職場でのひとり時間、どこで確保する? 約6割が「集中できる環境は仕事の質が向上」コクヨ調査
コクヨグループのカウネット(東京都港区)は10月25日、コミュニティサイト「カウネットモニカ」会員1489人を対象に、ひとりの時間に関する調査を実施し、その結果を公表した。職場でのひとりの時間に対する意識や過ごし方の傾向などをまとめた。
職場では、集中ブースなどを活用してひとりの時間を確保
調査ではまず、職場におけるひとりの時間の重要度について聞いた。その結果、「とても大切」が47.2%、「やや大切」30.3%と、約8割の人が職場でのひとりの時間を大切にしていることが明らかになった。
具体的に、どのような場所を活用しているかを尋ねたところ、「1人用の席・集中ブース」が42.3%で最も多く、次いで、「会議室・予約可能な小部屋」(12.7%)、「リモートワーク時の自宅」(11.0%)と続いた。
オフィス内であっても、一時的にプライベートな空間を確保する傾向が見られたほか、自宅でのリモートワーク環境が、集中作業の場として一定の役割を果たしていることがわかった。
続いて、ひとりで集中して作業できるスペースや環境が、仕事の質の向上にどの程度影響するかを聞いた。
その結果、約6割(59.2%)の人は、集中できる環境が仕事のパフォーマンス向上に寄与していると感じていることが判明した。
なお、回答者からは「理想の職場」の条件として、以下のような意見が挙がった。
・余計な干渉なく、自分のペースで仕事に集中できる時間が確保されていること
・適度なコミュニケーションが取れて、穏やかな室温で働けるところ
・個人個人に割り当てられたスペースがあって、それぞれのペースで仕事ができること
・ランチタイムも個人でも集まってもどちらでも良い環境
・短時間でリフレッシュできるようなスペースがあるとよい
・ひとり時間は、ストレス軽減や心身のバランス維持のためにも重要な時間である
ウェルビーイングの観点からも、ひとりの時間は重要
また、調査では、ひとり時間と「ウェルビーイング(Well-being)」の関係性を分析した。
ウェルビーイングという言葉を知っていると回答した人(793人)に対し、ひとりで過ごす時間がウェルビーイングにつながっていると感じるかを尋ねたところ、「とても感じている」(24.0%)、「やや感じている」(34.8%)と、6割の人が肯定的であることがわかった。
回答者からは、「ひとりの時間によって忙しさや業務・義務での疲れがリセットできる」「精神的満足があると体も良い状態になると思う。好きなことができる時間は大事」「程度こそあれ、人はそういった時間を持つことが大切」などの声が寄せられた。
この結果について、同調査は、ウェルビーイングは身体的な健康に加えて、ひとりの時間が心のリフレッシュだけでなく、社会生活でのストレス軽減や心身のバランスを保つ重要な時間と認識されていると分析。その上で、ひとりで過ごすことで、心身のリセットや自己充足がはかられ、仕事やプライベートにおいてもより良い状態が維持されると指摘している。
調査の詳細は同社の公式リリースで確認できる。