市消防本部 救急出動が過去最多に 年々増加し6千件超え
伊勢原市消防本部が1月10日、2024年中の救急出動件数を発表した。救急出動数は過去最多の昨年より481件増加し6383件となった。同本部では緊急性や必要性のない利用も多く見受けられたことから適正利用を呼び掛けている。
市消防本部によると、2024年(1月〜12月)の救急出動件数は6383件で、過去最多を記録した前年の5902件を上回った。
救急出動の事故種別は急病が4274件と最も多く、昨年より297件増加。増加数も最多となった。次いで一般負傷(ケガ)が1052件で前年より135件の増加。交通事故は327件で、前年より7件減少した。
救急件数の増加については、救急隊からの現場の肌感覚で聴取したとしながら「インフルエンザの流行による急病救急の増加や転院搬送の増加などが考えられる」と話す。
救急車は事故による大けがや心筋梗塞などにより、緊急で病院へ行く必要がある人が利用する。しかし入院を必要としない軽症の人への救急出動が増加しているため、緊急性が高い救急現場への救急車の到着が遅れることがあるという。
昨年市内の出動件数が6千件を超え、全国では約600万件の出動件数があったが、いづれも緊急性や必要性のない利用が数多く見受けられている。
市内で実際にあった救急車の誤った利用例として「病院で待つ時間が長いから」「車の運転ができないから」「薬がないから」などの利用で救急要請する実例が市内でもあった。
同本部は「緊急時はためらわず救急車を呼んでほしい。適正利用で大切な命を救いましょう。急な病気やケガで救急車や病院の受診が必要か迷った場合は『神奈川救急相談センター(#7119)などの利用を』と呼びかけている。
適正利用周知にイベントを開催
1月28日(火)、救急車適正利用普及啓発イベントをベルク伊勢原白根店(市内白根569の1)で開催する。午前9時から11時30分。雨天中止。参加無料。
救急車の適正利用と救急業務及び救急医療に対する市民の理解と認識を深めてもらうことが目的。
当日は、救急車の適正利用の呼びかけのほか、普及啓発グッズなどの配布、心肺蘇生法などが体験できる。
問い合わせは市消防管理課【電話】0463・95・2119へ。