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Chimothy→ 「今までの選択の全部を正解にできてよかった」 高知発3ピースバンドが語る、murffin discs所属への想い、新作『mishmash』制作エピソードとツアーの構想

SPICE

Chimothy→ 撮影=高田梓

2017年に高知県で結成された3ピースバンド・Chimothy→が、2ndミニアルバム『mishmash』を完成させた。約7年の自主制作期間を経て、今年1月にはmurffin discsへの所属を発表。『mishmash』はmurffin discsからの初のリリースということで、メンバーは“名刺代わりの作品に”と意気込んで制作に臨んだそうだ。親しみやすいメロディと溌剌としたサウンドをチャームとし、リスナーと同じ目線で、しかし確かに光を届けようとするChimothy→の音楽は、これからもっと多くの人に愛されるはずだ。SPICE初のインタビューでは、murffin discs所属への想いやこれまでの活動について、そして『mishmash』制作エピソードを話してもらった。

――どのような経緯でmurffin discsに所属することになったんでしょうか?

松尾あかり(Gt/Vo):murffin discsの中の[NOiD」というレーベルに、人生を救われたバンドが所属してまして。Amelieっていうバンドなんですけど。

――2021年に解散してしまいましたが、いいバンドでしたよね。

松尾:はい。Amelieと対バンさせてもらった時、 物販に[NOiD]のシールが貼ってあったので、“これ、何ですか?”と聞いたら“所属してるレーベルだよ”と言われて。その日から私はずっと[NOiD]に入りたいと思ってたんです。その話はメンバーにもしていたんですけど、あるタイミングで、出しているCD全部を封筒に詰めて、mufrrin discs宛てに送ろうとしたんですよ。便箋3~4枚くらいの、ものすごい熱量の手紙も入れて。「恐れ入りますが」みたいな書き出しだったんですけど(笑)。

泉遼馬(Ba)、木村花穂(Dr):(笑)。

松尾:その封筒を出そうとしたタイミングで、泉がオーディションの情報を見つけてきてくれて。“だったら戦おうよ”ということでオーディションに出て、最終審査=eggmanでのライブを観ていただいたことがきっかけで、所属させていただけることになりました。念願が叶いましたね。

――念願が叶って、どんな気持ちですか?

松尾:一言で言うと、“続けてきてよかったな”と思ってます。Amelieと対バンした当時は、バンドをやめようかと迷っていたタイミングだったんですよ。ずっと一緒にやってきた、人生で初めてできたメンバーが抜けたいと言ってて。その子はバンド以外にもいろいろなことに興味があって、別の道を選びたいという話でした。いろいろと葛藤していた中で、ライブハウスの方がAmelieとの対バンの話を持ってきてくれて。対バンを経て、バンドを続けていく決意ができたし、別の道を行くメンバーの背中を押すことができました。Chimothy→は今まで何回かメンバーチェンジがあったけど、みんなケンカしてバイバイしたわけじゃなくて、新しい道を選んでバンドを卒業していったんですよ。

――そうなんですね。

松尾:メンバーは変わっていったけど、いつも誰かが一緒にいてくれて、私が一度も一人ぼっちにならなかったこと……“このバンドを終わらせる”という選択をするタイミングがなかったことはすごく運がよかったなと思ってて。そして今、友達みたいだけどアーティストとして尊敬できる2人と、気持ちを揃えて、Chimothy→をやれている。“私は音楽でめっちゃ売れたいと思ってるけど、これを口に出したらメンバーの人生を変えてしまうかもしれない”と考えすぎちゃって、くすぶってた時期もあったけど、今は2人と“こういうバンドになっていきたいよね”と語り合えているし、本心をさらけ出しながら音楽をやれています。それはバンドにとっていいことなので、別の道を選ばなくてよかった、今までの選択の全部を正解にできてよかったなと思っていますね。

松尾あかり(Gt/Vo)

――そもそもChimothy→は、どのように始まったバンドなんですか?

松尾:私が高知工科大学に通ってた時に組んだバンドです。男の子が多い大学なんですけど、軽音部に入ったら学年に3人だけ女子がいて。“ほな組もか”って感じで始まりました。

――ベースの泉さんは、2023年8月に加入されたんですよね。

:はい。Chimothy→が大学の軽音部で活動していたころ、僕は別の大学でバンドを組んでて、ライブハウスでよく対バンしてました。僕は大学卒業後に一旦音楽をやめて、就職して。

――“またいつか音楽をやれたら”と思いつつ?

:そうですね。会社員をしながらバンドもしようと思ってました。だけど会社が忙しくて時間がとれず、メンバーも見つからんし、全然動けてなくて。バンドやりたいと思ってんのに何もできへん自分に対するフラストレーションもありつつ、最終的にはメンタルを壊してしまって、1年ちょっと勤めた会社を辞めました。それ以降はバイトをしながら生活してたから、“俺でよかったらChimothy→のサポートすんで”みたいなことをよく言ってたんですよ。おそらく、当時あかりの周りにいた人間で一番暇だったので。そしたら、前のベーシストが脱退するタイミングで本当に連絡をくれて。

松尾:私も、最初は冗談みたいな感じで“もしかしたらサポート頼むかも”と言ってたんですよ。そしたらホンマに弾いてほしいタイミングがあって、その日弾いてもらったのがきっかけで継続的にサポートしてもらって、最終的には加入してもらいました。元々メロコアバンドでギター弾いてたのにね。“ギター弾けるならベース弾けるやろ”って(笑)。

:あはははは。

松尾:前のバンドではアレンジもやってると聞いてたし、音楽のセンスがあることは知ってたんですよね。

■Chimothy→の曲は一度対バンしただけやのに、ずっと頭に残ってて。あかりの歌声もずっと覚えてて、“なんか持ってる子やな”と思って。(木村)

――そしてドラムの木村さんは、今年1月に加入されたと。

木村:はい、元旦に加入を発表しました! 2021年に、当時組んでたバンドのツアーで高知に行った時にChimothy→と対バンして。同い年ということもあって、仲良くなったんです。そこからしばらく経って、Chimothy→のドラムが脱退することになった2024年に“サポート頼みたい”、“ドラム叩いてほしい”と言われて。なので、その場でOKしました。“うん、やるわ!”って。

――仲が良かったし、いいバンドだと思っていたから、すぐに承諾したと。

木村:そうですね。あかりと出会った当初、私が組んでたバンドは月10本くらいライブをしていたんですよ。とにかくめっちゃ対バンしてたので、記憶に残ってる曲ってあんまりなかったんですけど、Chimothy→の曲は一度対バンしただけやのに、ずっと頭に残ってて。メロディはキャッチーやし、あかりの歌声もずっと覚えてて、“なんか持ってる子やな”と思って。バンドに誘ってもらったときに、自分が叩いてるところを想像して“楽しそう!”と思ったので、すぐにOKしました。去年の8月ぐらいからサポートし始めて、1月に加入したから、まだ一緒にやり始めて1年も経ってないんですよ。

:8ヵ月か9ヵ月くらい?

松尾:嘘やん! そんな感じしないよね。

――確かに今話していても、日が浅い感じがしないというか。3人とも笑い方が似ているのがいいなって。

木村:あはははは! そうなんや。

松尾:実を言うと、木村のドラムを初めて見た2021年の対バンの時から、私は“もう1個バンドするなら一緒にやりたい”ってずっと思ってたんですよ。

木村:そんなこと思ってたん?

松尾: そう。私が大阪に出てきて、一人で弾き語りライブをすることが多かった時期に、“もう1個バンドやりたい”という気持ちが強くなったことがあって。その時も声を掛けようかなと思ったんですけど、木村は木村で、また別のバンドを始めちゃったので、“ああ……”とか思ってて。だからホンマに出会った時からずっと……女の子ドラマーで“一緒にやりたい”って気持ちになったのは、本当にたった一人。

木村:プロポーズみたいやな(笑)。

泉遼馬(Ba)

――泉さんは結成当初からChimothy→のことを見ていたという話でしたが、どんな印象を持っていましたか?

:“売れるとしたら、こいつらなんやろな”みたいな。 自分の周りにいるバンドの中でもずば抜けて声がいい、歌が上手いと思ってました。でも、俺が思ってるよりあまり上手くいっておらず……。

松尾:(笑)くすぶってたもんね。

:Chimothy→の動き方とかを見て、4~5年くらいずっと“もっとこうしたら見つかるのに”、“見つかったらもっと跳ねるのに”と思い続けていたんですよ。だから加入してからは、“こうしたらいいのに”をめっちゃ叶えさせてもらってて。

松尾:泉が入ってから、バンドの動き方や私の考え方は結構変わりました。今までは“CDオンリー上等!”みたいな考えの先輩たちと対バンする機会が多かったんですよ。だから自分の中にもそういう考え方があったけど、時代の流れにも乗っていけるように、動き方を改めてくれて。

:僕は“CD上等”って考えも悪いとは思ってないですけどね。ただ、その売り方をするんやったら、年間ライブ100本やらなあかんなと思うので。

――やるなら徹底的にやらないと、説得力が出ないですよね。

:だけど当時あかりは会社員だったから、ライブ100本は無理やって考えたら、ネットを駆使したり他の方法もあるやろと思って。そういうところは結構変えていったよな?

松尾:うんうん。

木村花穂(Dr)

――木村さんの言う通り、松尾さんの書く曲はキャッチーだし、泉さんが“見つかったらもっと跳ねるのに”と思う気持ちも理解できます。松尾さんの音楽的なルーツはどの辺りなんですか?

松尾:小中学生の頃はmiwaさんがめっちゃ好きで、いきものがかりもめっちゃ聴いてました。バンドを聴き始めたきっかけは、SHISHAMOやったんですよ。だから初めてライブハウスに立った時も、アンプの使い方とかもよくわからんけど、とりあえずライブハウスの人に“SHISHAMOみたいな音にしてください!”って伝えて(笑)。

――いいですね。歌うのが元々好きだったとおっしゃっていましたが、子どもの頃、曲を聴く時はどういうところに注目しがちでしたか?

松尾:ちょっと分からないですけど……今思い返すと、ボーカルのメロディだけを歌うんじゃなくて、ギターとか、裏で鳴ってる音も口ずさんでいたなって。サビが終わっても間奏のギターとかを“タラララ~♪”って歌い始めるから、ずっと歌いっぱなしみたいな(笑)。自分でも気づかないうちに、伴奏まで聴いてたんだと思います。たぶん子どもの頃から“このメロにこのコード、気持ちいい!”みたいな感覚を持っていたんですよ。当時はコードとか分かってなかったけど、“この曲のこの部分、なんか好き!”と感じることがすごく多くて。

――曲を聴いて、コードの使い方が絶妙だなと思ったんですけど、今のお話を聞いて合点が行きました。前のバンドでも編曲をやっていたという泉さんから見ても、松尾さんの書く曲は面白いのでは?

:そうですね。“えっ、そっち行くんや!”みたいなところが、曲の中で結構あります。僕は大学時代に音楽理論を勉強してた時期があって、わりと理論派なんですよ。だけどあかりは理論とか全く分からない。自分からすると、それが羨ましくてしょうがなくて。“それで知識つけたら完璧やのにな”と思うんです。

松尾:泉が私の作った曲を解説してくれるんですよ。“これはなんとかマイナーと言って”みたいな。あと、なんだっけ……。シェがつくやつ……。思い出した、クリシェだ!

:半音ずつ下がっていくやつね。

松尾:そうそう。“私がやってきたこと、全部名前ついてるんだ!”って結構驚いたりしてます。

■今回が一番“みんなで作ったな”っていう実感がある。しかも今回からmurffin discsという大きな味方がいるから、不可能をあまり考えずに、楽しく制作できたんです。(松尾)

――ミニアルバム『mishmash』にも個性的な楽曲が収録されています。改めて、どんな作品になったと思っていますか?

松尾:『mishmash』はごちゃ混ぜという意味なんですけど、タイトル通り、ジャンルにとらわれずにいろいろなことに挑戦しました。私たちも作りながら“Chimothy→ってこんなこともできたんだ!”と思ってたし、聴く人にとっては、新しいChimothy→が垣間見える一枚になるんじゃないかなと思っています。

:音楽的に面白いから、聴いていて飽きない。リスナーの人に、そう思ってもらえるようなアルバムになったんじゃないかなと。“メロはキャッチーやけど、裏で変なことしてんな(笑)”みたいなことを結構突き詰められたので、楽しんでもらえるんじゃないかなと思ってます。

木村:今の3人で作った初めての盤ということもあって、自分にとってすごく大事な一枚になりましたし、泉も言ってた通り、聴いてる人もハッピーな気持ちになれるような一枚になってたらいいな。というか、自分らもハッピーな気持ちで作ったんですよ。ホンマにいろいろな人に広まってほしいですね。

――制作に取り掛かる時に“新しいことをいろいろやりたいよね”みたいな話を3人でしたんですか?

木村:いや、そういう話はしてなくて。なんか“とりあえずやってみよう”精神があったよな?

:うん、俺もそう思う。

松尾:今回が一番、“みんなで作ったな”っていう実感があって。前までは、アレンジ含め、私が一旦全部作ってからメンバーに共有してたんですけど、今は、泉がアレンジを考えて、木村はドラムのパートやコーラスを考えて……というふうに分担してやってるんですよ。誰が何をやっているのかをリアルタイムで把握しながら、メンバーの意見を混ぜこぜにして形にしていく中で、“これ、いいやん!”、“やってみようや!”って盛り上がって、チャレンジすることも自然と増えていったというか。しかも今回からmurffin discsという大きな味方がいるから、不可能をあまり考えずに、楽しく制作できたんですよね。

――素晴らしい。1曲目の「猫ニモマケズ」は、今年の元日、木村さん加入の発表と同時に配信リリースした曲ですね。

松尾:この曲は、murffin discsに“1月1日に出させてください”って相談して。せっかくやから正月をコンセプトに、正月っぽいワードをたくさん入れました。 この3人になってから、新しい環境でリリースする一発目の曲ということで、《飛び込む2025》という歌詞には“今年から変えてくぞ!”っていう意味も込めています。

:murffin discsから出す最初の曲やし、僕としては“これでどうだ!”というものがほしくて。“すごくキャッチーな曲にしてほしい”と伝えて、しかも何回か突き返したよね? “もっとキャッチーになるはず”って。

松尾:うん。今までのChimothy→を聴いてきてくれた方にも、新しく聴く方にもしっかりとChimothy→らしさが伝わるように、キャッチーさが欠けないように制作しました。

――泉さんや木村さんが、松尾さんに“こんなメロディや歌詞がほしい”と要望を出すことは結構多いんですか?

木村:そうですね。私からは“日常を感じさせるようなワードを歌詞に入れてほしい”という要望を出させてもらいました。私たちにとってはスタートダッシュの曲だけど、リスナーの方には、自分のことに置き換えながら聴いてもらいたかったので。

:この曲の歌詞はだいぶ揉んだよね。あと30分でボーカルRECが始まるっていうタイミングで、俺とかほすけ(木村)でずーっと揉んでて。

松尾:私がリードギターを録ってる時にね。ギターRECが始まるまでは3人で一緒に考えてたけど、“なんか引っかかるな”、“どうしてもまとまらない”という部分があったから、2人が引き続き考えてくれて。なので、大部分は私が書いてるけど、歌詞は共作みたいな感じで。

――他の楽器のレコーディング中にボーカリストが別の部屋で歌詞を書いているという話はよく聞きますけど、ボーカリストのレコーディング中に他のメンバーが歌詞を書くという話はあまり聞かないです。歌詞って人によっては聖域なので、他のメンバーに任せたがらない人も多いじゃないですか。

木村:確かに。そこを任せてもらえてるってことは、信頼してもらえてるってことなのかな。

――はい。このバンドならではのエピソードだなと思いました。2曲目の「さよならファットネス」は多展開で楽しい曲ですね。ダイエットをテーマにした歌詞は泉さんが書いたものですが、こちらはどういった経緯で?

:納期の問題ですね(笑)。“メロディはアレンジはできてるけど、歌詞はどうする?”という状態の時に、スケジュール的にかなり切羽詰まってたから、“任せていい?”と言われて。

松尾:展開が多い曲ということで、泉から“歌詞も振り切ってくれ”という要望をもらったんですけど……私も私で考えていたものの、途中で“振り切るって何?”、“そう言ってる本人の方が振り切れるんちゃう?”と思って(笑)。そしたらすごい歌詞が来ました。携帯に書いてた歌詞を笑いながら見せてきたもんね? “ヤバいわ、これ!”、“やりすぎたかもしれん!”って。

:そうやったっけ?(笑)

松尾:今までにないくらい振り切った歌詞やから、最初は“これ歌うんか?”と思ったんですけど、聴いてるうちに馴染んできて。でも、この曲は歌うのが難しかったですね。レコーディング中、ブースの外から“いや、もっといける!”みたいなことを言われて(笑)。

木村:“舌を巻いて!”とか“誰々を降臨させろ!”とか、歌詞を書いた人からいろいろな要望が(笑)。

:(笑)。

木村:ガヤとかコーラスもたくさん入ってるから、あかり以外も、各々振り切らなきゃいけない感じで。

松尾:そうだね。レコーディング、面白かったです。

――3曲目の「夢見るボイジャー」は、バンドのことを歌った曲なのかなと思いました。

松尾:まさにそうですね。去年の10月に配信リリースしたんですけど、かほすけをこのバンドに誘ったタイミングで書き始めた曲なんですよ。バンドの進み方や体制が変わって、自分の中で“音楽で生きていきたい”、“メンバーと一緒に進んでいきたい”という気持ちがどんどん強まっていた時期で。紆余曲折を経て、今ここに辿り着いて、手を差し伸べてくれる2人がいる……という状況で、“私に書けることってなんだろう?”と考えながら書きました。

:僕もこの曲を受け取ってまず、“ああ、今の俺らのこと歌ってるわ”と感じて。結構グッときました。

木村:私も。3人になってから初めて作った曲ということもあって、“この曲からスタートしていくんやな”って。

:アレンジは僕が主体となって考えたんですけど、ベース、めっちゃ自信あるので早く誰かにコピーしてほしいです(笑)。すごくこだわって作ったんですよ。

木村:ドラムも泉がアレンジしてくれたんですけど、ビートがコロコロ変わる曲なので、めっちゃ難しかったです。でもめっちゃ練習したら叩けるようになったから今は楽しい。ライブでやってても楽しい曲です!

――4曲目の「OUR HOLE TOWN」は、2019年にリリースした1stミニアルバムとタイトルが同じですね。

松尾:今、Chimothy→は新しいメンバーと一緒に一歩踏み出していくタイミングで、間違いなくこれから新しいChimothy→になっていくんですけど、それでも今まで歩んできた道は変わらないし、これから背負っていくものも変わらない。そういう想いを聴いてくれる人にも感じ取ってほしかったですし、自分自身が当時の気持ちを思い返せるような曲になったので、同じタイトルをつけました。

――アコースティックギターから始まる曲ですが、松尾さんの歌声はこういう温かい曲にも似合いますね。「みんなのうた」で流れるような曲を作ってみてほしい。

木村:「みんなのうた」、いいですね!

:バンドとしてもぜひトライしてみたいです。

――ラストの「カーテン」には、どのような手応えを感じていますか?

松尾:今までのChimothy→にありそうでなかったテンポ感というか。跳ねたリズムの、ずっとクラップして聴けるような曲がほしかったので、それを実現できたということで手応えを感じていますね。Chimothy→には恋愛ソングが少ないんですけど、この曲は、別れを経験したことがある人の心にしっかり染み込む歌詞になったんじゃないかと。私自身の別れの経験を歌った曲なんですけど、自分の経験を知ってほしいというよりかは、聴いている人自身の経験に照らし合わせながら聴いてほしいなという気持ちです。

■憧れのバンドを自分たちのツアーに呼べるということで、楽しみやし、緊張するし、不安やけどやっぱり楽しみ、みたいな。このツアーを経て、Chimothy→はまた変わっていきそうやなって思ってます。(泉)

――最後に、6月の東名阪ツアー『Chimothy→ pre. mini album「mishmash」Release Tour』への意気込みを聞かせてください。

松尾:ライブハウスに来たことがない人や、Chimothy→のことを知ってるけどライブを観たことがない人たちが、 ライブハウスに足を運んでくれるきっかけみたいなツアーになったら嬉しいです。もちろん今まで応援してくれた方にも、新しいChimothiy→を見てもらえる機会になるんじゃないかと思っているので、いろいろな人に来てもらいたいですね。

木村: 東名阪ソールドアウトを目指してます! そのためにまずは告知とか、自分たちにできることを頑張って、万全の状態で当日を迎えたいです。本番は全力で楽しもうと思います!

:ファイナルの大阪公演はLONGMANとのツーマンライブです。憧れのバンドを自分たちのツアーに呼べるということで、今は“すごく楽しみやし、緊張するし、不安やけどやっぱり楽しみやし……!”みたいな気持ち(笑)。このツアーを経て、Chimothy→はまた変わっていきそうやなって思ってます。

取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=高田梓

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