身長差をものともしない異色の外国籍選手、44歳ジェフ・ギブス! 引退前のラストイヤーにオールスター出場!〈Bリーグスター選手ガイド⑱〉【バスケ/Bリーグ】
Bリーグスターガイド⑱ ジェフ・ギブス
開幕9シーズン目を迎えた国内プロバスケットボール・Bリーグ。今やその人気はプロ野球やJリーグといった“メジャースポーツ”にも引けを取らないレベルまで到達し、強豪クラブのチケットは入手困難になるほど。パリ五輪での日本代表の活躍、河村勇輝選手のNBA挑戦など、日本でも“バスケ熱”が高まっている中、『ラブすぽ』ではBリーグでプレーするスター選手をご紹介!
ジェフ・ギブス
越谷アルファーズ
背番号:4
年間チャンピオンを目指し、各クラブがしのぎを削るBリーグにおいて、重要なファクターのひとつが「外国籍選手」です。レギュレーションでは登録枠に制限が設けられており、各クラブはその枠をいかに有効活用するかが問われるのですが、ほぼすべてのクラブがセンターやパワーフォワードと呼ばれるポジションに、その枠を割いています。
高さやフィジカルがモノを言うポジションだけに、体格に優れた外国籍選手を活用するのは理にかなっていると言っていいでしょう。そんな中、Bリーグで長きにわたって活躍する「異色の外国籍選手」がジェフ・ギブス選手です。ポジションはセンター、パワーフォワードですが、特筆すべきはその身長です。
ギブス選手の身長は188センチ。一般的には十分高身長ですが、2メートルオーバーが当たり前のバスケの世界において、「188センチのセンター」は異色と言っていいでしょう。しかし、ギブス選手はパワフルなプレーとウイングスパンの長さを活かし、自身より10センチ以上背の高いビッグマンたちを相手に、互角以上のプレーをブースターに見せ続けています。
もうひとつ、ギブス選手を語るうえで避けては通れないのが、「年齢」です。1980年生まれのギブス選手は、現在44歳。バスケ界では同い年にレジェンド・田臥雄太選手(宇都宮ブレックス)がいますが、運動量の多いバスケットボールという競技でこの年齢まで第一線で活躍し続けるのは至難の業。
しかし、越谷アルファーズに移籍した今シーズン、ギブス選手は開幕から躍動。1試合平均10得点以上、平均リバウンドも7以上と、今なおトップレベルのパフォーマンスを維持しています。
来日は、今から15年前の2010年。ドイツでプレーした後、JBLのトヨタ自動車アルバルク(現アルバルク東京)に移籍したギブス選手は、以降も栃木ブレックス(現宇都宮)、長崎ヴェルカ、サンロッカーズ渋谷と渡り歩き、各クラブでしっかりと結果を残し続けてきました。
プレーだけでなく人格者としても有名で、現在所属する越谷では選手のコーチングやメンターとしての役割も担う「リーダー」としてチームを牽引。40歳をとうに越えながら、今も泥臭く体を張り続けるそのプレースタイルは、多くの選手、ブースターに勇気を与え続けています。
そんなギブス選手ですが、今シーズン限りでの現役引退をすでに発表済み。そのプレーが見られるのはあと数カ月となってしまいました。それでも、先日行われたオールスターに4大会ぶりに選出されて元気な姿を全国のバスケファンに見せてくれるなど、豪快なプレーは今なお健在。
日本バスケ界の躍進に貢献し続けてきた「異色の外国籍選手」ギブス選手のプレー、ぜひ一度、アリーナで観戦してみてはいかがでしょう。
文・花田雪