スペシャルインタビュー・藤森慎吾 ぼくの「伸びしろ」、大きいですよ~ッ! 【基礎英語】でいっしょに成長しちゃいましょう!
2025年3月31日より放送開始予定の「NHKラジオ 中学生の基礎英語 レベル2」とその学習テキストは、講師に玉川大学教授の工藤洋路さんを迎え、大幅リニューアル。「まさにこう言いたかった!」という実践的な表現力を、中学英語を駆使しながら養います。中学生だけでなく、英語を学びなおしたいという方にもオススメです。
今回は生徒役として番組に出演するオリエンタルラジオの藤森慎吾さんにお話を伺いました。
“話す力”は、くり返し口にすることで伸びていく
──「基礎英語」への出演オファーが来たときの、率直なお気持ちはいかがでしたか?
この年齢にもなると、英語を学び直す機会なんてそうそうないので、いい機会をもらったな、と思いました。ぼくにとっても、すごくいいタイミングだったんです。というのもちょうど子どもが生まれたときだったので、ちょっと気が早いですが、子どもと一緒に勉強できるな……と。家庭でも “何かを学ぶ”ことは楽しいことなんだと、子どもに思ってもらえる環境を作ってあげたいと考えていました。「パパもちゃんと勉強してるんだよ!」っていう背中を見せたい思いもあります。
──昨日の収録でちょうど1か月ぶんを録り終えたところです。実際に収録してみて、今の感想は?
実は学生時代、英語は得意科目だったんですよ。でも、あらためて英語を話すとなると、なかなかことばが出てこない。知識はあるのに話せないって、ちょっとくやしいですよね。出てくる文法も単語も、わかるんですけど、いざ伝えたいことを話そうとすると、ことばが口もとまで出かかっているのに、文にならないというか。
でもおもしろいことに、毎日続けていると、少しずつ話せるようになっていくんです。「あ、このあいだ学んだあの表現、ここで使えるな」、なんて。“話す力”って、くり返し口にすることで伸びていくんですね。実際、工藤先生もびっくりしてるんじゃないかなあ、ぼくの成長があまりに著(いちじる)しいんで(笑)。
「基礎英語」は基礎的な文法や単語を学びながら、ネイティブの方々の英語も聴くことができる、とても優れた講座だと思います。かなり実践的な内容ですよね。取り上げられている表現には、たとえば海外旅行に行ったときに、そのままぱっと使えるようなものもありますし。「基礎英語」を始めて、がぜん、“やる気”に火がついちゃいました。
──収録が開始された当初に学んだ、I see. やSorry? といった表現も、すぐ取り入れて最近の収録で使っていましたね。
そうそう、覚えたことはすぐ使わないと(笑)。かんたんな表現でも、「こういう表現にこういう使い方があるんだ」と、実地で学べているので、すごくためになります。ちなみに今いちばん気に入っている表現は、You know what?。4月のレッスンに出てきますので、どんなふうに使っているか、ぜひ注目してください。
1日15分でも、1年続ければとんでもない時間になる
──「中学生の基礎英語 レベル2」は、小学生から80代まで、幅広い層のリスナーがいますが、メインは中学生です。藤森さんご自身は、どんな中学時代を過ごしていたのでしょうか?
中学時代はちょうど香港で生活していたんですよね。英語に触れる機会も多かったです。日本人学校に通っていたので、毎日英語でしか話さないということはなかったですけど。香港は都会なので、長野しか知らなかった当時の僕には大きなカルチャーショックでした。いちばん多感な時期を海外で過ごせたのは大きいと思います。中学時代の体験とか記憶って、人生のなかでも大事なひとコマかなっていう印象があって。その先の人生に影響があったかなと思っています。
──勉強もしていましたか?
ぼく自身、小学校のときは勉強が得意ってわけでもなかった。でも、中学校では、わりとよく勉強したんです。なんでそれができたのかなと言うと、当時その年齢でも、意外とビジョンがあったからじゃないでしょうか。
中学生のときには、「将来は、今とは違った環境で仕事をしたいな」という気持ちがすでにあったんです――まさか芸人になるとまでは思ってなかったですけど。じゃあ、たとえば、東京に行くにはどうしようか、と。大学を受験して東京に行くのが、いちばん親が納得しそうだな、って考えて、そのためには進学校の高校に通いたいと思いました。当然のことですが、勉強が大事だと思い至って、真剣に勉強に取り組みました。
──モチベーションが重要ということですね。
「東京に行きたい!」っていう思いが強かっただけなんですけど(笑)、そういうことがぼくの場合、モチベーションになっていた。たとえば、目の前のテストのためだけにむやみに勉強するとなると、ストレスになりませんか? 「前日、前々日から一夜漬けすればいいか」って気持ちになるかも。でも、明確な理由を見つけると、勉強もけっこう楽しくはかどるかなって思いますよね。
──「基礎英語」はほぼ毎日1年間放送があります。どのようにすれば、英語学習を継続できると思いますか?
実はぼくには、長年、毎日続けてきたことがあります。それは日記を書くこと。もう15年ほど、書き続けています。日記を書くことが直接、仕事の役に立ったわけではないですけど、続けることって何より大きな力を生むというか。15年続けられたことは、自分の自信につながっています。実際、今のぼくがあるのも、自分で決めた「目標」に向かって、毎日コツコツ努力してきたからだと思ってます。
中学時代というのは、何かをコツコツ続けるのが難しく感じるころかもしれませんが、ルーティンを毎日継続することの重要性は強調したいです。「基礎英語」は1回の放送時間は15分と短いから、無理なく続けられるはず。でも、1年やったらとんでもない時間になる。ぼくにとっても大きな時間です。積み重ねることの大切さを嚙みしめながら続けていけたらいいなと思っています。「みんなにも負けないぞ!」という気持ちで勉強していきます。
ぼくたちは、「いつからでも、何にでもなれる!」
──藤森さん、すでにこの1か月でかなり上達しています。
そうなんです! すでに1か月で(笑)! 「41歳のこの藤森が成長した!」という実感があります。中学生は吸収力が違うから、ぼくの何倍ものスピードで成長していくはず。ぼくを信じて、もしくはだまされたと思って、毎日「基礎英語」に挑戦してください。そして、50代、60代、70代、80代、それ以上の方――先輩世代にも、英語を学びなおしたいという人は多いと思います。学ぶことは、人生の喜びのひとつですよね。
英語に限らず、何事も、やりたいと思えばいつからでもスタートできる。これはぼくの相方(中田敦彦さん)がよく言ってることなんですけど、ぼくたちは、「いつからでも、何にでもなれる!」。まさにそう。自分が望めば、何者にでもなれちゃうんです。だから、1年後のぼくにも期待していてください。ハリウッド進出も夢じゃないと思ってますから!
──最後にあらためて、「基礎英語」出演への抱負をお願いします。
さっきも言いましたけど、実はぼく、どんどん話せるようになっちゃってます。伸び率、ハンパないですよ(笑)。
こんなぜいたくな授業がタダで聴けるなんて、これはもう使わない理由はないです。中学生はもちろん、学び直しのオトナのみなさんも、いっしょに「基礎英語」で成長しちゃいましょう!
藤森慎吾(ふじもり・しんご)
1983年、長野県生まれ。明治大学政治経済学部卒。2003年、大学在学中に中田敦彦とオリエンタルラジオを結成。2004年、リズムネタ「武勇伝」で「M‒1グランプリ」準決勝に進出し、デビュー当初からブレイク。2016年には、自身がボーカルをつとめる音楽ユニットRADIO FISHの楽曲「PERFECT HUMAN」が大ヒットし、NHK紅白歌合戦への出場を果たす。現在はバラエティー番組に加え、テレビドラマ、映画、ミュージカルなどに出演するなど、俳優としても幅広く活躍中。NHKラジオ第1「らじらー! サンデー」でMCもつとめている。
撮影/藤田浩司 構成/「NHKラジオ 中学生の基礎英語 レベル2」編集部