「東京湾のマダコ釣りが好スタート!」豚肉巻きタコエギで船中トップ16匹【浦安・吉野屋】
東京湾の船マダコ釣りが解禁。早速、浦安吉野屋にお世話になってきました。解禁初日(6/1)は規定数20匹が続出したとあって、1週間後の日曜日は4隻出しと大盛況! 当日の様子をレポートします。
東京湾の「船」マダコ釣り
防波堤等からの陸っぱりマダコ釣りについてはカレンダーによる規制はないのですが、船マダコ釣りの解禁は6月1日(12月末まで)。解禁直後は稀に年越しの大物が上がるものの、基本小型の数釣り(規定数20匹)となります。そして今季は解禁日より好調が続いているとのこと。これは行かない手はありません。
解禁直後はタコエギが基本!
浦安吉野屋ではタコエギ(オモリ20~30号)と同船でテンヤ(オモリ50号)での釣りが可能ですが、小さめの個体が多い解禁直後は3~4号のタコエギがおすすめとのこと。
そしてポイントによっては根掛りも多いことから、タコエギは複数個準備しておく必要があります。勿論、受付や船でも購入が可能なので、こだわりがなければこれを利用してもいいでしょう。
また、タコエギに豚肉や鳥皮等を巻き付けるのも効果的なのですが、これらは船宿では買えないので、使用する場合は自前で準備しましょう。またオモリについてですが、数人の常連さんは「よりアピール力を増すため」という意味で90グラムのメタルジグ(針はなし)をオモリとして使用していました。なるほど!
東京湾エギタコ釣りのタックル
タックルについては、バットパワーがある専用のタコエギ竿があれば申し分ないのですが、なければタチウオ、フグ、硬めのライトゲーム用の8:2もしくは9:1等で代用が可能(筆者は小突きカレイ用で代用)。
そしてポイントによってはアンダースローでのちょい投げも効果的なので、扱いやすい1.8m以内の短めの竿がおすすめ。リールについては狙う水深が5m前後と浅いため、PE2~3号を巻いた手巻きで十分。1日中手持ちで釣りをするため軽い組み合わせが良いでしょう。
また、吉野屋では小物販売や道具のレンタルが充実しており、各種仕掛け、タックル類、長靴やライフジャケット(子供用も)が揃っている他、クーラーボックス(発泡スチロール)も受付で購入が可能。
「クーラーボックス1つでOK」ではなく「手ぶらでOK」な釣り船宿という点は、便利さもさることながら、ヒヤリとするような「万が一」があった際は何とも心強いと思いました。
千葉側のポイントへ
6時前に受付を済ませ桟橋へ行くと、この日は4隻出しとのこと。受付順に希望を聞かれ、釣り座へ案内される。そして定刻7時に出船となりました。船は旧江戸川を下って東京湾へ。
50分程走ってスローダウンすると、船長のアナウンスで釣り開始。水深は4~5mとかなり浅い。根掛りはあまりしないポイントということで、岸壁に近いミヨシ組はちょい投げを選択していました。
しばらくすると、操舵室横のオモリトントン組が相次いで本命をキャッチ。そして筆者もオモリトントンで根掛り、のような鈍いアタリ! 豚肉を巻いた方のエギで無事1匹目の確保に成功しました。
ちょい投げはかなり有効!
その後はオモリトントン、岸壁に近づいたらちょい投げにて、バラシを交えつつポツポツ数を重ねていきます。どちらの釣り方でも釣れるのですが、分があるのはちょい投げ。特に自分の釣り座が岸壁に近づいた際に壁際に向けて投げる方法は、トントンよりも高確率でマダコが乗ってくれました。
ただし、それに比例する形で根掛りのリスクも高まる点が悩みの種。船中賑わっている状態では攻めのちょい投げ、そうでない時は守りのトントン、「根掛り気を付けて」のアナウンスがあったら問答無用で慎重なトントンという、筆者はどちらかというと守り時間長めの釣りを続けていきます。
最終結果
この日は曇天で、途中小雨に見舞われる場面があったものの、終了の14時までべた凪というまずまずのコンディション。筆者はマダコ10匹(0.3~0.8キロ)で、船宿の釣果情報によると1~16匹でボウズなしとのこと。
守り時間長めの釣りで釣果が伸ばせたポイントは、なんと言っても豚肉を用意したことによる所が大きく、実に10匹全て豚肉を巻いた方、もしくは両方のエギに掛かっていました。
因みに(どちらかというと)守りの釣りをしたとは言え、ロストしたエギは6個。東京湾のマダコ釣りでは、これは避けては通れません。
ダイソー製タコエギも使えそう
実は釣行前日にダイソーに行き、タコエギ(200円)を2つ購入し、当日使ってみました。感想は、乗りに関しては少なくとも豚肉を巻き付けた状態では船宿で購入したものと全く遜色はない、といった印象。
2つとも1時間も経たずにロストしてしまった他、大物を掛けられなかったことから、針や布の劣化スピード、強度についてわからずじまいだったのですが、裏を返せば、根掛りの多い東京湾では大いに活躍してくれそう。次回は多めに持ち込み、攻めの時間帯を長めにしようと思います。
浦安吉野屋と山本周五郎
浦安吉野屋は小説家・山本周五郎著「青べか物語」の舞台となった釣り船宿(作中では船宿千本)。HP、受付がある建物の目立つ位置に宣伝してあるので、関東の沖釣りフリークならご存じの方は多いかと思います。
さてこの「青べか物語」ですが、一応フィクション(山本周五郎本人曰く)とされていますが、実際は限りなく私小説に近いものなのだそうです。作中、船宿千本のモットーが度々でてくるのですが、ほぼノンフィクションであるということから、釣行当日は「ああ、なるほどね」と頷いてしまった場面が多々ありました。
やや厚みのある本なので、手に取ってみると構えてしまうかもしれませんが、短編集となっているので割と読みやすいです。悪天で釣行が中止となり、暇を持て余してしまった日にでもぜひ!
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>