健康診断で要再検査と言われた危険度は? 確率でわかる本当の信頼度【マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話】
信頼度が98%の集団検診は信用できる?
信頼できる検診で再検査になったら?
信頼度が98%ある集団検診を受けた結果、「再検査が必要です」という知らせが来たとします。
こうなると、もう自分は病気にかかっていると思ってしまう人が多いのではないでしょうか。なにしろ信頼度98%といえば、ほとんど100%に近い数字です。
しかし、実際はそんなに悲観する必要がない場合も多いのです。
たとえば、1万人がこの集団検診を受けたとしましょう。実際はそのうち50人が病気で、残りの9950人は健康だと仮定します。
そして、信頼度が98%ある集団検診なので、2%は間違った結果が出ることになります。
再検査が必要でも悲観するのは早い
その診断結果がどうなるかをまとめると、次のようになります。
間違った結果が2%出ることにより、健康な9950人のうち199人は、本当は健康なのに再検査が必要という知らせを受けます。
逆に、病気である50人のうち1人は、健康だという誤った知らせを受けることになるのです。
したがって、検査を受けた1万人のうち、再検査が必要だという結果が出るのは全部で199人+49人=248人です。
ところが、再検査が必要だという知らせを受けた248人のうち本当に病気なのは、20%にあたる49人だけなのです。
つまり、信頼度が98%の集団検診で、再検査が必要だという知らせを受けた残りの80%は、実際は健康だということです。
出典:『マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話』