Yahoo! JAPAN

65歳の全盲ランナー 世界6大マラソン制覇 港北区在住 町田宏さん

タウンニュース

「シックススターフィニッシャー」のメダルを掲げる町田さん

港北区在住の全盲ランナー、町田宏さん(65)が3月に開催された東京マラソン2025で完走し、世界6大マラソン(ボストン・ロンドン・ベルリン・シカゴ・ニューヨーク・東京)を制限時間内に完走したランナーに与えられる「シックススターフィニッシャー」の称号を獲得した。

東京マラソンでは、沿道で応援する人たちの熱狂ぶりや声援の大きさに、「良い景色を感じながら、楽しく走れた」と振り返る町田さん。同大会の制限時間(6時間30分)よりもずっと速く、5時間49分55秒でゴールした。町田さんが所属し、障害者が一般市民とともにランニングを楽しむ国際的スポーツ団体「アキレス・インターナショナル・ジャパン」によると、日本人の視覚障害者の称号獲得は初めてだという。

町田さんは横浜市職員時代の26歳のときに、「網膜色素変性症」を発症。徐々に視野が狭くなり、視力が低下し、失明することもある国指定の難病で、町田さんは40歳で全盲に。「ショックだったがゆっくり進行していったから、心の準備ができた」と振り返る。ただ、足元のごみ箱を倒したり、書類の内容が頭に入ってこなかったりとミスが続く日々を経験し、「まだうっすら見える頃が一番大変だったし、悩んだ」という。全盲になってからは音声ガイドや周りのサポートを受けながら、定年まで勤めあげた。

健康維持のためのウォーキングから同団体を知り、50歳で練習会に参加し、マラソンを始めた。走る喜びを得た町田さんは、団体の勧めもあり、2013年にニューヨークマラソンに初出場。以降、世界を飛び回り、海外5大会を完走した。「ちょうど東京が最後になった。なかなか抽選が当たらず、(称号は)12年かけてようやく獲得できたよ」とにっこり。

「120歳位まで生きたいね。科学技術が発展して、人工網膜でこの目でも見えるようになるはずだから」と笑顔の町田さん。「そのためにもずっと健康でいなきゃ」

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 藤沢でおすすめのワイン酒場『CORNER』と『ナチュラルワイン 混醸』へ。おいしい予感に気持ち華やぐ!

    さんたつ by 散歩の達人
  2. 【動画】神戸大学1年生・山村珠生さん、ミス・ユニバーシティ2025 日本大会への意気込みを語る!「地域の魅力を世界に伝えるような仕事に就きたい!」

    WWSチャンネル
  3. 「前からはめる」守備、小学生年代に教える時のポイントは? 味方との距離など自分たちで気づかせる方法を教えて

    サカイク
  4. テノール・高島健一郎がこれまでの軌跡を振り返る~ミュージカペラ『メリー・ウィドウ』第一弾配役発表! 公演実現までの道のりとは

    SPICE
  5. 愛猫から『変な匂い』がするときの4つの理由 病気のサインの場合も

    ねこちゃんホンポ
  6. レイラ、ニューEP『Summer days』リリースが決定 「夏風邪」と新録3曲を収録

    SPICE
  7. ふわふわエスプーマに感動! 燻製料理店で味わう本格派かき氷【京都市中京区】

    きょうとくらす
  8. 『その着せ替え人形は恋をする』最終巻発売記念!「『着せ恋』の魅力」アンケート結果発表!

    アニメイトタイムズ
  9. 1日中過ごせる! 今夏行きたい「アート×絶景」のスポット(上富良野町)

    北海道Likers
  10. 地元素材で作る“ちょっと変わった”絶品ジェラート(上富良野町)

    北海道Likers