カシオの中間期決算は最終利益が半減 通期業績予想はランサムウェア攻撃の影響で悪化
カシオ計算機は11月27日、2025年3月期の中間期決算を発表した。カシオ計算機は当初、11月6日に発表を予定していたものの、ランサムウェア攻撃の被害を受け、経理関連データへのアクセスを遮断したため、遅延が生じていた。カシオ計算機の4〜9月は、売上高は1369億4700万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は103億4100万円(同26.5%増)、中間純利益は35億8000万円(同50.7%減)と増収だったものの最終利益は半減した。
セグメント別では、時計事業は中国市場が前年同期から28%減と大きくマイナスだったものの売上高は854億円(前年同期比4.4%増)、営業利益は122億円(同14.0%増)と増収増益だった。中国は経済の低迷の影響により、消費マインドが悪化したままで、時計の販売が苦戦している。
コンシューマ事業の売上高は445億円(前年同期比1.6%増)、営業利益は27億円(同42.7%増)、システム事業の売上高は31億円(同10.7%減)、営業利益は3億円の赤字(前年同期は2億円の黒字)だった。
また、ランサムウェア攻撃被害の影響により連結業績予想を修正した。売上高は約130億円、営業利益は約30億円の減少を見込んでいる。2025年3月期通期の連結業績予想は、売上高は2620億円(修正前は2750億円、前年比2.5%減)、営業利益は140億円(同160億円、同1.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億円(同100億円、同32.8%減)に修正した。