猫を『お風呂に入れずにキレイにする方法』4選 災害時に役立つ可能性も
1.ブラッシングをする
猫をお風呂に入れずにキレイにするには、こまめなブラッシングが効果的です。
ブラッシングをすることで、抜け毛や汚れを取り除くだけでなく、毛の絡まりを防ぎ、毛玉ができにくくなります。
また、ブラッシングは血行を促進する効果もあるため、皮膚の健康を保つことができます。
そのため、定期的なお手入れをしていると、猫をお風呂に入れなくても清潔に保つことができるのです。
さらに、猫とスキンシップを取りながらブラッシングをすることで、お手入れの時間が猫と飼い主さんの絆を深める癒しの時間になるでしょう。
適切なブラッシングの頻度は、被毛の長さや質、グルーミングの頻度などによって異なります。こまめに体に触れながら、被毛の状態などをチェックできると安心です。
2.蒸しタオルで体を拭く
温かいお湯で濡らした「蒸しタオル」で体を拭くのも、猫をお風呂に入れずにキレイにする方法のひとつです。
40℃くらいのお湯で濡らしたタオルを固く絞って、猫をマッサージするように優しく拭いてあげましょう。
顔回りや肉球などの細かいパーツの汚れが拭き取れるのはもちろんのこと、全身を温かいタオルで包みこむように拭いてあげることで、猫がリラックスしやすくなります。
被毛や体が濡れたままだと風邪を引いてしまいますので、蒸しタオルで拭き終わったら乾いたタオルでしっかりと水分を拭き取ってあげてください。
蒸しタオルを使うと、体力を消耗せずに体をキレイにすることができます。
特に高齢猫の場合、全身の毛づくろいが難しくなることがありますが、蒸しタオルを使用することで固まった目ヤニや口周りの汚れを負担をかけずに落としやすくなります。
ただし、体に傷やひどい皮膚炎がある場合は蒸しタオルで拭かれることを嫌がる場合もあります。
体の状態を見ながら、またかかりつけの先生と相談をしながら行っていただくことをおすすめします。
3.ドライシャンプーを活用する
お風呂に入れずに猫をキレイにする方法として、ドライシャンプーを使うのも効果的です。
ドライシャンプーには、主に液体タイプ、泡タイプ、パウダータイプがあります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
液体タイプ
気になる部分に直接スプレーするように吹きかけた後、サッとタオルなどで拭き取るだけで手軽に汚れやニオイを取り除くことができます。
泡タイプ
猫の被毛に泡を揉み込み、その後タオルなどで拭き取るタイプのシャンプーです。洗浄力が高いため、しっかり汚れやニオイを落としたいときに役立ちます。
パウダータイプ
汚れやニオイが気になる部分にパウダーを振りかけてブラッシングをすることで、被毛をキレイにする方法です。液体タイプや泡タイプのシャンプーで体が濡れる感覚が苦手な猫にも、おすすめのドライシャンプーです。
お風呂に入れずに猫をキレイにしたいときは、是非ドライシャンプーも取り入れてみてくださいね。
泥や血液などであまりにもひどい汚れの場合は、その上からドライシャンプーを行なうことで、皮膚や被毛の状態が悪化してしまう場合もあります。
どうしても汚れが落とせないようであれば、トリミングサロンや動物病院などプロの手を借りるよう心がけましょう。
4.シャンプータオルを活用する
シャンプータオルは、猫の体を拭くだけで気になるニオイや汚れを取り除き、保湿効果も得られる便利なアイテムです。
水を使わずに手軽に使用できるため、猫にあまり負担をかけずに体をキレイにしてあげられます。
ウェットシートのような感覚で、サッと取り出して顔回りやお尻周り、手足などの汚れを拭き取れるので、ご家庭に1つあると大変重宝します。
特に、お風呂嫌いの猫や高齢の猫にとっては、ストレスを軽減しながら清潔を保つことができるのでおすすめです。
また、万が一の災害時など、水が使えない状況であっても手軽に使用できるので、いつでもどこでも猫の清潔を保つことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、猫をお風呂に入れずにキレイにする方法についてお話しいたしました。
水が苦手な猫をお風呂に入れるのは、猫にとっても飼い主さんにとってもストレスになります。
しかし、健康的な毎日を送るためには清潔を保つことが重要です。
今回ご紹介した方法は、普段の生活で汚れやニオイが気になるときに役立つのはもちろん、災害時など、水が使えない状況でも大変役立ちます。
そのような緊急時に、今回ご紹介した「お風呂に入れずにキレイにする方法」を活用することで、限られた環境でも猫の清潔を保つことができるでしょう。
いざという時のためにも、普段からお風呂以外のお手入れにも慣れさせておくと安心です。
また、どうしても汚れがひどい時は鎮静剤などを使用しながら行うケースが多いですが、動物病院でも処置を行ってもらえる場合もあります。
汚れたままの状態を維持することで皮膚の健康面で問題につながる場合もあるため、汚れたままであきらめるのではなく、健康に維持できるようかかりつけの先生に相談しながら皮膚や被毛を健康的に維持できるよう心がけましょう。
(獣医師監修:葛野莉奈)