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太宰治ゆかりの地でのウェルビーイング!DAZAI健康トレイル体験記〜ご神木「十二本ヤス」を目指せ〜

まるごと青森

太宰治ゆかりの地でのウェルビーイング!DAZAI健康トレイル体験記〜ご神木「十二本ヤス」を目指せ〜

1.運動の秋を楽しもう

お散歩の楽しい季節ですね!
「運動の秋」ということで、五所川原市で開催されている「DAZAI健康トレイル」に参加してきました。

「DAZAI」はもちろん、青森が誇る文豪「太宰治」のダザイ。
太宰にあまり健康的なイメージはないけど…?とお思いの方、同感です。
なんでも「こういうプログラムがあったら太宰もきっと健康的で長生きしたのになあ」という思いを込めて名付けたんだとか。ええー!(笑)

2.集合場所と健康チェック

集合場所は「かなぎ元気村『かだるべぇ』」。
太宰治の中学校時代の恩師のご自宅なんだそうです。

まずは健康チェック!
体温、脈拍、筋肉量や体脂肪率、さらに椅子に座った状態から片足で立ち上がれるかどうかまで…
自分の数値を眺めていると、なんとなく「よし、今日はがんばるぞ!」という気持ちが湧き上がってきます。

オリエンテーションを受けたら車で出発地点まで移動します。
そしてみんなでラジオ体操!

ラジオ体操、なんと津軽弁なんですよ。こんなところにも奥津軽らしさ。

3.いよいよウォーキング開始!森林浴の効果

DAZAI健康トレイルは全部で5つのコースがあるのですが、今回参加したのは「青森ひばの神木コース」。
かなぎ元気村のウェブサイトによると、参考タイムは5時間半、歩行距離は16km!
ついていけるのか…!?ちょっとドキドキしながらのスタートです…

この日は天気が良く気候も穏やか。
森林浴をしながら歩いていると、リラックスして不安も和らいでいきます。

「木漏れ日の中を歩くと、交感神経と副交感神経が交互に刺激されて健康にいいんですよ」とガイドさんが教えてくれました。

参加者の皆さんがそれぞれつけているクマ避けの鈴が、心地よい音色を奏でています。

ところどころで道の脇に積み上がった丸太の山を見かけます。
いろんな木があるようですが、ヒバの木は匂いですぐわかります!
いい香り〜。

4.七ツ滝で足をリフレッシュ

のぼりは最初の1時間ほどで終了。
それほどアップダウンのない林道を歩いていたところなのですが、ガイドさんが突然ガサガサと脇道に入っていきます。

慌ててついていくと…

きれいな川に辿り着きました!滝が爽やかな音を立てて落ちていきます。
7段の岩場を流れ落ちるので「七ツ滝」というそうです。
この落差を利用して、森林鉄道宿舎の電源をまかなうための水力発電が行われていたのだとか。

「ここで裸足になって足をつけるといいですよ。4キロくらい歩いたところで足を冷やすと、湿布を貼ったのと同じような効果があって翌日の疲れが全然違うんです」

というガイドさんの声に従い水に入ると…つ、冷たい!
しかも川底の石が足の裏を容赦なく刺激してきます。

でも確かに、ほてった足が楽になってきた感じもします。
また快適に歩き続けられそう!

5.お弁当タイムとヒバ林のハンモック体験

一息ついたらなんだかお腹が減ってきたなぁ、と思っていたら「もう少し歩いたらお昼ご飯にしましょう」という声が。やった!

東屋のある休憩地点でお弁当タイムです。

栄養士さんがきちんと計算してくれた、健康トレイルにはぴったりのメニューです。
太宰治の好物だったという若生おにぎり…疲れた体にこの塩気がたまりません!

昆布の繊維に沿って横に裂くように食べるのがコツ

お弁当のあとは特別な体験が待っています!
それは…

ヒバ林の中でのハンモック!

ご存知の通り、ヒバは抗菌性の強い木で、ヒバの根元には雑草がほとんど生えません。
ヒバの葉だけがどんどん積もっていくので、足元はとってもふかふかしています。
邪魔な草が生えないので気軽にハンモック体験ができるというわけです。

どこまでもまっすぐ伸びるヒバの木。
それを真下から見上げながらゆらゆら揺れていると、まるで瞑想状態のような感覚に満たされます。

ハンモックに横になりながら見上げた風景

悩みが霧散していくような、森に包まれているような、リラックスした気持ちになれます。
ハンモックに包まれていたのは10分ほどですが、リフレッシュした気持ちでウォーキングを再開することができました。

ところで、森の中を歩いているとちょっとしたおやつが手に入ることも!
たとえばこちらはサルナシ。ブルーベリーほどの大きさですが、味はキウイにそっくり。

「森の中で見つかる実としては、木イチゴを抜いて一番おいしい!」とガイドさんが太鼓判を押すほど、見つけたらラッキーな木の実です。

6.ご神木「十二本ヤス」

さて、いよいよこのトレッキングのクライマックス、ご神木に辿り着きました!
一本の幹からにょきにょきと12本もの太い枝が伸びたヒバの大木で、その名も「十二本ヤス」。
ヤスとは魚を突く道具のことで、枝分かれした姿が似ていることから名付けられたようです。

とにかく圧倒的な存在感を放つその姿は、まさにご神木と呼ぶにふさわしい木です。
樹齢はなんと800年以上だそうです(日本一!)。

手前の鳥居のほか、12本の枝に守られるように収まっているもう一つの鳥居も雰囲気を出しています。

十二本ヤス、ずっと見たいと思っていたので訪問できて感激です。
車で来ることも可能だそうなのですが、木が生い茂っていて車体が傷つく可能性もあるので、個人的にはトレッキングで目指すのがおすすめです。

7.トレイルのゴールと冬の楽しみ方

ご神木に別れを告げたあとは粛々と帰路に着きます。
数十分ほど歩いて車に乗り、最初の「かなぎ元気村『かだるべぇ』」へ。

再度血圧を測ってみると…歩く前より少し下がっています!
「歩くのを習慣にすると、下がったまま安定しますよ」とのこと。
健康は1日にしてならず!ですね。

始まる前は「途中で離脱することになったらどうしよう」という不安の気持ちもありましたが、風景やおしゃべりを楽しみながら最後まで歩ききることができました!
十数キロも歩いたなんて信じられないほどです。

歩く×森林浴×健食でリフレッシュできる健康トレイル。
冬はスノーシューでヒバ林を散策したり、地吹雪の中をマウンテンバイクライドするプログラムもあるそうです!

8.津軽海峡Well-being博、開催中!

現在、「2024津軽海峡圏 Well-being博」というイベントが開催中です(2025年1月26日まで)。
Well-being(ウェルビーイング)とは、心身ともに健康的であるだけでなく、社会的な面も含め満たされた状態を指す言葉。
青森県と函館エリアで心や体がリフレッシュできるウェルビーイングな体験ができるプログラムが集まっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

By ぺすか

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