『モアナと伝説の海2』日本版声優モアナ役・屋比久知奈さんインタビュー
昨年、配信サービスで映画史上世界一の視聴数を記録し、今なお愛され続けている大ヒット映画『モアナと伝説の海』の最新作である『モアナと伝説の海2』が、12月6日に公開されます。前作に続き、主人公・モアナ役を務めた屋比久知奈さんに、UHBアナウンサーの柴田平美がインタビュー。劇中歌『ビヨンド~越えていこう~』の初歌唱を披露したばかりの屋比久さんに、初めて曲を聞いた時の印象などを伺いました。
モアナ役・屋比久知奈さんインタビュー
―――まずは、前作からの続投ということで、続編ができると決まったときの気持ちから教えてください。
屋比久:私自身が、モアナという作品のファンなので純粋に嬉しかったです。モアナの冒険の続きを観ることが出来るという喜びと同時に、私がまたモアナとして、一緒に旅に出られるんだというわくわくがあって本当に嬉しかったです。
―――今作ではモアナが少し大人になっていますよね。どのような物語になっているか教えてもらえますか?
屋比久:今回は3年経って大人になったモアナが、新たな問題に立ち向かい、危険な旅に出るというテーマなんです。前作は、“テ・フィティの心を返しにいく”という目的がありましたが、今回は大切な人、妹や島の人、そして海の仲間たちとの繋がりというものを守り復活させるために新しい冒険に繰り出していきます。
―――前作はマウイが一緒に旅をしていました。今回、さらに仲間が増えましたよね。
屋比久:マウイはもうおなじみの安心感のある相棒なのですが、前回も大活躍してくれたヘイヘイに加えて、今回はブタのプアも一緒に旅に出ますし、新しい仲間たちもいて1人ではありません。1人では乗り越えられなかったことをみんなで力を合わせて、立ち向かうというストーリーになっています。
―――すごく楽しみです。今作の収録を振り返って、以前と変わったと思うこと、反対に変わらないと感じたことや瞬間はありましたか?
屋比久:前作で初めて収録をさせていただいたときは、本当に何もわからない状態でした。とにかく一生懸命必死にやったという記憶が残っていて、本当に大変だったし、難しいな、悔しいなと思いながら収録していました。今回は色々な経験をさせてもらってきた中で、自分の言葉として話すということも深く考えられるようになったのかなと思いました。でも、いざブースに入ってマイクの前に立って読み始めると、前回の収録と同じようにドキドキする感覚が戻ってきて、そういう意味では、余計な事を考えずまっすぐに向き合わせてくれるような力を持っているキャラクターなのかなと思いました。
―――自然体で臨んだという話もされていましたよね。
屋比久:モアナというキャラクターがさらに魅力的なキャラクターになっていて、私も時間の経過と共に成長したモアナに共感できる部分がすごくたくさんあったなと思います。
―――物語としては前作から3年後ですが、屋比久さんご自身は、7年の時が経っていますよね。この7年で、より大人になったなと感じるのはどのようなことでしょうか?
屋比久:すごくシンプルに声はちょっとだけ低くなりました。(笑)もしかしたら発声の仕方とかも変わったのかもしれないです。でも、アメリカのオリジナル声優のアンディーちゃんの声も大人になっていて。彼女は当時15歳くらいなので、声を聞いていてもすごく自然にモアナが大人になったなと感じました。私も今のモアナにならなきゃと思うよりも、前作と同じように、今の私ができる精一杯で向き合えばいいんだなというふうに思いましたね。
―――マウイ役の尾上松也さんとも再タッグを組んでの最新作ですが、お二人で何かお話はされましたか?
屋比久:収録自体は1人ずつのため、一緒にやることはできませんでしたが、今回続編が決まってから一度ご一緒する機会があり、2人とも大好きな作品なので、新しい冒険の話に一緒に出演できることがうれしいねと話をしました。また一緒に歌う機会やイベントなどができたらいいねと。
―――今、曲の話も出てきましたが、モアナといえば、楽曲が印象的な作品ですよね。今作の劇中歌『ビヨンド~越えていこう~』、『帰ってきた、本当のわたしに』を聞いた時の印象は?
屋比久:前作と同様に、大地の鼓動や海の壮大さから湧き上がってくるような楽曲だなと感じました。でも、楽曲の中のメッセージや、歌い方、節回しなどが前作にはない“葛藤や迷い”が表現されていて大人な雰囲気を感じさせる印象でした。すごく簡単に言うと、色々な経験を積んできて背負うものが増えてきたからこそ感じることが繊細に表れているのかなと思いました。ぜひ皆さんにも注目してほしいです。今、発表されている楽曲以外にも、すごく楽しい曲があり、マウイのかっこいい曲もあるので、ぜひ楽しみに待っていていただけたらうれしいです。
―――お披露目イベントで初めて歌唱を聞かせてもらって、今回もたくさんの人が口ずさむ楽曲になりそうだなと思いました。屋比久さんが、歌うときに意識していることはありますか?
屋比久:私は、前作の『どこまでも~How Far I’ll Go~』の時もずっと自分の中で言い聞かせていたのは、歌おうとせずピュアな気持ちで、ただまっすぐに気持ちを乗せたいということです。楽曲やストーリーが持っているメッセージがあるので、そこに自然に乗せられたらいいなと思い歌いました。海の風や匂い、太陽を感じている気持ちで歌うと、すごく歌いやすいかもしれないです。
―――南国気分で歌うと良さそうですね。
屋比久:砂のサラサラ~という音を想像しながら歌ってもらえたらいいのかなと思います。ぜひ、モアナになり切って歌ってもらえると嬉しいです。
ナルミのススメ。~『モアナと伝説の海2』~
今回のモアナは、さらに強く、たくましく、凛々しい。自分の島の人たちを守るため遠く海の彼方へと旅に出るモアナ。その旅には、前作に登場したマウイだけではなく新しい仲間たちが増えて、心強く豊かな旅になるのと同時に守るものも増える旅。絶体絶命の状況になっても、どうしてあんなに強くいられるのでしょう。私もモアナのように、どんな時もあきらめず、前に進んでいく勇気とエネルギーが欲しい。私も含め、そう思ってしまう人も少なからずいるのだろうと思います。前作でもモアナ役を演じた屋比久さんは、7年ぶりに少し大人になったモアナと向き合ったにも関わらず、自然にモアナになり切れたと話してくれました。冒頭からモアナの成長を感じられる映像に感動の気持ちが沸き上がって、その高揚感のままあっという間にモアナの世界観に誘われました。中でも、今作で印象に残っているのはたくさんのコウモリをまとうマタンギの歌。とにかく背中を押される歌詞でした。ディズニーの試写会で観たのですが、もう一度スクリーンであの歌を全身に浴びて、パワーをチャージしたいと感じました。モアナを惑わす存在のはずなのですが、何だかものすごく励まされたんですよね。(笑)屋比久さんが歌う『ビヨンド~越えていこう~』や『帰ってきた、本当のわたしに』はもちろんのこと、他のキャラクターたちの歌にも注目です!
『モアナと伝説の海2』作品情報
公開日:2024年12月6日
監督:デイブ・デリック・ジュニア
音楽:アビゲイル・バーロウ、エミリー・ベアー、オペタイア・フォアイ、マーク・マンシーナ
日本版声優:屋比久知奈(モアナ)、尾上松也(マウイ)
配給:ディズニー