前県議の稲森氏が現職ら破り初当選 伊賀市長選
三重県伊賀市長選が11月10日に即日開票され、地域政党・草の根運動いがの新顔で前県議の稲森稔尚氏(40)が現職ら5人を破り初当選した。
得票数は稲森氏が1万5184票、無所属の新顔で元政府系金融機関職員の浅井健之氏(32)が1万667票、無所属の現職で元アナウンサーの岡本栄氏(73)が7911票、日本維新の会の新顔で前市議の田中覚氏(66)が4471票、無所属の新顔で前市議の浜瀬達雄氏(46)が2120票、無所属の新顔で大工の萩森正治氏(43)が1168票。無効票は797票だった。
同市柏野の選挙事務所で支援者ら約50人とテレビの開票速報を見つめていた稲森氏は、午後11時の速報で当選が確実となり、家族や支援者、駆け付けた名張市の北川裕之市長らと握手をし、万歳を三唱した。
小雨が降り続く中、稲森氏は集まった人たちに「市政を変えてほしいという思いを感じた。組織や団体の力でなく、市民の皆さんに支えられ、応援して頂いた。15年間、市議・県議として1軒1軒顔を合わせて話をすることを大切にしてきた。困りごとや地域の希望を形にしていきたい。これまでは追及する側だったが、これからは声を受け止める側。課題にしっかり目を向けていきたい。合併して20年、地域の元気が無くなってきているが、子どもも大人も育っていける、人材豊かな伊賀市にしていきたい」と述べた。
一方、前回選挙よりも得票数を約1万1000票減らし落選した現職の岡本氏は、同市上野中町の選挙事務所に集まった支援者へのあいさつで「やってきた12年間というものをしっかりと周知できていなかった」と反省を述べ、開票結果については「米国の大統領選と同じポピュリズムかな。そして稲森氏への批判票が分散してしまった。候補が乱立し負の効果が出た。フワッとした世代交代の波もあったのかな」と話した。
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