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【全国700城を訪れる城マニア&観光ライター】いなもりかおりさんがNPO法人越後まほろば倶楽部主催の「謙信公生誕495年記念講演会」の中で春日山城を熱く語る

にいがた経済新聞

質疑応答に答えるいなもとかおりさん

「城郭とまちづくり」をテーマに、地域の個性・地域の宝を〃磨く〃取材活動・執筆活動・講演活動を全国的に展開するいなもりかおりさんが1月21日、昨年秋越後まほろば倶楽部が春日山城で開催した「山城整備体験ツアー」にも参加した体験を織り交ぜながら講演を行った。この日、新潟県上越市の中川幹太市長らはじめ一部全国からも含め、同まほろば倶楽部のメンバーや市民らの150人余りの謙信公や春日山城ファンらが参加した。

講演の中でいなもりさんは、城を持つ全国の多くの自治体で実施されている様々な取組みを紹介しながら、特に強調したのは、「地域資源・人文資源とも言うべきこの山城や歴史を生かしたイメージ戦略をどう描くのか」、「5年後に謙信公生誕500年を迎えるというこの上越のレガシーとして、ブランド力をどう強化するか」、「山城のまちとして、どうファンをつくり、どうプロデュースしていくかにかかっている」などと語った。

いなもりさんは国学院大学史学科で学び、19歳の時会津若松城(鶴ヶ城)に一目ぼれしてから城の虜になったという。温泉ソムリエやトラベルJP・ナビゲーターなども務め、今も年間120城を巡っている。講演の中で、テレビやラジオに出演する中で、全国にはたくさんの城マニアの学者や芸人が多くいることも知った。そうした皆さんとの連携・コラボも大切であることも訴えた。また『城開き』というイベントでボランティアと共に山城整備を行ってはどうかとも。

最後に「城を〃磨く〃活動は御城印などを通した小規模の交流でもいいし、謙信公に因んだラーメン名などを付けることも」、「次代を担う子供達にもこうした山城整備体験して貰う中で、子供達にも繋げていく」、「それぞれの地元団体の熱も大切であるが、市民が主役となり関係人口も巻き込んでリピーターを増やして欲しい」、「ネットもたくさんあり、春日山城がキーワード検索としてヒットできるよう発信・広報にも力を入れて欲しい」などとアドバイスも。

参加者からもいなもりさんのアドバイスに多くの共感の声が寄せられた。なお、会場には春日山城周辺の風景や山野草などを描いた同まほろば倶楽部の会員らによる絵も多く展示されたほか、篠笛演奏や約80年以前から唄い続けられた春日村歌の斉唱なども行われ、まさにこの日は謙信公・春日山デーそのものだった。

NPO法人越後まほろば俱楽部は2年前、地元の有志によって設立されたもので、町おこしや総合学習による行政との連携連携はじめ新たな特産品開発(そば畑オーナー制度や青苧畑など)、妙照寺跡・古道「師弟の路」の整備などを通して謙信公時代の里山の復元などを目指そうと活動する団体で、観光振興や社会教育の支援にも力を入れ100人を超えるメンバーが集う。

文・撮影 竜哲樹(にいがた経済新聞社顧問)

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