【大阪・関西万博】関係者が「コモンズには絶対に行ってほしい」とオススメするワケ
現在、絶賛(?)開催中の大阪・関西万博。日時やパビリオンによっては長蛇の列が出来ているそうで、特にミャクミャク関連のグッズは大人気なんだとか。たしかに見慣れると可愛いよね、ミャクミャク。
さて、記者は1度だけ、というか4時間だけ万博に足を運んだのだが、その際『コモンズB』に立ち寄った。なぜなら関係者から「万博はコモンズが穴場。絶対に楽しいよ」と猛プッシュされていたからだ。
・コモンズって?
お恥ずかしい話、万博にさほど興味が無かった記者は当初「コモンズ」の意味がわからなかった。「日本館」「イタリア館」などはニュアンスで理解できるが、コモンズって……?
気になり調べたところ、コモンズは「共同で利用する土地や空間」といった意味があるそう。つまり万博における「コモンズ」は、複数の国や地域が共同で出展するパビリオンのことで「共同館」と言えばわかりやすいだろう。
大阪・関西万博にはAからFまで5つのコモンズがあり(なぜかEは無い)、少なくとも3カ国、多いと30カ国ほどが出展している。そのうち記者が訪れたのは、26の国と地域が集結した「コモンズB」だ。
・猛プッシュ
先述の通り、記者の友人が万博で働いており「コモンズが楽しいよ」と妙に推してくる。ざっと友人のプレゼンをご紹介しておこう。
江藤さん(仮名)「ほら、イタリア館とか日本館は人気だから入れるかわからないじゃん? その点、コモンズは並ばなくても入れるし(※ 最近は多少の待機列が出来ている日もあるらしい)。
しかも人気のパビリオンに入ったところで、自分に合うかはわからないっしょ? その点、コモンズはたくさんの国があるから自分に刺さるものがきっとあると思うんだ。
まあ、他にも理由はあるんだけど、それは行ってみればわかるよ。コモンズはさ、なんか自由な感じなんだよ」
……なるほど。要するに「1つのパビリオンでたくさん見られて、しかもさほど混んでなくてイイ」ということなのだろうか? ともあれ友人にアテンドしてもらい「コモンズB」を見学することになった。
・日本っぽくない空気
コモンズBにはベナン・カーボベルデ・中央アフリカ・チャド・コートジボワール……等々、26の国が出展しており、各国の展示内容は様々。というか各国の力の入れ方、なんならスタッフさんの熱量に差があるような……?
例えばある国の現地スタッフさんは会場のBGMに合わせて体を揺らしていたり、またある国のスタッフさんは意外と素気なかったり。日本人スタッフはきっちり対応してくれる人がほとんどだったが……。
ただその緩さ、ナチュラルさ、大らかさこそが「コモンズ」の魅力なのかもしれない。ある意味でマニュアル的ではないため、こちらも堅苦しくならず現地スタッフさんとの距離が近く感じたことも事実だ。
初対面なのにハグする勢いでグイグイ来るスタッフさん。逆にチラッと目が合っても、ものすごく気だるそうなスタッフさん。そして何を言ってるかわからないが、とにかくニコニコしているスタッフさん。
展示内容を見て、頭で「世界には色々な国がある」と理解できることに加え、現地スタッフさんと接しながら心が「世界には色々な人がいる」と実感できるのがコモンズの良さなのだろう。
なお、意外とフォトスポットも多く、VRなどを採用している国もいくつかあった。また友人によるとコーヒーの試飲などもあるらしいが「時間は特に決まってない」とのことである。ホント大らかですね。
万博の意義が「世界中の文化や技術を知り、感じること」だとするならば、コモンズは万博を体現したかのようなパビリオンである。有名パビリオンもいいが、万博はコモンズを押さえてこそ完成するのかもしれない。
参考リンク:大阪・関西万博
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.