50代と60代夫婦の《リアル家計簿》貯蓄がないと不安……。保険と投資信託どちらがいい?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな家計簿を大公開。家計簿の収入と支出の内訳から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【50代と60代の夫婦】
【リアル家計簿】50代と60代、夫婦2人暮らしの場合
家族構成
夫……60代、会社員
妻……50代、専業主婦
【相談内容】夫婦2人暮らしです。もっと貯蓄を増やしたいのですが、投資信託と保険のどちらを選ぶべきでしょうか?
解説するのは……
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
老後資金づくりは「投資信託」重視でOK!保険とのバランスも見直して
GOODポイント
相談者さんのご家庭は、以下の項目が一般的な平均額よりもかなり抑えられています。
・水道光熱費:2,500円(平均22,292円*)
・通信料:4,500円(平均11,112円*)
・食費:44,000円(平均97,164円*)
・医療費:8,000円(平均18,685円*)
中には平均の半分以下の項目もみられ、家計管理がとても丁寧で、無駄遣いがほとんどみられません。
夫婦2人という構成に合わせてコンパクトな暮らしを実現されている点が素晴らしいです。
*……参考:総務省「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯」
気になる支出項目をチェック
現状、保険料は8,800円と比較的抑えられていますが、「保障内容と保険の種類」は要チェックです。
老後の備えとして貯蓄型保険に加入されている場合、手数料や運用効率の面で割高なこともあります。
保険は「万が一」に備える最低限の保障だけにとどめ、余剰資金は投資信託(NISAなど)へ回す方が効率的です。
相談者さんのように生活コストが低く、現状支出の見直し余地が少ない場合、資産運用でお金に働いてもらう視点も大切です。
現在、NISAへ月3万円の積み立てができているのは素晴らしいですね。
今後も余剰資金があれば、年120〜240万円の非課税枠を有効活用しながら「長期・積み立て・分散」を意識した運用を続けましょう。
老後に向けて「じぶん年金」を育てよう
ご夫婦の年齢を踏まえると、退職後の生活費と年金のギャップに備えて「じぶん年金(資産運用による老後資金)」を準備すると、今後の生活の安心感につながります。
収入が限られている今、節約だけで貯蓄を増やすのは難しいため、NISAなどの非課税制度を使った堅実な投資信託の積み立てがおすすめです。
保険よりも自由度が高く、必要なときに解約して資金化できる投資信託は、流動性の面でもメリットがあります。
焦らずコツコツ続けてみてくださいね。
まとめ
・支出はかなり抑えられており、家計管理はとても優秀です。
・保険は必要最低限に抑え、NISAでの資産運用を重視しましょう。
・「じぶん年金」を育てるために、今後も投資信託の積み立てを継続してみてください。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。