中原区役所 庁内外で「議論活発に」 沖本里恵さん 新区長に
中原区の新区長に、4月1日付で沖本里恵さん(56)が就任した。中原区での勤務は、3度目。新人のころに小杉こども文化センター、本庁勤務を挟んで区民課で5年勤めた。「中原区に愛着を持っている。戻ってくることができてうれしい」と区長就任の内示を受けたときの心境を語る。
タワーマンションが建ち並び、人口も市内で一番多くなるなど、まちを取り巻く環境は、以前の勤務時代とは変わった。「区民を守る重責を感じている。さまざまな事業も行っているので、区長としていろいろなところに行って、知って、話をしていきたい」と意気込みを見せる。
その中原区については「マンション群がありながらも等々力緑地の緑、二ヶ領用水の桜など自然が楽しめるだけでなく、商業施設も多く、個性的な商店街もある。子育て世代が住みやすい、活気があるまち」と魅力を存分に語る。
一方で、増え続ける人口に対して区役所機能が追い付いていないことや、防災対策について課題を抱える。今年、区計画の改訂作業も進める。川崎市制も次なる100年に向けた一歩を歩み出した。「様々なことをそれぞれの部署で議論していく必要がある。職員はいろいろなところで話す機会を設けてほしい。意見しやすく、その意見を否定せずに受け止めて、議論ができる職場づくりを一人ひとりに心掛けてほしい」と職員に呼び掛ける。今年度、16人の新人が区役所に配属された。「魅力ある中原区を知って、好きになって、自分の力で良くしたいと気にしてほしい。庁内、外に出てまちの人と議論をして、関係性を良くしていい仕事につなげてほしい」と期待を込める。
川崎生まれの川崎育ち。旅行や美術館巡り、ウオーキングなどが趣味。「区内はもちろん、庁内も見て回りたい。麻生区の庶務係長、企画課長を務めた際に、4人の区長を身近に見て学んできたので、その経験を生かしていきたい」と抱負を語る。
区民が笑顔で暮らし、住んで良かった、住み続けたいと思ってもらえるようなまちへ。「行政だけでなく、区民の皆さんと一緒に取り組んでいきたい。ぜひ一緒にお願いします」と呼び掛ける。