斎藤一人さんの『この世を天国に変えるコツ』~人生が最幸の場所に変わるとっても簡単な方法
全国累積納税額日本一/「銀座まるかん」(日本漢方研究所)創設者の斎藤一人さんは、ビジネスの成功者であるとともに、人々の幸福と健康を重視する独特の哲学で大きな支持を受けている人物です。今回は一人さんの生き様をずっとそばで見てきた、斎藤一人さんの名代、みっちゃん先生との対談も含めつつ、『この世を天国に変えるコツ』を教えてくれました。
"場数を踏む"だけで人生は大好転する! 幸運が連鎖を始める
全国累積納税額日本一・「銀座まるかん」創設者 斎藤一人
さいとう・ひとり◎実業家、「銀座まるかん」(日本漢方研究所)の創設者。1993年以来、毎年、全国高額納税者番付(総合)10位以内にただ一人連続ランクインし、2003年には累計納税額で日本一になる。土地売却や株式公開などによる高額納税者が多い中、納税額はすべて事業所得によるものという異色の存在として注目される。新刊『斎藤一人 この世を天国に変えるコツ』(徳間書店)、『斎藤一人 龍が味方する生き方 新装版』(ブティック社)など、著書多数。
みっちゃん先生
◎斎藤一人さんの名代。一人さん曰く、「みっちゃんがおむつをしている頃に出会い」、子どもの頃から一人さんの生きざまをそばで見ながら「ふわふわ楽しく魂的に成功する生き方」を学ぶ。東京都江戸川区の高額納税者番付では常連だった。魂の時代を心豊かに生きたいと願う人々に、「一人さんに教わったこと」「一人さんの愛ある言葉」を伝える活動を続けている。『斎藤一人 成功したのは、みんな龍のおかげです』『斎藤一人 ほめ道』(ともにPHP研究所)など、著書多数。
人生のどん底や暗闇からでもびっくりするくらいあっけなく好転します
はい、こんにちは。一人さんです。
誰もが、生きるなかでいろんな体験をします。
いいこともあれば、悪いこともある。
天国みたいな最幸(一人さんは「最高」をこう書くのが好きです)の瞬間もあれば、ときに不安や苦しみで笑顔を失うこともあるだろう。
まさに今、つらい日々を送っている人がいるかもしれない。
そんなあなたに、「この世を天国に変えるコツ」をお伝えします。
どん底にいようが、長いこと暗闇をさまよってきた人だろうが、考え方一つで、必ず光を見つけられます。その方法さえわかってしまえば、人生なんて、びっくりするくらいあっけなく好転します。
また、今はそれほど悪くない状況にある人でも、生きていれば、大なり小なり困難や悩みは出てくるもの。躓き、迷宮に入り込んでしまうこともあります。そんなときにも、このお話は大いにヒントとなる内容になっています。
幸せは、愛のある場所に心を落ち着けることが基本です。
そしてそれには、誰でもできる当たり前のことを、当たり前に、素直にやればいい。簡単なものを軽く見る人がいるけど、馬鹿にせず、コツコツ積み上げていくんだよね。
目新しい秘策や、難しいことをする必要はありません。いや、それも大事だけど、土台がスカスカのままでは、そこに何を乗っけても意味をなさないんです。
家だって、いくら見かけが立派でも、基礎が脆いのは危ないでしょ? そんな欠陥住宅には、怖くて住めないよね。
人の心も、家と同じ。土台が肝心で、上物は二の次でいいんです。
だから今回の話は、「そんなのいわれなくてもわかってる」と思うぐらいの、簡単で当たり前の方法しか話していません。
でも、こう考えてください。
「その当たり前を、自分は100%できているだろうか?」
あなたが今、苦しんでいるのは、いちばん大事な基礎がグラグラしているせいだと思います。そこを地固めしない限り、何をしても不安定な状況は変わりません。
足元が強固になれば、人生を力強く、だけど軽やかに、楽しく生きられるようになります。
暗黒の世界が、明るく、美しい天国に変わる。
一人さんの言葉を信じてみようと思う人は、1個でもいいので、ここに書かれていることに挑戦してみてください。
その先に、本当の幸せが待っているよ。
【特別対談】斎藤一人×みっちゃん先生
何事も「場数を踏む」こと。それを覚えておくだけでも人生はずいぶん楽になります
どうやって人生を切り拓くかより場数を踏むことだけを考えよう
みっちゃん先生(以下、みっちゃん) 私は、一人さんからたくさんのことを教わってきましたが、なかでも「場数を踏む」ことについては、とりわけ思い入れが強いです。
場数を意識するようになって、得意なことはますますうまくできるようになったし、苦手で頭が真っ白になっていたことでも、落ち着いてこなせるぐらいまで成長できたから。
場数を踏めば、誰でもなんとかなる。
これは、私の人生を大きく変えた意識の転換でした。
斎藤一人(以下、一人) 繰り返し、積み重ねることで場慣れする。習慣にする。それを「場数を踏む」というわけだけど。大概のことって、慣れなんだよね。
1回やってダメだったとしても、2回目、3回目と回数を重ねるごとに、「最初に比べたらよくなった」と思えるぐらいは成長するものだし、100回もやれば、それこそ別人級に上達する。
よっぽど自分に向いてないとか、嫌いなことじゃなきゃ、100回やったのに少しもうまくならないって人はいないと思います。
もちろん、やりたくもないことは、がんばらなくていいよ。だけど、自分が「もうちょっとうまくなりたい」「なんとかならないかな」と思うんだったら、場数を踏めばいい。やればやるほど、成長するから。
みっちゃん 私自身、いろんな場数を踏んできて思うのは、「悩む時間があるなら、場数を踏んだほうがよっぽど早い」ということです。
悩んでいるだけでは何も解決しないけど、勇気を出して場数を踏めば、いつの間にか問題は解決していることが多いのよね。人生だって、びっくりするぐらい変わっちゃいます。
どうやって人生を切り拓くか思い悩むより、場数を踏むことだけを考えたほうが、はるかに効率がいいですね。結果も出ます。
一人 何事も場数。それを覚えておくだけでも、人生はずいぶん楽になるよな。
みっちゃん 本当にそう思います。私はかつて、つらいことがいっぱいあって、ノイローゼになっちゃったの。家から一歩も出られない状態が、2年ほど続きました。
そんな暗黒時代に終止符が打たれたのも、場数を意識したことがきっかけでした。なんでもそうですが、1回では、思うような結果が出ないのは当たり前。大事なのは、そこであきらめてしまわないで、繰り返し挑戦することです。そうすれば光が差し、心に灯がともって、明るい世界が広がってきます。
一人 場数っていうと、「わかっちゃいるけど、度胸がなくてそれができなくて困ってる」という人もいるだろう。でも、決して難しいことじゃないんだよね。
行動できない最大の原因は、最初のハードルが高すぎるせいなんだけど、自分がラクに飛び越えられることから始めたら、この問題はすぐに解決します。
いきなり高い目標を設定するのではなく、小さなことを、少しずつ積み重ねる。これが、場数の鉄則なんだ。
場数を踏むためのハードルは低く。最初はささやかな前進で充分
みっちゃん ハードルは低く。これは場数を踏む際の重要なポイントだと、私は自分の経験から痛感しています。
例えば、私のように長らく引きこもりだった人が、いくら外の世界に出たいからって、いきなり旅行に出かけるのはあまりにも無謀でしょう? 奇跡的に出かけられたとしても、疲れ果ててトラウマになり、多分、2回目はないと思います。
繰り返しができない人は、これと同じようなことをしちゃってるんでしょうね。めちゃくちゃ高いハードルを越えようとしている。
一人 引きこもりの人が外へ出たいんだったら、まずはカーテンを開けて窓から外を眺めるとか、部屋から片足だけ出すとか。それすら難しい人は、インターネットをのぞいて気持ちだけ外の世界に出てみたり。
そんな小さなことじゃ、いつ外に出られるかわからない。どうしようもないって思うかもしれないけど、今まではそれもできなかったわけでしょ? だとしたらスゴい前進だよな。俺なら大拍手を送るね。
みっちゃん 最初は、ささやかな前進で充分です。1ミリの進歩だったのが、それを繰り返すうちに1センチが越えられるようになり、やがて10センチ、50センチ、1メートルと、どんどん大きなステップが踏めるようになるから。
一人 簡単なことでも、やってるうちに勢いがついてくるんです。だんだんエンジンがかかってきて、やる気も出てくるの。
山だって、いきなり高いところから登ることはできません。空を飛べるわけじゃないんだから(笑)、麓(ふもと)でじっと考えてたってしょうがない。まずは、目の前のなだらかな坂道を上がるしかないんです。だけど、ゆっくりでも坂を上がっていけば、いつかはてっぺんが見えてきます。
みっちゃん パニック障害などで電車に乗るのが怖い人は、少し離れた場所から駅を眺めるぐらいでも大成功。大変な勇気ですよ。そのうちに緊張が和らいできたら、だんだん駅に近づいて、ホームまで行ってみるとか。
いきなり電車に乗ろうとするから苦しいのであって、しっかり地固めしたうえで、ゆっくり自分のペースで慣れたらいいですね。
だけど、本当に電車が嫌でたまらないなら、がんばる必要はありません。自転車や車といった選択肢もありますし。
一人 電車に乗れないのがダメなわけじゃない。電車にも乗れない自分が恥ずかしい、みんなに迷惑をかけている、社会で生きていけない、みたいに思うのがいけないの。
そのいじけた波動、苦しい波動が、ますますつらい現実を運んでくるんです。「波動の法則」(※)って本当にあるから。
誰だって、できないことはあって当たり前。それは単なる個性だし、個性を活かした生き方をすればいいんです。考えるべきはそこだよ。
仕事だって、徒歩や自転車で行けるところを見つけたらいいし、今はインターネットを使ってできる職業もあるよな。
個性を活かして自分らしい生き方ができれば、引きこもっていても、電車に乗れなくても、いくらでも幸せになれるよ。
※この世界は、目に見えない波動で作られており、自分がどんな波動を出すかで、集まってくる人や、目の前に出てくる現実が左右される
病気もお金の問題も明るく受け止めて 楽しいゲームにしちゃうんだよ
一人 ほとんどの人って、人生でそれほど大きな困難が出てくることはありません。
そんなわけない、私の人生はすごく苦しいですって思う人は、自分の思い込みが強く影響しているんだろうね。
同じことが一人さんの身に降りかかったとしても、俺はあなたの100分の1も悩まない自信がある(笑)。
みっちゃん それは、一人さんは何が起きても、
「これも人生の楽しい修行」
「なんでも場数。攻略してレベルアップするぞ」
「このことで、ますますよくなる」
と思うからですね!
一人 そうだよ。起きたことに振り回されるだけじゃ、疲れるのは当たり前でしょ? その先には、絶望しかない。
だから俺は、病気だろうが、お金の問題だろうが、全部明るく受け止める。楽しいゲームにしちゃうんだよ。
一人さんは子どもの頃から体が弱くて、生死に関わるような病気ばっかりしてきた。その事実だけ見たら、この人生はかなりの苦行なんです。
けど、そんなつらい現実が何度降りかかっても、俺は「ここにある学びはなんだ」って、病気の自分を、最高の修業の場だと思ってきたの。
しかも、その修行はつらく険しいものではなく、「これでまた1個、自分の魅力が増すなぁ」という、自分が進化するための明るい転換点だと受け止めてね。
みっちゃん 大人になってからも、一人さんはいっぱい病気をしましたね。なのに、弱音一つ吐かないの。体が痛くて死ぬほどつらいはずなのに、どうしてこんなに笑っていられるのって、本当に不思議でした。
逆に、心配でオロオロする私たちのほうが、病気の一人さんに励まされちゃって(笑)。
一人 それだって場数なの。自分を明るいほう、明るいほうへ持っていく練習を続けるうちに、心って本当に軽くなる。真っ黒の空にうっすらと晴れ間が見えてきて、それがどんどん広がるんだよ。
今ではもう、黒い雲が現れようものなら間髪入れず光が差す。自動操縦みたいな状態だから、俺は明るくいることになんの努力もしていません。
いちいち意識しなくても、勝手に明るい自分でいられる。だから、もし災いのように見える出来事が出てきたって、まず悩むことはないだろう。
みっちゃん 一人さんは、暗いほうへ自分を持っていっちゃうことで、どれほど自分が損をするか、よく知っていますからね。
一人 同じことでも、疲れた、苦しいと感じるか、「これも慣れ」「人生の楽しいゲーム」と気楽に向き合えるかで、気分も現実も全然違ってくる。
それを忘れないでいることだよ。
「あなたはすでに莫大な資産を持っている! 心のつらさを取り除く処方箋」斎藤一人
遊びの場数、楽しむ場数を踏んで あなたも人工太陽をいっぱい増やしな。
社会が豊かになればなるほど、うつ病にかかったり、自殺をしたりする人が増えると言われます。その理由は、貧しいときと豊かになってからでは、心にかかる負荷が大きく違うからです。みんなが貧しいときは、全員の目指すところがおおよそ一致しているの。
お腹いっぱいご飯が食べたい。
学校へ行きたい。
カラーテレビが欲しい。
求めるものがだいたい同じで、それを手に入れるために働き、お金を貯めたり、ローンを組んだりした。
同じところを目指す仲間が大勢いるから心強いし、一緒に走れば楽しい。悩みだってわかり合える。欲しいものが手に入れば、仲間と喜び合えるから、心が満たされていたんだよね。
当たり前だけど、昔だって苦労はありました。だけど、社会が「全体プレー」で動いていたことで、仲間との一体感が安心や幸福につながって、苦労はありながらも心は明るさを忘れなかったの。
それに対し、豊かになった今は、それぞれが「個」で動くようになりました。ひとりひとりが自由に、好きなように生きていい時代なんだよね。
ただし、自分がどうしたいのかを自分自身で考え、動かなきゃいけません。昔は、欲しいものを周りが出してくれてたの。国や企業が、「これがあると便利ですよ」「みんな欲しいでしょ?」って提案してくれたから、あとは助け合いながらそこに向かって進めばいいだけだった。
ところが、暮らしが整ってくると、今度は、欲しいものを自分で見つけなきゃいけないわけです。で、それができないと苦しくなっちゃうの。
自由な世界では、行動の結果、差も生まれやすい。羨望や嫉妬みたいなものも強くなるんだよね。自分もあの人みたいになりたいのにできない、なれないっていう現実が、すごくつらくなる。
その最大の原因は、楽しく生きていないことにあります。
楽しく生きていれば、心が病むほど人をうらやましく思うことはありません。たとえ嫉妬される側になったとしても、「これだけ遊んでたら、嫉妬されてもしょうがないか(笑)」みたいに軽く割り切れるの。
楽しめば、すべて解決します。なのに、現代人は遊びが少なすぎるんだよな。一人さんに言わせると、今の100倍遊んでも足りないぐらいだよ(笑)。
幸せな人は、みんな楽しみを持っています。これさえあれば心が明るくなるっていう、人工太陽みたいなのがいくつもあるんだよね。
遊びの場数、楽しむ場数を踏んで、あなたも人工太陽をいっぱい増やしな。それがあれば、どんな時代でも笑って生きられるからね。
笑いながら豊かな波動を出していれば 本当に成功して豊かになると思います。
日本は平和な国だから、戦時中みたく爆弾が降ってくるわけではないし、ほとんどの人が人間らしく暮らせています。それを当たり前だと思い、平凡な日々をつまらなく感じたり、不満を抱いたりする人がいます。
日常が淡々と過ぎていけば、飽きてしまうのもわからないではないけど、平凡って本当はすごく特別なこと。平凡な毎日を送れるだけで幸せです。
過去に震災が何度もあったように、同じ日本に暮らしていても、突如として大切な人や家を失うことがある。交通事故なんかもあちこちで起きていて、平凡な暮らしが奪われてしまった人はたくさんいるんです。
それを思うと、戦争や災害といった大きな苦難と無縁でいられること。大切な人と、平凡に暮らせること――どれもが特別で、奇跡なんだよね。
一人さんは、今日も生きていられるだけでありがたい。笑っていられることに、感謝しかないんです。
今ある環境が特別なものだと知っているから、不満なんて出てきません。せっかく与えられた幸せな環境なのに、そこですら楽しく生きられないようでは、どこへ行っても不幸なの。「これがあれば幸せになれるのに」と思っているものを手に入れたって、すぐにまた新たな不満に支配されるだろう。
今あるもの、自分が持っているものに感謝し、ここで楽しむ気持ちがなきゃ、波動の法則から言っても未来は暗い。
一つ、自分が持っているものに目を向けられるようになる方法を紹介しましょう。
あなたには、体があります。もしかしたら、どこか不具合はあるかもしれないけど、目が見える、耳が聞こえる、声が出せる、おいしいものが食べられる、自分の足で立って歩ける、内臓が正常に機能している……そんなふうに、できることがたくさんあるよね。
じゃあ、その体をお金に換算してごらん。
もし、「あなたの耳を50万円で売ってください」という人がいたら、あなたはどうしますか? 考えるまでもなく、断ると思います。耳がなくなったあとの不自由を思うと、いくらお金を積まれても応じられません。目がなくても、鼻がなくても、臓器がなくなっても困ります。
体のなかで、どれ一つとして不要なものはない。どれだけ大金を積まれても、体を切り売りすることなんてできないよな。
つまり、私たちは生まれながらに莫大な財産を持っているわけです。
目玉1個、腕1本にしたって、とんでもない価値がある。この事実に気づくことだよ。
あなたに健康な体があるのは、当たり前じゃない。それこそ、何億、何兆というお金を毎日持ち歩いているのと同じなの。
同じように、あなたが今、平凡でつまらないと感じている日常だって、いくらお金を出しても買えないぐらいの価値があります。
そう思えば感謝が湧くし、豊かな気持ちにもなるよね。
笑いながら豊かな波動を出していれば、豊かさが豊かさを呼び、本当に成功して豊かにもなると思います。
『斎藤一人 この世を天国に変えるコツ』(徳間書店・税込 1,650円・発売中)
『斎藤一人 龍が味方する生き方 新装版』(ブティック社・税込 1,540円・ 発売中)