【南足柄市】市立幼稚園 休園中の2園で利活用進む 福祉団体らが拠点に
4月から休園中の南足柄市立北幼稚園と岡本幼稚園が、今夏からそれぞれ美術展などを開く「あしがらアートの森」と児童発達支援事業を手掛ける「こはるび学園」の2団体に利用されている。
市は、市立幼稚園の入園希望者数が減少傾向にある中で、同園を含む4つの幼稚園を休園にし、現在は南足柄幼稚園のみで教育を行っている。
北幼稚園は7月から、県西地域の子どもや家族に向けた芸術活動に取り組むNPO法人「あしがらアートの森」が利用している。月1回を基本とし、11月にはアートイベントも行う。
岡本幼稚園は8月から、NPO法人子どもの広場が運営する児童発達支援事業「こはるび学園」の拠点となっている。小田原市内のマンション2室で事業を展開していたが、利用者増に伴う拡大の中で話があったという。
市は休園中施設の利活用先を募集しているわけではないが、各団体からの打診を受けて貸与を決定した。契約は1年ごとの更新とし、今年度の市の賃料収入は225万8千円。ほか2園についても、市は問い合わせがあれば相談の上で貸し出す可能性があるとしている。
市は7月に2028年度以降の運営について対象児童の保護者アンケートを実施。入園希望者を通園指定区域ごとに整理した場合、休園中の各園では1人から3人規模の学級になってしまうことがわかった。そのため、市は28年3月までとしていた休園を28年4月以降も当面の間延長することを決めた。今後の運営方針については、「出生数などの動向を踏まえて検討する」と話した。