<秋季高校野球静岡県大会>聖隷クリストファー1年のエース左腕・高部陸「自分が引っ張っていく」3試合で1失点と調子上向き
秋季高校野球静岡県大会で9月23日、準決勝進出を決めた聖隷クリストファーは過去4年で3度、4強入りを果たすなど、着実に力を付けている。準優勝した2021年以来の東海大会出場を目指し、28日の準決勝で掛川西と対戦する。
聖隷-掛川西の顔合わせは今夏の全国高校野球選手権静岡大会決勝と同カード。主軸の江成大和は「最後まで気を緩めず、残りの試合を勝ちに行く。先輩たちの分もリベンジしたい」と覚悟を口にした。
エース高部、抜群の制球力
エース左腕、高部陸が前評判通りの好投を見せている。今夏の静岡大会で体重を3キロ減らしてしまい、県大会予選序盤は「夏の疲れが残っていた」と調子がいまひとつだったが、県大会予選上位校決定戦の浜松開誠館戦から調子が上向いたという。
県大会の3試合全てに先発し、計25回をわずか1失点。常葉大橘との準々決勝は同じく左の好投手、秋山創大との投げ合いとなったが「序盤(三回まで)に点を取ってもらったので余裕があった」。
八回に捕逸で1失点したものの、難敵を5安打1失点に抑えた。抜群の制球力で、球審のストライクゾーンを確認しながら、そのギリギリを攻めた。1年生だが「自分が引っ張っていくつもりで投げている。インコースに投げきるコントロール、ピンチに投げきれる度胸を付けていきたい」と意気盛む。
中2で全国優勝を経験
埼玉県の武蔵嵐山ボーイズ出身で、中2の春に全国優勝を経験している高部。上村敏正監督は「うちは高部頼み」と言うほど信頼を寄せている。抜群のコントロールとキレのある直球。上村監督のイメージとしては、教え子であり、同じ左投手で掛川西-駒大―日本通運でプレーした、聖隷クリストファー野球部長の加茂勇作さんの現役時代に似ているという。高部の指導にあたる加茂部長は「冬を越えて体重が増え、体ができてくれば(球速が)140キロ台に乗るのでは」とさらなる成長を楽しみにする。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)