「移民は犬食べる」トランプ氏発言のその後 陰謀論の“よくあること”を解説
9月16日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と、トランプ前大統領の言動について意見を交わした。
支持者向けの話しをテレビ討論で言っちゃった
寺島アナ「読売新聞。トランプ前大統領が、不法移民をめぐり「犬や猫を食べている」と語ったことが波紋を広げています。根拠のない差別的な主張だと批判が集まっていますが、トランプ氏は撤回する姿勢を示していないといいます。問題の発言は今月10日のテレビ討論会で飛び出しました。トランプ氏は、民主党ハリス副大統領との論戦で、「(オハイオ州)スプリングフィールドで彼らは犬や猫、住人のペットを食べている」と話しました。ハリス氏はあきれたように笑い、司会者は「市に確認したが、信頼できる報告はないとのことだ」と指摘しました。上念さん、このトランプ氏の発言は、どうですか?」
上念「これは、いつもの支持者向けに言っていることを、テレビ討論で言っちゃったんですよね。そしたら、市当局にその場で確認されて、ペットへの虐待は移民の人も含めて当市では確認されておりませんと、はっきり言われてしまったんで、これはちょっと失言だったなと思います。日本でも、〇〇人は〇〇してるみたいな発言はよくあるんですよ。典型的なヘイトなので、こういうのはやめたほうがいいですよね」
寺島「朝日新聞によると、トランプ氏の発言は、オハイオ州スプリングフィールドの住民がFacebookに投稿した、又聞きの情報が始まりだったようです。Facebookへの投稿は、「隣人が、彼女の娘の友達が猫を亡くした話を教えてくれた」と始まり、その飼い猫が、近くに住むハイチ人の家で枝に吊るされ、食べるために解体されていたという内容だったといいます。ロイター通信が投稿主に直接取材し、隣人を突き止めましたが、隣人は、友人からさらに別の知人の話として聞いた話だ、と説明したといいます。猫が食べられているのを目撃した人は確認されていないということは、トランプ氏の発言はデマの可能性が高いということですかね」
上念「陰謀論は基本的に、根拠が別の陰謀論なんです。陰謀論Aの根拠は陰謀論Bなんですよ。じゃあ陰謀論Bの根拠はなんだか知ってます? 陰謀論Aなんですよ。循環論法になってるんですね。だから友達に聞いたという話があって、その友達は誰に聞いたのかというと自分に聞いてたりするんですよ。(笑) これは陰謀論あるあるなんですよ」