“熟年離婚”は誰に相談するのが正解? 経験者に聞いた #2「当たりはずれが激しいけど…」
どんなときでも離婚は人生の一大事であり、ひとりで決断するのはなかなか難しいのが現実です。
自分の気持ちは正しいのか、熟年離婚を決めてもどんな行動から始めればいいのか、誰かに相談したいと思う人は多いもの。
離婚はデリケートな問題であり、「誰に話すか」は慎重に決めるのが重要です。
どんな人なら正解なのか、また「言ってはいけない人」に話した結果どうなったのか、妻たちの体験をご紹介します。
「家族を顧みず仕事を優先してばかりの元夫とは、子どもが自立したら離婚しようと決めていました。
私は個人事業主で収入が不安定な時期があり、夫と貯めてきた貯金があるのですが負担が対等ではなく、そういった場合に財産分与はどうなるのか、年金についてはどんな扱いになるのかなど、悩むことが多かったです。
インターネットの記事にそこまで細かく載っているものがなくて、思い切って地域の男女参画センターが開催している無料法律相談に申し込みました。
話を聞いてくれる弁護士は選べない、と説明を受けていましたが、当日そこにいたのは初老の男性。
離婚に至る事情を話して疑問点を質問しようとしたら、『あなた、その年で離婚なんて、考えが甘いんじゃない?』といきなり言われて面食らいましたね……。
そういう話がしたいわけじゃない、とにかく知りたいことを教えてほしいと思っても、『フリーランスじゃ生きていくのが難しいのでは:などとにかく私についてあれこれと指摘してくるので、うんざりして途中でお礼を言って退席しました。
こんな弁護士がいるのかとショックが大きく、ネットで検索したら似たような経験をしている女性がほかにもいて、こういう無料相談系はいわゆる『当たりはずれ』が激しいのだなと思いました。
それでも、正しく知りたいと思えばやはり弁護士を頼るのが一番で、離婚問題に強い弁護士を探して相談を申し込み、お金を払って話を聞いてもらいました。
おかげで財産分与についてきちんと知ることができ、夫にも筋を立てて説明できたので本当によかったと思っています。
夫は、私が弁護士に相談していると名刺を出すと態度を変えてきて、仕事人間ほど権威に弱いのだなとつくづく思いましたね……。
離婚は無事に成立し、財産分与もきちんと進めることができて、弁護士への相談はお金を払う価値があると実感しています」(50代/公務員)
婚姻関係の問題は法律が絡むことなら、その専門家である弁護士の力を頼るのは大正解といえます。
一方で、無料相談のように相手を選べない場合は、弁護士の人格や自分との相性によっては、こんな思いをすることもあります。
逆に言えば、こんなケースがあるからこそ、正しい知識を得るためには対価が必要なときもある、とも考えることができます。
離婚は自分のためであり、悔いのない選択をしたいですね。
(ハピママ*/弘田 香)