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自閉症の子を持つ佐野さん 未経験から「B型事業所」 起業支援団体から輪広がる

タウンニュース

「えにぃはんず」を開所した佐野さん

自閉症の2人の息子を持つ黒須田在住の佐野顕一郎さんが4月1日、就労継続支援B型事業所「えにぃはんず」を新石川で開所した。元IT企業勤めで業界未経験の佐野さんの起業の背景には、地元の起業支援団体「まちなかbizあおば」の支えがあった。

以前は15年間、IT企業に勤めていた佐野さん。自閉症の2人の息子を育てながらの勤務は、会社の制度と自分の働き方との擦り合わせの毎日だったという。介護休暇の適用は会社で前例が無く、調べるだけでも大仕事。4歳離れた兄弟は中学と高校で送迎の時間が変わり、妻と時差出勤を使いながらやり繰りした。佐野さんは「自分もいつまでも一緒にいられるわけではない。一緒にいる時間を増やしつつ、同じ悩みを抱える人の力になりたい」と起業を決意した。

まちbizでの出会い

とは言っても業界は未経験。昨年1月に参加した青葉区の起業セミナーで起業支援コミュニティー「まちなかbizあおば」を知った。交流会に積極的に参加し、業界の先輩たちに物件や人材の確保、認可書類などのアドバイスをもらい、「手続きは複雑で、とても一人ではできなかった」と佐野さん。そこで知り合った(株)KUKURUの松村恵輔代表の元では約半年間、職業相談員として修業を積んだ。松村さんは、「はじめは現場の厳しさを知ったら諦めてしまうだろうと思っていた。それが熱意を持って学んで、とうとう開所まで漕ぎつけた」と称賛を送る。

ゆっくり将来を考える場所に

「えにぃはんず」では、知的・精神・身体障害者のほか、車いす利用者の相談も受け付ける。学校をイメージし、余暇や年間行事も充実。午前9時から午後5時までという比較的長い利用時間も、保護者の負担を軽減したいという思いから。佐野さんは「自分が亡くなった後を心配する保護者も多いはず。ここが利用者と一緒にゆっくり将来を考えられる場所になってくれれば」と思いを語った。

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