。奥へ進むほど標高が上がり、そのぶん紅葉の進みも早く、園内を歩くと秋の深まりが足取りとともに感じられます。
もみじやカエデが点在する遊歩道には、写真を撮りながらゆっくり散策を楽しむ人々の姿が絶えません。宮島全体が華やぐ観光シーズンのピークを迎えつつあります。
外国人観光客からも人気の日本の秋
日本の紅葉は、海外からの旅行者にとっても高い人気を誇る観光コンテンツです。宮島の紅葉も例外ではなく、この日筆者が訪れた紅葉谷公園では観光客の半数近くが外国人で、特に欧米からの旅行者に人気の高さがうかがえ、宮島が世界に誇る景観であることを改めて感じさせてくれます。
のんびりと秋を過ごす宮島の鹿
宮島に多く生息する鹿たちも、紅葉の見頃を迎えた園内をゆったりと散策しています。
人に慣れているため近づいても逃げ出さず、まるで公園の風景に溶け込む置物のよう。
観光客からは「ここの鹿はおとなしいね、置物みたい」との声。不思議そうに眺める微笑ましい様子が見受けられました。
奥紅葉谷で進む紅葉、ロープウェー乗り場も賑わい
紅葉谷川に架かる奥紅葉谷橋周辺では、すでに紅葉が見頃。多くの観光客が鮮やかな景色を写真に収めており、朱色の橋と紅葉の構図が人気でシャッター音が絶えません。
さらに進んだ宮島ロープウェー乗り場付近でも、見事な紅葉が訪れる人々を出迎えています。
この日は乗り場に長い行列ができ、20〜30分待ちが続くほどの盛況ぶりでした。
弥山へ続く道は自然を満喫する外国人観光客の聖地に
ロープウェー乗り場を過ぎると、道は奥紅葉谷を抜けて弥山登山へ向かう本格的なトレッキングコースへ。
欧米の旅行者は自然を楽しむアクティビティを好む傾向が強く、この登山道でも多くの外国人ハイカーの姿が目立ち、進んでいくほどに周りには外国人観光客ばかりになっていました。
紅葉の名所を求めて散策していくと、耳に届くのは川のせせらぎと鳥のさえずりだけ。観光地の賑わいから離れ、静寂の中で秋の景色を満喫できる空間が広がっています。
宮島の紅葉は、これからしばらく見頃が続く見込みです。鮮やかに色づく木々、心地よい自然の音、そしてのんびりと過ごす鹿たちが訪れる人々に特別な秋の「宮島時間」を届けています。