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“ヤバい”と噂される謎の飲料「ドリアンサイダー」を緊急調査 果たして天国か地獄か

おたくま経済新聞

ドリアンサイダー

 東京・秋葉原に潜む数々の自販機。その中に、ひときわ異様な存在感を放つ「ドリアンサイダー」があるという。

 SNSで“ヤバい”と囁かれるその真相を確かめるべく、我々は調査に乗り出した。果たしてその一口は天国か、それとも地獄か――。

【色は無色】

■ Xでは「凄まじい臭気」との声も

 果物の王様の異名を持つドリアン。武器にも使えそうなトゲトゲした見た目と、強烈な臭気で知られた南国のフルーツです。

 特に臭気は相当なものとされ、食べたことがなくてもなんとなく「臭い食べ物といえばドリアン」という認識を持っている人も多いのではないでしょうか。筆者もその1人。

 「玉ねぎが腐った臭い」などと称されるその臭気は、航空会社によっては機内への持ち込みが禁止されているところもあるほど。

 そんなドリアンをどこかの誰かがなぜか「サイダーにしようぜ」と思い、生まれたのが「ドリアンサイダー」。

 筆者がドリアンサイダーを購入したのは9月20日ごろ。秋葉原のチチブ電気ビルの下に設置された自動販売機で、1本230円で売られていました。

 記事を執筆している9月24日時点だと、X上には「売り切れていた」という声が上がっているので、ひょっとするともう購入はできないかもしれません。

 Xでは「過去の珍ドリンク全てを無に還すヤバさ」「コップに注いだ状態で凄まじい臭い」といった声が相次いでおり、正直なところ筆者は、買ったはいいものの開ける勇気が出ない日が続きました。

 しかし飲みたくても飲めない人がいるかもしれないという事実を受け止め、覚悟を決めて飲んでいくことにします。

■ 開栓した瞬間に言葉に詰まる臭気が部屋中に広がる「あっ、これは……」

 まずはラベルを見ていきます。ドリアンをイメージした黄色のパッケージで、中央のロゴ部分には小さく「美味爽快」の文字があります。美味。美味なんだな。本当に。信じていいんだな。

 裏面を見ると、メーカー名が記載されていました。佐賀県にある明治創業の老舗飲料メーカー「友桝飲料」が手がけた商品だそうです。この会社は老舗でありながら、挑戦的な新商品を手がけることで知られており、会社自体が革新的。なるほど、そういうことか……。

 次に側面を見ていきます。すると、「この製品は独特の香りがしますが、ドリアン特有の風味ですので、安心してお召し上がりください」との注意書きが。ヒッ……でも「美味爽快」ですからきっと大丈夫。大丈夫?

 「臭いがヤバい」とのことなので、覚悟をしつつ開栓。ぷしっという炭酸の抜ける音とともに、一瞬にして「あっ、これは……」と言葉に詰まる臭気が部屋中に広がります。

 ただ思っていたよりも臭くはありません。いや、臭くはあるんですが、想像していた臭さとは違いました。

 納豆とかチーズとかそういう“もったり感のある臭み”を想像していた筆者。しかし実際の臭いはどちらかと言えば爽やかさがあります。

 「腐った玉ねぎ」と表現されることが多いドリアン。分かる気がします。玉ねぎっぽさは、確かにあります。個人的には「他人のゲップ」だと思いました。

 一方で臭みの奥には、フルーティーさも感じられるので「うわっ、臭い臭い臭いっ!無理無理無理っ!」とまではいきません。

 臭いも、嗅いでるうちに慣れてきました。「おっ、これは案外飲めるかもしれないぞ」と思いつつ、コップに注いでいきます。

■ 味は思いのほかスッキリしていて飲みやすい!ただし飲み終えた後の“罠”に注意

 ドリアンの果実は黄色ですが、このドリアンサイダーは無果汁のためか、無色透明。見た目だけなら普通のサイダーです。

 なので「美味しいサイダーだよ」と偽って知人に飲ませることも、今後の関係性を考慮しないのであれば、可能です。

 グラスに口を近づけていくと、鼻いっぱいにドリアンの香りが入ってきます。飲む前に散々嗅いで慣れたかと思いましたが、やっぱり少し臭いです。

 しかし味の方にはまったく臭みは感じません。ほんのちょっぴりだけ独特なエグみがありますが、全体的にはスッキリとして飲みやすいです。トロピカルな味がします。

 炭酸の強度もちょうどよく、前評判ほど“ヤバい”印象は受けませんでした。腰に手を当ててグビグビ飲みたい、とまでは残念ながら言えません。が、飲み切るのに抵抗はない味です。

 意外とすんなり一本を飲みきって「なんだ、全然余裕じゃん」と笑みがこぼれた筆者。

 しかし炭酸飲料ということもあって、大変下品ながら小さくげっぷをしてしまったところ、お腹のそこからドリアンの香りが逆流。

 口内でドリアンが爆発したかのような、猛烈な臭気に見舞われました。

 もし飲む際は、最後の最後まで気を抜かないようにしてください。

(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025092501.html

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