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JUJU、全国31ヶ所・43公演のホールツアー『The Water』、10月10日ジュジュの日に、東京国際フォーラムでファイナル!

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『JUJU HALL TOUR 2025 「The Water」』(C)キセキミチコ (KISEKI inck)

JUJUの全国ホールツアー『JUJU HALL TOUR 2025 「The Water」』が、10月10日のジュジュの日に、東京・国際フォーラム・ホールAでファイナルを迎えた。


【写真】全国ホールツアー『JUJU HALL TOUR 2025 「The Water」』が、10月10日のジュジュの日に、東京・国際フォーラム・ホールAでファイナルを迎えたJUJU(全7枚)

本ツアーは、今年3月にリリースされた7年ぶり8枚目のオリジナルアルバム『The Water』を携えた、全国31ヶ所・43公演の全国ホールツアーだ。

会場に入ると、The Waterのツアーロゴが映し出された紗幕がステージ前面に美しくたたずんでいる。

これまで、オリジナル以外にもカヴァー・JAZZ・オーケストラなど様々な形でライブを届けてきたJUJUだが、今回のツアーは特にコンセプチュアルな世界観になる事を予感させる。

開演時間を少しすぎた頃、海の底にいるかのような深淵なトラックが響きわたる。

アルバム『The Water』のオープニングナンバーでもあり、JUJUのポエトリーリーディングが印象的な「The Water -Prelude」だ。

紗幕上に水紋のように浮かんでは消えるメッセージ達。そのどれもが今回のアルバムツアーの芯となり、水のように会場の心にしみわたっていく。

本ツアーは全43公演となったが、1回1回、JUJUの独白のようなポエトリーリーディングで届けられたそれらのメッセージは、どれひとつとして同じものはなかったはずだ。

つづく「こたえ」の間奏で紗幕があがると、ステージの階段上で一音一音噛みしめるように歌うJUJUの姿が。

オーロラが差しこんでいるような照明演出も美しく、ミディアムバラード「ミライ」へ。

「ミライ」は『The Water』収録曲では一番古い2019年のシングルだが、歌詞のメッセージは不思議と『The Water』の世界観に合致する。

3曲目の「こたえあわせ」はドラマ主題歌として人気を博したポップな曲で、会場は総立ちとなり手拍子がまきおこる。

「こたえ」、「ミライ」、「こたえあわせ」という曲順も、アルバムとはまた違う物語が伝わってくる秀逸な流れだ。

そしてこの日最初のMCへ。

「私達は、生まれる前は母親のお腹の中で水につつまれていて、生まれたあとはステージや環境にあわせて、色んな種類の汗や涙を流してきたと思います。

今日はそんないろんな水分についての曲を歌っていきます。皆さんのこれまでの人生のあんな事やこんな事を重ね合わせながら、1曲1曲聴いてください。」と、

The Waterに込められた想いが伝えられる。

JUJUのライブは、純粋に上質な音楽を体感しにいく事はもちろん、等身大ながら胸にひびくJUJUの言葉も魅力のひとつなのだと改めて気づかされる。

MCのあとは、「春の嵐」。素直になれなかった主人公が登場する歌詞は、親交の深いシンガーソングライター土岐麻子によるもの。

生バンドで体現される都会的なシティポップサウンドは、とても軽やかできもちいい。

春の嵐が過ぎ去ったあとは、桜の季節の哀しい別れを歌った「桜雨」、「空」と続く。

どちらの曲も、石成正人(Gt)を中心としたバンド・コーラス・ストリングス総勢9名の演奏とJUJUのエモーショナルなボーカルで、心をぐっとつかまれるようなパフォーマンスだ。

「JUJUとしてライブを始めたのは2005年でした。人前が苦手でとにかく怖かったライブも、皆さんと出会えたことで大好きなものになりました。

次は、皆といるからこそ感じられるThe Waterゾーンです」と述べたあと、「やさしさで溢れるように」へ。

サビで大合唱するファンと、その声にマイクをゆだねるJUJU。ファンにとってもJUJUにとっても思い入れの深い曲で、大切な時間を共有しているように思えた。

つづく「Bet On Me」は自身を鼓舞するような力強い楽曲で、ダンサーズも登場し一気に華やかな空気に。原曲よりも自由に跳ねる草間信一の鍵盤と、身体の奥底に響くSOKUSAIのBassアレンジ。

愉快な仲間たちなミュージシャン達は皆涼しい顔でクールに演奏しているものの、熱いグルーヴと息のあった確かな実力を持っているメンバーだ。

そのまま、ド派手なアッパーチューン「STAYIN’ ALIVE」へなだれ込み、振付で会場が一体となる「What You Want」へ。

クラブさながらに会場全体がレーザー光線に包まれる「WATCH WHAT YOU BE」では、本ツアーの大人気グッズとなったThe 扇子が会場全体で踊るように舞う。

その光景はまさに皆といるからこそ感じられるものだったはずだ。

JUJUの楽曲の主人公たちは、一度きりの人生に対し自分自身を信じぬき、時には失敗も笑い飛ばしながら、人生をめいっぱい楽しんでいる。

そして、その物語がダイレクトに伝わるライブこそが、ライブに足を運ぶ人たちの日常に、小さくない勇気を与えているようにも思えた。

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ミュージシャンソロパートを挟んだあとは、「ぐらぐら」。衣装チェンジをしたJUJUが、この店の階段は狭くてと始まる歌詞さながらに、階段から登場する。

作詞・作曲を平井堅、アレンジを松任谷正隆が担当したこの曲は、ライブで聴くとさらに、心の奥底がえぐられるように深く響く。

ここまで個性的で、痛みさえ伝わってくるような曲を、自ら解釈し物語として昇華できるJUJUのボーカル表現力は唯一無二といっていい。

さまざまな窓と人影が映る背景映像も、群像劇のように想像力をかきたてられる仕上がりだ。

出会った瞬間に終わりが見える恋をテーマにした「幻火」は、ストリングスが妖艶に響き、石成のギターが激しく炸裂する、とにかくクールでかっこいい曲だ。

ちなみに「幻火」という曲タイトルは造語のようで、そこはかとない儚さを醸し出しているのも興味深い。

その後、「一線」で会場は再び総立ちに。令和歌謡ともいえる「愛の嘘」や「いいわけ」は、JUJUいわく夜の湿り気ゾーン。

夜な夜な大人達が流す、悲喜こもごもさまざまなThe Waterを想像できた人も多いだろう。

そして、JUJUを育ててくれた全てのあなたへ贈るという「YOU」へ。

けっして順風満帆な音楽人生ではなかったJUJUが、シンガーとして歌い続けていく理由や想いのようなものが込められている、ファンにも人気が高い名バラードだ。

特にジュジュの日に聴く「YOU」は、ファンにとっては格別なプレゼントとなっただろう。

そして、本編最後はアルバムラストナンバーでもある「The Water」。

この曲についてJUJUはインタビューで、「JUJUだけじゃなく本名の私も救われたような曲」「初めて自分を褒めてもいいのかもと思った曲」と答えている。

曲終盤で巻き起こるラララの合唱やウェービング。心のまま笑い誰かのために泣き闘った私が私は誇らしいという歌詞とあいまって、

会場のファン一人一人が、自分の人生に想いを馳せて曲に参加しているような、とても美しい光景だ。

コンセプチュアルなThe Waterツアーに相応しい、感動的なラストとなった。

アンコールを受けて再登場したあとは、爽やかなギターチューン「ハリシア」。

ファンクラブ企画で、石成と、盟友川口大輔との鼎談から生まれたこの曲には、ファンへの感謝の気持ちが込められているという。

自分は決してスーパースターではないものの、いつかあなたにとってのスーパースターになりたい。

キャッチ―なギターサウンドとともに、ステージの端から端までわたって会場全体に届けようとするJUJUの姿から、ファンへの想いを感じることのできるパフォーマンスとなった。

ハッピーな空気につつまれ、ミディアムバラード「花」を情感たっぷりに歌い上げたあと、ジュジュの日ならではのスペシャルな発表が。

来年春に、リクエストCoverアルバム「昭和洋楽純喫茶JUJU 『時間旅行』 produced by 松任谷正隆」のリリースと、アルバムを携えての全国ホールツアーが来年6~10月に決定したという。

会場でサプライズとして流れたスペシャル映像には純喫茶JUJUの看板も登場し、会場からは歓喜の声があふれた。

いったいどんなお店になるのか、そして松任谷正隆プロデュースのホールツアーはどんな世界観になるのか、続報を楽しみに待ちたい。

現在JUJUに歌ってほしい昭和洋楽のリクエストも受け付けているので、詳しくは公式HP/SNSをチェックしてほしい。

「どんな時でも、皆さんの口元に小さな歌があるといいなと思います。」というMCのあと、「小さな歌」へ。

月9ドラマ「明日はもっと、いい日になる」主題歌となった最新曲で、ステージ背景にはJUJU自身による手書き歌詞が映し出される。

会場全体があたたかくやさしい空気に包まれるなか、約5カ月におよび、全国31ヶ所・43公演をまわった『JUJU HALL TOUR 2025 「The Water」』は幕を閉じた。

なお、この模様は12月にWOWOWにて独占放送・配信される。

15年連続の開催となる11月のJAZZ LIVEと来年1~2月のファンクラブライブ、そして来年の全国ホールツアー。

JUJUの音楽の旅はまだまだ続いていく。

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