日本体育大学77年連続77回目出場 「総合6位」目指し、駆ける 箱根駅伝、あす号砲
日本体育大学(横浜・健志台キャンパス/青葉区鴨志田町)が1月2日、3日の第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に77年連続77回目の出場を果たす。今年度は、4年生を中心としたチームで「総合6位以内」「7年ぶりのシード権獲得」を目標に東京・箱根の街を駆ける。
同大学は過去10回の総合優勝を誇る名門だが、直近の成績は2024年総合16位、23年17位と低迷している。『古豪』と呼ばれて久しい同校。第101回大会という新たな門出に注目が集まる。
12月12日に行われた記者会見で、就任5年目の玉城良二駅伝監督は「タイムを持っている3年生の3人で流れをつくり、力をつけてきた4年生が粘っていく展開になると思います」と分析。また、この1年で伸びてきた選手について聞かれた玉城監督は「一人ひとり違いはある」としつつ、石川龍芽選手(4年)と田島駿介選手(3年)の名前を挙げていた。レース展開については、「前半からシード圏内で進められたら」と話す。「選手たちには、お世話になった方々に感謝の気持ちを忘れず、でも、伝統とか責任を背負いすぎず、楽しく走ってほしい」と期待を込めた。
全員で戦うチームに
今年度チームをまとめてきたのが、駅伝主将の分須尊紀選手(4年)だ。大事にしてきたのは「全員で戦うという雰囲気作り」。メンバーに選ばれた選手以外にも、部員から色々な意見を取り入れるなどして、「チームの一員だぞ」という意識を持たせてきた。また、学生主体のチーム作りにも力を入れた。「指導者から与えられたものを消化するだけではなく、学生自らが考えて動く方が強いチームを作れるのでは」と考え、「メンバーについても4年生が選び、監督に提案した」という。「チームでは6位以内、主将としてはシード権を後輩に残せるような走りをしたい」と思いを語った。
昨年の雪辱を果たす
昨年1区を走ったものの、本来の力を発揮できず最下位に沈んだ平島龍斗選手(3年)。現在の心境を聞かれ、「(当時の)4年生の最後の舞台を潰してしまい悔しい気持ちはある。でも、今は成長の糧にして、しっかり走れている」と前を向く。その言葉通り、11月の全日本大学駅伝では1区(9・5Km)で28分18秒を記録。区間賞を獲得するなど好走を見せた。来たる2、3日に向けて「自分がダメだった時にもアドバイスや慰めの言葉をいただいた。結果で恩返ししたい」と意気込みを語った。
成長した”粘り”
昨年大会をインフルエンザで欠場し、悔し涙を流した山崎丞選手(3年)。「自分が走っていればとか、チームに迷惑をかけて情けないとか、思うことは色々あった」と振り返る。今年はチームの主力として「花の2区」を走るべく準備をしてきた。1年で成長した部分を問うと「どんなにきつい場面でも粘る走りができるようになった」と話す。「自分の走りで見てくれる人たちを喜ばせて、元気になってくれたら」と話していた。