石が集まるマルシェで1個2310円の“石菓子”食べてみた 「石味」の正体は意外な食材
石を愛する人々が集まるイベントで販売していた、石そのものにしか見えない不思議なお菓子「石菓子(いしがし)」を食べてみました。
コンセプトは「美味しそうな惑星」とのこと。勇気を出してかじると、驚きの味がしました。
■ 石好きが集まるマルシェで販売されていた「石菓子」
「石菓子」が販売されていたのは、下北沢駅前のイベントスペース「BONUS TRACK」で4月19日に開催された「石のことば」。石好きによる石好きのための、石が集まるマルシェです。
20メートルほどの小さな路地の両脇には、石への愛に溢れたアーティストたちによる作品群がズラリ。紙で包んで飴玉のようにした石など、ユニークな視点がたくさんで面白いです。
そんな中、「石菓子」と書かれた商品ブースが目に入りました。ゴツゴツとした形といい、光沢といい、どう見ても石そのものにしか見えません。はたして……?
「こちら、石そっくりに作った『石菓子』なんです!」とスタッフさん。石の特徴を捉え、その独特のディティールを綿密に反映したお菓子なのだそうです。
手掛けたのは、料理家・小桧山聡子さんが主宰する「山フーズ」。テーマにあわせたお菓子の商品開発や制作、フードコーディネートやケータリングなどを行っており、この「石菓子」「石のことば」とのコラボレーションで特別に作られたものだということです。
名付けて「美味しそうな惑星十二石」。惑星を食べるなんて、なんともロマンにあふれたネーミングです。いったいどんな味がするのでしょうか。
■ 化粧箱入りの1点モノ“石菓子” 「石味」の正体はクルミとココア
さっそく購入して、確かめてみることにしました。お値段は税込2310円。同じものが2つとしてない究極の一点ものだというから納得ですね。パッケージも希少な鉱石さながらに、しっかりとした化粧箱に入っています。
まずはその姿をじっくりと観察。ゴマやクッキー、ココアなどで細かな砂利や岩肌がリアルに再現されています。何も言われなければ石だと疑わないでしょう。唯一違う点は、とても軽いということ。振ってみると、中からカラカラと音がします。
かじってみると、中には大きなクルミとココアクッキー。意外な中身にビックリです。噛み締めてみると、ほろ苦く香ばしいココアとクルミのポリポリとした食感があわさって、えも言われぬ不思議な味が口いっぱいに広がりました。
まるで地面をまるごとかじり、頬張っているかのよう。実際に石や土を食べることは難しいですが、「実際に食べてみたらこんな感じなのかな」と思いを馳せることができました。
成分表を見てみると、竹炭粉、きな粉、けしの実、ヘーゼルナッツ、さらに甘夏ピールまで20種類以上。こんなに多くの食材を組み合わせて絶妙な「石味」が作り上げられていると知って驚きです。一つ一つはよく見かける食材ですが、組み合わせ次第で未知の味を作り出せるのですね。
「石のことば」次回の開催は未定ですが、またどこかで「食べられる惑星」に出会えるかも?
<参考>
4/19(土) -石があつまるマルシェ-『石のことば』開催(イベントは終了しています)
山フーズ
(天谷窓大)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 天谷窓大 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025051302.html