上越市議会に参政党会派誕生 全国市議会では大阪・吹田市に次ぎ2番目 補選で新人当選
2025年10月28日の上越市議会議員補欠選挙(欠員3)で、参政党の公認候補が当選し、同市議会での議席数は2となった。全国の市町村議会で参政党が複数議席を占め会派を結成しているのは、これまで大阪府の吹田市議会だけだったが、今回の補欠選挙で上越市議会が加わった。
全国で参政党地方議員は173人
11月4日現在、参政党の国会議員は18人で、全国の地方議会の議員は173人。議員が不在なのは徳島、香川など5県だけで、全国で議席を伸ばしている。新潟県内では上越市のほか、新発田市と燕市、関川村に市議や村議が1人ずついる。
上越市議会で会派結成 全国2番目の複数議席
昨年4月の市議選で党公認の伊崎博幸議員(42)が初当選。今年10月28日の補欠選挙で初当選した渡邉希議員(53)が加わり10月30日、市議会に参政党の会派が誕生した。
《画像:会派代表の伊崎議員(右)と渡邉議員》
会派を結成したことで、各派代表者会議や議会運営委員会といった重要な会議に正式な構成員として出席できるようになった。これまで伊崎議員は会派に属さず、オブザーバーとして出席していた。会派の代表となった伊崎議員は「渡邉さんが当選して会派が結成できて心強い。これまで以上に活動の幅が広がる」と意気込む。
渡邉議員は「地方議会の議員として市政の問題や市民の困りごとを考えていくことはもちろんだが、国の政策に通じた一貫した取り組みができるのが国政政党の強み。そうしたこともより強力にやっていきたい」と話す。
SNS活用巧みに 補選に党首2回来援
今回の市議補選(欠員3)は3位当選だったが、得票は1万5382票。同じ国政政党の共産党候補を約4000票上回った。
選挙戦ではSNSをフル活用した。YouTube動画やInstagram、Xなどへの投稿は党組織の支援を得たクオリティーの高いもので、神谷宗幣党首らの来援の告知もタイミングよく行い、多くの人がシェアした。渡邉議員は「政治に関心のなかった人や若い人にアクセスできるのがSNSの力」と話す。
また、神谷党首が告示日と最終日の2回、上越入りする異例の態勢で党を挙げて支援した。いずれの街頭演説でも、子連れの若年層の姿が目立った。
《画像:選挙告示日に応援に駆けつけた神谷党首(2025年10月19日、上越市大手町)》
《画像:街頭演説を聞く市民ら(2025年10月19日)》
今後もさらに広い層への浸透に取り組み、県議選、衆院選に向けてさらに党勢拡大を図るとしている。
国政政党会派は公明、共産、参政 自民などは3会派に分散
上越市議会議員32人のうち、政党の公認議員は立憲民主党1人、公明党2人、共産党3人、参政党2人。残り24人は無所属だ。公明、共産、参政はそれぞれ会派を結成している。立憲民主の公認議員はいわゆる野党系議員が多い「市民クラブ」(7人)に所属。保守系の議員は最大会派「久比岐野」(8人)、「つなぐ」(4人)、「みらい」(3人)に分散している。