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井岡一翔がマルティネスと大晦日に再戦、奇跡の復活へのカギは?負ければ引退も

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井上尚弥とフェルナンド・マルティネス,Ⓒゲッティイメージズ

七夕決戦以来5カ月ぶりのダイレクトリマッチ

プロボクシングの元4階級世界王者で現WBAスーパーフライ級6位の井岡一翔(35=志成)が12月31日に東京・大田区総合体育館で同級王者フェルナンド・マルティネス(33=アルゼンチン)に挑戦する。

井岡は7月7日にWBA王者として、当時IBF王者だったマルティネスと統一戦を行い、判定負けで王座陥落。5カ月ぶりのダイレクトリマッチで明け渡したベルトの奪回を狙う。

前回の七夕決戦は1回から積極的に出るマルティネスに、井岡が左ボディーを好打して一瞬、IBF王者の動きが止まる好スタートだったが、その後も相手の旺盛なスタミナと豊富な手数に次第に押され、ジャッジ3人の採点は112-116、111-117、108-120の0-3だった。

2団体統一王者となったマルティネスはその後、IBFから同級3位ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)との指名試合を指示されていたが、大晦日の井岡戦を優先するためにIBFのベルトを返上。今回はWBAのタイトルのみを懸けて戦う。

先手でポイント奪えば勝機も

マルティネスがIBFのベルトを手放してまで井岡戦を選んだのは、ファイトマネーの魅力だけではないだろう。前回の勝利で手応えをつかみ、返り討ちにする自信があることは想像に難くない。

2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場したが、アマチュア出身とは思えない荒々しいスタイル。決してスピードはないものの、回転力のある左右フックをまともにもらえば、どんなタフな選手でも立っていられる保証はない。

2022年2月に9度防衛していた安定王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)に判定勝ちして王座を奪い、同年10月のダイレクトリマッチでも判定で返り討ち。ここまで16戦全勝(9KO)と無敗を誇っている。

全盛期の井岡ならスピードでポイントアウトする可能性も十分にあっただろうが、プロ3度目の黒星を喫した前回を見る限り、衰えは隠せない。2011年2月にミニマム級の世界王座を獲得してから14年近く世界のトップクラスで戦ってきた井岡も35歳。スピードとディフェンスが身上のボクサーにとって、加齢による肉体的衰えをカバーするのは容易ではないのだ。

前回の試合で、ジャッジ1人はフルマークでマルティネスを支持した。そこまで一方的な内容ではなかったものの、ガードを固めて後手に回ったため見栄えが悪かったことは否めない。

リターンマッチで王座奪回するには、序盤で先に手を出してポイントをリードすることが必須だろう。マイペースに持ち込み、マルティネスを焦らせる展開にできれば勝機はある。

しかし、もし敗れれば「引退」の2文字に直結しかねない重要な一戦。年末の風物詩とも言える13回目の大晦日決戦がラストファイトとなるか、奇跡の復活を遂げるか。プロ36戦目は日本ボクシング界を引っ張ってきた男の集大成を見たい。

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記事:SPAIA編集部

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