村尾信尚「政党交付金は廃止してもいい」
裏金議員を公認するか、非公認にするか、連日報じられているが、問題はそれだけではない。10月8日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚が1995年に始まった政党交付金の効果について語った。
村尾「今、焦点になっているのが裏金議員について公認するか、しないのかという問題なんですが、見落としてはならないので制度の問題。例えば企業からの献金はどうするのかとか、政党から議員に渡される政策活動費の取り扱いをどうするのかとか、あるいは国会議員に支給されている旧文通費と呼ばれる調査研究広報滞在費、国会議員はこれを月に100万円貰っています。そろそろこういった制度について各党どういうスタンスなのかということを投票の判断材料にしてほしい。一方、各政党が言っていないのが政党交付金について。共産党は貰っていませんけれども、政党交付金のために国民は1人あたり約250円税金として納め、それが政党に交付されています。これだけ裏金を集め、法律に反することをやっている政党に政党交付金を今のまま交付していいのか、政党交付金の廃止も含めて議論していいと思うんです。1人あたり250円納めると300億円以上にもなるこの制度は1995年にできたんです。それ以前は政党交付金はなかった。当時、色んな問題があって政党交付金をつくれば、政治家と民間とのやりとりで、おかしなことはなくなるだろうと思ってやったんですけれども全くなくならなかった。そろそろ政党交付金の在り方について議論してもいいと思う。私自身は全く効果なかったと思っている。いまだに大量の議員が裏金づくりをしている。だったら政党交付金を廃止してもいいんじゃないかと思います。少なくとも1人でも裏金議員が出た政党には今後5年間は一切政党交付金は配分しませんというようなペナルティーをつくる。そういうことも選挙で議論してほしいですね」