札幌第3のエリアが変貌…!高級ホテル建設ラッシュが続くワケは「未開の地」だから?
札幌の中島公園に建設中の複合ビルの内部が公開されました。見えてきたのは“観光都市=札幌のミライ”です。
札幌はいま、空前のホテルの建設ラッシュを迎えています。
新幹線の延伸で変わりつつあるサッポロ。
札幌駅前、大通・ススキノに次ぐ、第3のエリアが中島公園です。
世界の富裕層を見据えて、いまマチは、急激に変貌を遂げようとしています。
内部が公開されたのは、中島公園エリアに来年6月完成予定の複合ビル『ライラックスクエア』です。
このビルは、地上14階建てで、1階から3階は商業施設、4階から8階が賃貸オフィス・フロアになります。
シービーアールイー札幌支店の稲山靖晃ディレクターは「中島公園に、いままでこれだけの規模で、ハイグレードなビルが無かったので、北海道外の新しいビジネスをするような企業に検討してもらいたい」と話します。
9階から14階はホテルエリアとなっており、北海道初進出の、イギリスの大手ホテルIHGホテルズ&リゾーツの最上級ブランド『インターコンチネンタル札幌』が入ります。
客室の扉を開けると木の香りがして、高級感があって広い空間が。
ベッドは基本のサイズで2メートルあるんだそうです。
また、天井までの高さは2.8メートル。部屋の広さ45㎡以上の、広々としたスペースを感じます。
スイートも含め、客室の数は149室。2025年10月に開業します。
インターコンチネンタル札幌のベンジャミン・ライトゲップ総支配人は「札幌市民も来てもらえたら。札幌にいながら海外に来たように感じてくれたらうれしい」
ホテルの建設ラッシュが
現在、建設が進む複合ビル『ライラックスクエア』の場所には、かつて『ヤマハセンター』がありました。
そんな中島公園エリアには今年7月『コートヤード・バイ・マリオット札幌』が開業したほか、向かいの『札幌パークホテル』も建て替えを検討中です。
そして今、札幌中心部では、富裕層向けの高級ホテルが相次いで建設されます。
札幌市中央区北6西2に2025年4月に開業予定の『サッポロ・ホテル・バイ・グランベル』。
北海道内でリゾートホテルなどを展開する、グランベルホテルグループの“プレミアムタイプ”のホテルで、客室数は605室です。
最上階の26階からは、高さ100メートルから夜景が楽しめる“ルーフトップレストラン”があります。
道庁赤れんが庁舎の南側で、まさにいま建設中のビルには『ハイアット・セントリック・札幌』が入ります。
世界70か国以上にある『ハイアットホテルズアンドリゾーツ』のホテルで、17階から26階まで客室数は216室。完成予定は2026年です。
さらに、道銀本店跡地にできる複合施設には、こちらもハイアットグループの『パーク・ハイアット』が2029年に開業予定です。
また、『ピヴォ』があった場所にできる『札幌ダイビル』には、東京に本社を置く『トランクホテルサッポロ』が入り、2027年春に開業予定です。
中心部のあちらこちらで見られる建設ラッシュ。なぜ、札幌で起きているのでしょうか?
外資系にとって「未開の地」
帝国データバンク札幌支店情報部の渡辺雄大部長に札幌中心部で建設ラッシュが起きている理由を聞きました。
「北海道は、外資系にとってはまだ“未開の地”」なんだとか!
「それなりの富裕層が、外国人が多く訪れるニセコと札幌が、新幹線が通れば行き来しやすくなるので、ニセコに泊まっていても、『夜だけ札幌に行こうか』とか、簡単に移動ができるようになる。外資系ホテルはそれも狙っている」
「北海道は観光が強みではありますので、人が集まるところで、色々とモノが動いたり購買があるので、北海道経済の全体を高める活力剤みたいなホテルになる」
気がつくと富裕層を狙い、外資系を中心に高級ホテルが、札幌中心部に次々と建っています。
北海道新幹線が札幌駅まで延伸されて開業すると、倶知安駅と札幌駅間が、30分前後でつながることになります。
そうすると、富裕層の皆さんが「昼はニセコでスキー、夜は札幌で美食」なんてことも可能になります。
それだけに、仮に新幹線の開業が数年単位で遅れる場合は、観光都市のミライも、大きく左右することになるということで、今後の動きに注目です。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年11月20日)の情報に基づきます。