北中学校が文科大臣表彰 読書推進、市内校で2年連続
秦野市立北中学校(田中理絵子校長)がこのほど、朝読書の時間確保と図書委員の精力的な活動等が評価され「子供の読書活動優秀実践校」として文部科学大臣賞を受賞。「子ども読書の日」の4月23日には、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都)で表彰式が行われた。
文部科学省は2002年度から、子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、その意欲を高める活動を推進。特色ある優れた実践に取り組む学校・園、図書館、団体・個人に対し大臣表彰を行っている。今年度は「子供の読書活動優秀実践校・園」が171件。「子供の読書活動優秀実践図書館」が43件、「子供の読書活動優秀実践団体(個人)」が48件で合計262件が表彰対象となった。県内の学校では、北中学校の他に横浜市立鶴見中学校、横浜市立南高校、川崎市立川崎高校・川崎高校附属中学校が受賞。秦野市内では昨年、末広小学校が受賞しており、市内の学校で2年連続の受賞となる。
表彰式に出席した田中校長は「全国から表彰を受ける学校が集まっていて、大変大きな賞をいただけたのだと改めて実感しました」と話す。
図書委員の活動等評価
秦野市教育委員会は、読書習慣の定着を目的に、23年度から毎月第1月曜日を「よむよむDAY」とし、市内の園や小中学校で読書活動を推進している。その中でも北中学校は、毎週月曜日に20分間の朝読書時間を確保してきた。
図書委員会では、委員のアイデアや感性を生かした独自の読書推進活動を実施。図書室の本のポップ作成や、月1回の校内放送で図書委員おすすめの本を紹介する「よむよむ放送」などを行っている。10月の読書週間では図書室利用を推進するための特典付きイベントも企画しており、昨年は「すごろく」を実施。普段手を伸ばさないジャンルの本を借りる機会を作り出すなど、より読書を楽しめる工夫を盛り込んだ。これらの活動が評価された同校の図書室利用者も、24年度は前年度に比べ2割増という実績を残した。
図書室図書委員長の高梨佳祐さん(3年)は、小学校からあわせて6年間図書委員で、自身も大の読書好き。他の人にも本を読む楽しさを知ってもらいたいと委員として活動してきた。今回の受賞を受け「今まで取り組んできたことが、受賞という形になってうれしい。これからも活動に力を入れて、図書室を利用しやすい雰囲気にしていきたい」と話した。