Yahoo! JAPAN

未経験で介護事務は難しい?向いている人や無資格で挑戦できる理由を紹介!

「みんなの介護」ニュース

未経験で介護事務は難しい?向いている人や無資格で挑戦できる理由を紹介!

未経験から介護事務をはじめられる?

介護事務が未経験からでも挑戦できる理由

介護事務は、未経験からでも十分に挑戦できる職種です。その理由は、多くの介護施設が実務経験よりも人柄や意欲を重視する採用方針を取っているためです。

厚生労働省が公表している職業情報提供サイト(日本版O-NET)のデータによれば、介護事務として働く人々に「入職前の実務経験」について尋ねたところ、「特に必要なし」と回答した割合が61.2%に達しています。


出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag 介護事務」を基に作成

この結果が示すのは、介護事務という仕事が「やる気さえあれば、誰でもスタートラインに立てる職種」だということ。

もちろん入職後には介護保険制度や請求業務など、覚えるべき知識は少なくありません。しかし、それらは働きながら学べる内容であり、最初から完璧である必要はないのです。

実際、多くの介護施設では新人向けの研修制度を整えており、先輩職員が丁寧に指導する体制を構築しています。未経験者でも安心して業務に取り組めるよう、段階的に仕事を任せていく職場が増えているといえるでしょう。

介護業界全体が慢性的な人手不足に直面している現状も、未経験者にとっては追い風です。経験の有無よりも「長く働いてくれる人材」を求める施設が多く、未経験であることがマイナス要因になりにくい環境が整っています。

40代未経験・無資格でも介護事務への転職ができる理由

介護事務は、年齢や資格の有無にかかわらず挑戦しやすい職種として知られています。特に40代からの転職を考えている方にとって、介護事務は現実的な選択肢の一つでしょう。

その背景にあるのが、介護業界全体の深刻な人手不足です。厚生労働省が発表した数値によれば、介護事務の有効求人倍率は1.85倍で、全職種と比べて高いことがわかります。


出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag 介護事務」,厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分)について(令和7年)」を基に作成

この人手不足は介護事務にも当てはまります。多くの施設では、経験者の採用が難しい状況にあるため、未経験者や無資格者でも意欲があれば積極的に採用する傾向が強まっているのです。

また、40代という年齢は、介護事務にとってむしろ強みになり得ます。人生経験が豊富な40代は、利用者やそのご家族とのコミュニケーションにおいて、落ち着きや配慮を発揮できるからです。

さらに、介護事務には必須の国家資格が存在しません。民間資格として介護事務の資格はありますが、これらは就職後に取得しても遅くはなく、無資格のまま働き始めることも十分可能です。研修制度が充実している職場を選べば、働きながら必要な知識を身につけられます。

介護事務に向いている人の特徴

介護事務として活躍するためには、特定の性格や適性が役立ちます。自分がこの仕事に向いているかどうか、以下の特徴と照らし合わせてみてください。

細かい作業を正確にこなせる几帳面 介護事務の主要業務である介護報酬請求は、数字の入力ミスや書類の不備が許されない作業。 一つのミスが施設の収入に直結するため、慎重に確認しながら仕事を進められる人が適しているでしょう。 人と接することが好き 受付業務では利用者やご家族と直接やり取りする機会が多く、時には不安を抱えた方の相談に乗ることもあります。 相手の気持ちに寄り添い、丁寧に対応できるコミュニケーション能力は大きな武器になります。 学ぶ意欲が高い 介護保険制度は定期的に改正されるため、常に最新の情報を収集する姿勢が求められます。 変化を前向きに受け止め、新しい知識を吸収し続けられる方なら、長く活躍できるでしょう。 マルチタスクをこなせる能力がある 介護事務は受付対応をしながら電話に出たり、書類作成の合間に来客対応をしたりと、 複数の業務を同時進行することが珍しくありません。優先順位をつけて効率よく仕事を進められる人は、現場で重宝されます。 チームワークを大切にできる協調性がある 介護事務は介護職員や看護師、ケアマネジャーなど、さまざまな職種と連携しながら働く仕事です。 自分の役割を理解し、他のスタッフをサポートする姿勢があれば、職場全体の業務がスムーズに回ります。

未経験者が介護事務を難しいと感じる理由

介護保険制度の専門知識が必要

未経験者が介護事務を「難しい」と感じる理由は、介護保険制度という専門的な知識を習得しなければならない点にあります。

この制度は複雑な仕組みで成り立っており、はじめて触れる方にとっては理解するまでに時間がかかるでしょう。

介護保険制度では、利用者の要介護度や提供するサービスの種類によって、請求できる金額が細かく定められています。

例えば、訪問介護とデイサービスでは単位数の計算方法が異なり、さらに利用者の自己負担割合も所得に応じて1割から3割まで変動します。これらを正確に把握し、国民健康保険団体連合会(国保連)に請求する作業は、慣れるまで戸惑うことが多いはずです。

加えて、介護保険制度は3年ごとに改正が行われます。制度改正のたびに報酬単価や加算要件が変更されるため、一度覚えた知識をアップデートし続ける必要があります。この継続的な学習が、未経験者には負担に感じられるかもしれません。

しかし、多くの介護施設では請求ソフトを導入しており、基本的な入力さえ間違えなければ、システムが自動的に計算してくれる仕組みになっています。

最初は複雑に思える制度も、実務を通じて繰り返し触れることで、次第に理解が深まっていくものです。

責任の重い業務とミスの許されないプレッシャー

介護事務の業務は、施設の収入に直結する重要な役割を担っています。この責任の重さが、未経験者にとって大きなプレッシャーとなることがあります。

特に介護報酬請求は、ミスが許されない業務です。請求内容に誤りがあれば、国保連から返戻や査定を受け、施設の収入が減少してしまいます。

また、利用者やご家族への請求額を間違えれば、信頼関係にも影響が出かねません。このように、一つひとつの作業が金銭にかかわるため、常に正確さが求められるのです。

さらに、請求業務には締め切りが存在します。毎月10日までに前月分のサービス提供実績を国保連に提出しなければならず、この期限を守るために時期によっては業務が集中することもあるでしょう。

慣れないうちは、期限に間に合わせることへの不安から、精神的な負担を感じる方もいるかもしれません。

ただし、これらの責任は決して一人で背負うものではありません。多くの職場では、先輩職員によるダブルチェック体制が整っており、未経験者が単独で請求業務を任されることは少ないといえます。

段階的に業務を覚え、徐々に責任ある仕事を任されていく流れが一般的です。

介護業務との兼務で事務に専念しにくい場合がある

介護事務として働くうえで、もう一つ難しさを感じる要因が、介護業務との兼務を求められるケースがあることです。

特に小規模な施設では、事務スタッフの人数が限られているため、事務作業だけでなく介護現場のサポートも担当することがあります。

例えば、食事の配膳や見守り、利用者の送迎補助など、直接的な介護業務を手伝う場面が出てくるかもしれません。事務作業に集中したいと考えて介護事務を選んだ方にとって、こうした兼務は想定外の負担となる可能性があります。

また、兼務によって事務作業の時間が圧迫され、請求業務や書類作成が後回しになってしまうこともあるでしょう。その結果、残業が増えたり、締め切り前に慌てて作業を進めなければならなくなったりと、業務の効率が下がることも考えられます。

ただし、介護業務との兼務には利点もあります。現場の状況を直接見ることで、サービス内容への理解が深まり、請求業務の精度が向上するからです。利用者の様子を知っていれば、ケアマネジャーや介護職員とのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。

もし事務作業に専念したい場合は、求人情報で業務内容をよく確認し、面接時に兼務の有無について質問しておくことが大切です。

介護事務で未経験可の職場を探す際のポイント

「研修制度あり」「未経験歓迎」の求人を優先的に選ぶ

未経験から介護事務として働き始める際、最も重要なのが職場選びです。中でも「研修制度あり」「未経験歓迎」と明記されている求人を優先的に選ぶことで、安心してキャリアをスタートできるでしょう。

研修制度が充実している職場では、入職後に介護保険制度の基礎知識や請求ソフトの操作方法、書類作成の手順などを体系的に学ぶことができます。

先輩職員によるマンツーマン指導や、外部研修への参加機会が用意されている施設もあり、未経験者でも段階的にスキルを身につけられる環境が整っています。

また、「未経験歓迎」と掲げている求人は、施設側が最初から教育体制を想定している場合が多いです。こうした職場では、わからないことを質問しやすい雰囲気があり、失敗を恐れずに業務に取り組みやすくなります。

求人情報を見る際には、具体的な研修内容が記載されているかどうかもチェックしましょう。「入職後3ヵ月は先輩職員がサポート」「資格取得支援制度あり」といった具体的な記述があれば、より安心して応募することができます。

施設の種類による業務内容の違いを確認しておく

介護事務と一口に言っても、働く施設の種類によって業務内容は大きく異なります。自分に合った職場を見つけるために、施設ごとの特徴を理解しておくことが重要です。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの入所系施設 利用者が長期間滞在するため、毎月の請求業務が比較的安定しているケースがよくみられます。 利用者の入退所が頻繁でない分、業務の流れをつかみやすく、未経験者にとって働きやすい環境といえるかもしれません。

ただし、夜間の緊急対応や当番制の休日出勤が発生する場合もあるため、勤務体制は事前に確認しておきましょう。 デイサービスや訪問介護などの通所・訪問系サービス 利用者の出入りが多く、日々のサービス提供実績を細かく記録する必要があります。 利用者ごとにサービス内容や時間が異なるため、請求業務はやや複雑になりますが、 その分、現場の動きを身近に感じながら働けるメリットがあります。 複合型施設 小規模多機能型居宅介護や看護小規模多機能型居宅介護のように、 複数のサービスを組み合わせて提供する施設は、より専門的な知識が求められることもあります。 こうした施設は業務の幅が広い反面、やりがいも大きいため、ある程度経験を積んでからチャレンジするのも一つの方法です。

求人に応募する前に、その施設がどのようなサービスを提供しているのか、利用者の規模や特性はどうかを調べておくことで、自分に合った職場を見極められるでしょう。

職場見学と面接で長く働ける職場を見極める

求人情報だけでは分からない職場の雰囲気や働きやすさを確認するために、機会があれば職場見学や面接を積極的に活用しましょう。実際に足を運ぶことで、長く働ける環境かどうかを見極められます。

職場見学では、スタッフ同士のコミュニケーションの様子に注目しましょう。あいさつが交わされているか、困っている職員に自然と声をかけ合っているかといった、チームワークの良し悪しは職場の雰囲気に大きく影響します。

また、事務スペースの整理整頓状態や、書類の管理方法なども、業務の進めやすさを測る指標になるでしょう。

面接では、具体的な業務内容や一日の流れについて確認しておきましょう。事務作業にどれくらいの時間を割けるのか、介護業務との兼務はあるのか、残業の頻度はどの程度かなど、気になる点は遠慮せずに尋ねましょう。

誠実に答えてくれる職場であれば、入職後も安心して働けるはずです。

また、厚生労働省の職業情報提供サイトによれば、介護事務でよくみられる職種(複数回答)として、正社員が65.3%を占めています。パートや派遣など、多様な雇用形態で働く人も半数以上となっています。


出典:厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag 介護事務」を基に作成

この数字が示すように、介護事務はライフスタイルに合わせた働き方を選ぶことができる職種といえます。家庭との両立を重視するなら短時間勤務、安定した収入を求めるなら正社員というように、自分の希望に沿った雇用形態を選ぶことも、長く働き続けるための重要なポイントです。

面接時には、自分が希望する働き方が実現可能かどうかも確認しておきましょう。将来的に正社員への転換制度があるか、勤務時間の調整は可能かなど、キャリアプランを見据えた質問をすることで、より納得のいく職場選びができるはずです。

介護事務は、未経験からでも十分に挑戦できる職種です。研修制度が充実した職場を選び、自分に合った働き方を見つけることで、長く活躍できるキャリアを築けるでしょう。

みんジョブでは、「未経験歓迎」「研修制度あり」など全国の介護事務求人を、勤務地や雇用形態、こだわり条件から簡単に検索できます。

介護事務の求人を探す

あなたにあった職場で、新しいキャリアの第一歩を踏み出してみませんか。

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 南知多沖のウタセ五目釣りで8目達成!【愛知】小ダイ・カサゴ・サンバソウ・カワハギなど32匹手中

    TSURINEWS
  2. 「シンプルが一番!」大原イサキ船で狙うシマアジ仕掛けを徹底解説 船上トラブル回避が釣果伸ばす秘訣?

    TSURINEWS
  3. 【今週の『ONE PIECE』の話題は?】ロックスが語ったデービーの意志とは? “Dの意志”や“ジョイボーイ”との関係に注目<1164話>

    アニメイトタイムズ
  4. 大阪・関西万博の人気展示「動く iPS心臓」東京の汐留で期間限定で無料公開! 215万人超が注目した万博パビリオン展示が日本テレビに!

    鉄道チャンネル
  5. 「縦割り行政の壁」打破 小野田氏の外国人政策に期待

    文化放送
  6. 大人気「焼肉きんぐの福袋2026」の追加抽選受付が始まってるよ~。狙ってる人は急げ~!

    東京バーゲンマニア
  7. 美しさも味わいも一級品。ヒルトン広島が贈る特別なクリスマススイーツ予約受付中

    旅やか広島
  8. 東京ディズニーシー25周年 ミッキー&フレンズ新コスチュームを公開

    あとなびマガジン
  9. 走るのが楽しい。チョッパーに乗る理由はそれだけで十分!

    Dig-it[ディグ・イット]
  10. 【沖釣り釣果速報】大物乗合船でマダイ筆頭にカンパチ・ハマチがズラリ!竿頭は8目&30匹と大漁(愛知)

    TSURINEWS