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発酵×スパイス×野菜 西宮『cocohane』の計り知れない旨みが広がるカレーとチャイ 西宮市

Kiss

五感が目覚め、心がほどける、西宮の“あんのんな”場所。「ここはね——」そんな風に誰かに教えたくなる、特別な場所を西宮市で見つけました。築古の一軒家をリノベーションした複合施設『あんのん舘』の1階にある、本格スパイスカレーとチャイが味わえるオーガニックカフェ『cocohane(ココハネ)』です。店名には「ここはね、あなたの居場所になるよ」というあたたかな思いが込められています。

お店を営むのは、スパイスや発酵、野菜づくりまで自分たちの手で追求し、身体にやさしく、おいしいものを本気で突き詰めるご夫婦。食品添加物や既製品に頼らず、素材が本来持つ美味しさを届けるため、食材の栽培から食事を提供する空間づくりまで一切の妥協なく取り組む姿は、まるで“食の研究者”。食べる人の体と心に届くものをとことん考えて生まれる料理には、深い思いと確かな技が宿っています。

料理には、丹波の農家から届く野菜や、お二人が神戸市北区の畑(車で約40分)で育てた葉野菜がふんだんに使われており、どのメニューも、体にやさしく、そして奥深い味わいが魅力です。

「スパイシーカレープレート」1,320円(税込):カレー、おかず3品、自家製アチャール

今回試食させてもらった「スパイシー カレープレート」はお店の人気メニュー。ご主人がスパイスの風味やバランスを直感的に作り上げるオリジナルの一皿で、ネパール料理にインスパイアされた香りと調和が特徴です。添えられたアチャール(スパイス漬け)と混ぜながら食べ進めると、酸味や食感が加わり、ひと皿の中で味が次々と変化していく感覚に驚かされます。

「ココハネチャイ」650円(税込)
一杯のチャイに、和紅茶と9種のスパイスがぎゅっと詰まっているんです

もうひとつの看板メニューが「ココハネチャイ」。加計呂麻島の黒糖とたっぷりのスパイスをじっくり煮出して作る一杯は、10〜15分かけて丁寧に仕上げる“本気”のチャイです。やさしい甘さとスパイスの奥行きが絶妙で、飲み終えたあと、体の芯からじんわりとあたたまるのを感じます。ある日、オーストラリアから訪れたお客様がこのチャイに感動し、以来何度も通ったというエピソードもあるそうです。

自然の中にいるような落ち着く雰囲気です

居心地が良い空間も、cocohaneの大きな魅力のひとつ。店内の内装や家具は、すべてご主人が時間をかけて手がけたもの。流木や手作りの棚、古材の机、アンティークの照明や小物が、ぬくもりと静けさを生み出しています。「たくさんのものがあるのに、なぜか落ち着く」そんな空間づくりができるのは、ご主人が子どもの頃から、アンティークと着物を扱うお母さまの店で、本物に囲まれて育ったからかもしれません。

2階ではご夫婦によるヨガレッスンも開催されています。食と呼吸、空間と心。すべてがゆるやかにつながっているような、そんな“ととのう時間”を提供してくれる場所です。

cocohaneの根底に流れているのは、「安穏」と「未知」の共存。建物の名前の由来でもある“あんのん”には、「心安らかに未知と出会う」という意味が込められています。スパイス好きも、発酵好きも、ただ静かな時間を味わいたい人も。あなたもそっと、「ここはね」と誰かに教えたくなる場所を訪れてみてください。


場所
cafe cocohane(カフェ ココハネ)
(西宮市田中町4-9)

営業時間
11:00〜18:00

定休日
月曜日

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