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阪神タイガース2025年新加入選手と退団選手 V奪回へ畠世周、楠本泰史ら補強は最小限

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畠世周、楠本泰史,ⒸSPAIA

FA大山悠輔、原口文仁の引き留めが最大の補強

2024年はリーグ連覇を狙うも74勝63敗6分けで惜しくも2位に終わった阪神。シーズン終了後に2年契約を満了した岡田彰布監督が退任し、後任として藤川球児氏が新指揮官に就任した。2025年は44歳の青年監督のもと、V奪還を目指すシーズンとなる。

だが、このオフは投打の主力流出危機にさらされた。チームの主砲である大山悠輔と代打の切り札・原口文仁が国内FA権を行使。さらに、2022年に防御率、最多勝、最高勝率の投手3冠に輝いた実績を持つ青柳晃洋が、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明したのだ。

船出から荒波に直面した藤川阪神だったが、結局、青柳はフィリーズとマイナー契約を結んだ一方、FA宣言していた大山と原口はともに残留を表明。戦力の大幅な低下は免れた。

“今オフ最大の補強”ともいえるFA戦士の引き留めに成功した以外では、新外国人を5人(育成契約の2人を含む)、DeNAを自由契約となった楠本泰史を獲得したのみで、派手な動きは見せていない。

新加入選手は以下の通り。

【外国人】
ジョン・デュプランティエ投手(30)3Aナッシュビル
ニック・ネルソン投手(29)3Aリーハイバレー
ラモン・ヘルナンデス内野手(28)モンクロバ(メキシカン・リーグ)
ジーン・アルナエス内野手(22)ブルージェイズ傘下※育成契約
スタンリー・コンスエグラ外野手(24)メッツ傘下※育成契約

【現役ドラフト】
畠世周投手(30)巨人

【他球団戦力外・自由契約】
楠本泰史外野手(29)DeNA

【ドラフト】
1位:伊原陵人投手(24)NTT西日本
2位:今朝丸裕基投手(18)報徳学園高
3位:木下里都投手(23)KMGホールディングス
4位:町田隼乙捕手(21)埼玉武蔵ヒートベアーズ
5位:佐野大陽内野手(22)富山GRNサンダーバーズ
育成1位:工藤泰成投手(22)徳島インディゴソックス
育成2位:嶋村麟士朗捕手(21)高知ファイティングドッグス
育成3位:早川太貴投手(24)くふうハヤテベンチャーズ静岡
育成4位:川﨑俊哲内野手(23)石川ミリオンスターズ

新助っ投は先発とリリーフ候補を1枚ずつ加えた。先発ローテ候補のデュプランティエは193センチ、103キロの大型右腕。最速157キロの速球に、カットボール、スライダー、ナックルカーブ、チェンジアップと多彩な変化球を投げ分ける。昨季はマイナーで計23試合に登板し6勝3敗、防御率4.20だった。

一方、リリーフでの起用が想定されているネルソンは最速158キロの直球に、カーブ、チェンジアップ、ナックルボールを操る。昨季はメジャーで4試合に登板し、通算では74登板で5勝4敗、防御率5.20の成績を残している。

また、ドラフトではNTT西日本の151キロ左腕・伊原陵人を1位指名。メジャー挑戦の青柳に代わる先発候補として即戦力の期待がかかる。また、現役ドラフトではライバル球団の巨人から畠世周を獲得。昨季リーグ2位のチーム防御率2.50を誇る強力投手陣にさらなる厚みを加えた。

大山、原口の慰留に全力を尽くした一方、新戦力の補強は最小限に留まっており、現有戦力の底上げなくして覇権奪回への道筋は見えてこないだろう。2020年に現役を引退後は、スペシャルアシスタントとしてグラウンド内外から戦力を把握してきた藤川新監督。指揮官としてどのような舵取りを見せるのか、その手腕に注目が集まる。

青柳晃洋はフィリーズとマイナー契約、秋山拓巳は現役引退

一方、退団選手は以下の通りとなっている。

【ポスティング移籍】
青柳晃洋投手(31)フィリーズ

【外国人】
シェルドン・ノイジー外野手(30)
ヨハン・ミエセス外野手(29)

【現役ドラフト】
浜地真澄投手(26)DeNA

【引退】
秋山拓巳投手(33)阪神ベースボール・アンバサダー

【戦力外】
加治屋蓮投手(33)楽天
岩田将貴投手(26)DeNA
片山雄哉捕手(30)
遠藤成内野手(23)オリックス※育成契約
高濱祐仁外野手(28)

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記事:SPAIA編集部

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