【葵区・えて 静岡基地】ロボット型の収納家具は“ヒーロー” 任務は子供の笑顔を守ること
かわいらしいロボットに大きなコンセント。これ実は家具なんです。映画やドラマにも登場したことがある人気収納家具の誕生には、子供を第一に考えたあたたかな思いがありました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへいつも通る表通りから1本裏へ入れば、そこはまるで別世界。静岡県民必見の裏スポットを巡ります。今回は、静岡市街と山間部の“オクシズ”エリアを結ぶ主要道路・藁科(わらしな)街道を服織小学校付近から、さらに西に向かってお散歩します。
かわいいロボットは収納家具
藁科生涯学習センターを通過して、さらに西へ。住宅や緑しかない場所まで来てしまいましたが、表通りから少し裏に入った場所で見つけたのはかわいいロボットでした。
ここは家具メーカーの倉庫「えて 静岡基地」。
予約待ちが続く超人気収納家具「ロビット」をはじめ、子供たちの相棒となるような家具を作っている企業です。
倉庫の中は、まるでロボットの秘密基地のような光景が広がっています。
かわいらしいコンセントの見た目をしているのも収納家具。「MicroKids(ミクロキッズ)」というシリーズです。
自分が小さくなったときの目線で、大きく見えるものを作っているそうです。
倉庫には他にもチーズや機関車がありました。
えての一番の人気商品は「ロビット(2万9700円〜)」です。
倉庫の外にいたのはロビットの弟分の「PICO」。
実は、ドラマや映画にも登場したことがある静岡発の大人気収納家具。
収納力はもちろん、愛くるしい見た目からイベントに出店すると、衝動買いをする方も多いんだとか。子供だけでなく遊び心のある大人にも人気です。
キャスターもついているので、一緒に手をつないで家の中を移動することもできます。
子供の相棒として笑顔を守る
ロビットには、えて 静岡基地の隊長・安池中也さんが託したある大切な任務がありました。
ある日、スーパーから出てきたお腹の大きなお母さんと、3歳ぐらいの男の子を見かけた安池さん。男の子は買い物の荷物を少しカッコつけながら持っていました。
えて 静岡基地・安池中也さん:
その瞬間ぼくには男の子がママだけの小さなヒーローに見えました
しかし、そんなヒーローも弟や妹が生まれれば我慢することが増えてしまいます。
そんなヒーローが寂しくならないような相棒を作りたいと考え、ロビットは誕生しました。
収納だけでなく、ロビットには「子供たちの相棒として笑顔を守る」という任務があるんです。
小学校の入学祝いで祖母からプレゼントされたロビットは、孫が大学で新生活を始めるときに「この子だけは連れて行く」と言って一緒に行ったというエピソードも届いたそうです。
えて 静岡基地・安池中也さん:
家具ではないんです。家族の一員というか相棒なんです。「連れて行く」という表現もすてきです
購入した人が、思いを込めて誰かにプレゼントしてくれていると感じる安池さん。
職人さんが一体一体すべて手作業で作り上げているからこそ長年大切にされ、子供たちの笑顔を守る任務は何年も続いています。
超簡単なミニロボット作り
かわいさ満点のミニロボットは、作ることもできます。
「ミニロビ」作りに挑戦させてもらいました。
静岡県産の樹齢60年のスギの木でできた「ミニロビ」キット。
作り方はとても簡単です。キットには黒と赤の線が引いてあり、接着剤を付けながら同じ色同士合わせていくだけです。
えて 静岡基地・安池中也さん:
昔ながらの“ほぞ組み”という方法なので、木を合わせてトントンしてください
金づちでトントンすると、簡単に入れることができました。
自分で作る体験を大切に
子供に達成感やチェレンジする楽しみを味わってほしいと語る安池さん。
作り方がとてもわかりやすいのは、子供たちが自分でできるキットであることを重視しているから。
丁寧に組み立てたら紙やすりで表面を滑らかにし、腕とアンテナを付けたら完成。
あれよという間にマイロビットが完成しました。自分で作ると愛着が湧きます。
作品を作り上げると、ミッション完了証をもらえました。
えてでは、園児や児童を対象にミニロビを組み立てる木育ワークショップを全国で開催。2000年からスタートし、6000組以上が参加しました。
ワークショップでは曲を流しながらショー仕立てで進行するそうですよ。
静岡発の「ロビット」は安池さんの思いが詰まった、かわいらしい収納家具でした。購入はインターネットから。ワークショップの開催情報はインスタグラムで発信しています。
■店名 えて 静岡基地
■問合せ 054-276-0077