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レトロなアパートを改装!カフェ『あまーのあまーの北千住』のジェラートとコーヒーでひと休み

さんたつ

あまーのあまーの北千住_DSC_0424

北千住駅東口から徒歩7分ほどの住宅地にある『あまーのあまーの北千住』は、レトロなアパートを改装したカフェだ。無着色・無香料で卵不使用のジェラートには、常時10種類のフレーバーがあり、うち3種類は季節限定。なめらかなくちどけと自然な甘さに癒やされる。自家焙煎の豆を使ったハンドドリップのコーヒーにも定評あり。

あまーのあまーの北千住(あまーのあまーの きたせんじゅ)

昭和のアパートをリノベーションした隠れ家カフェ

都心へのアクセスがよく、便利で住みやすい北千住エリア。駅周辺の再開発によって、ますます発展を遂げている一方、下町情緒を残した街並みも魅力の一つだ。いまなお住宅地には古民家が点在している。

駅の東口から線路沿いの通りを荒川方面へ歩いていくと、団地が見えてくる。団地の先は、一軒家や集合住宅が密集した住宅地。その一角にジェラート&カフェ『あまーのあまーの北千住』はある。

団地の裏の細い道を進むと、お店の看板が目に留まる。店舗はこの奥にある建物の1階だ。

店舗は1965年に建てられたアパートを改装したもので、2023年8月にオープンした。店長の小川正博(おがわまさひろ)さんいわく「社会福祉法人が運営しており、就労困難者の方でも働きやすい場所をつくりたかったんです」とのことだ。

「ここはもともと空き家だったんですよ。北千住って古民家が多いんですけど、見つけた空き家をリノベーションしてカフェにしました。ジェラートをメインにしたのは、近隣にジェラートを出すカフェがなかったから。立地がちょっと悪いんですけど(笑)」

レトロなアパートの面影を残した、和モダンな雰囲気。出入り口の脇にはスロープがある。

たしかにこの辺りは閑静な住宅地で、ほかにお店は見当たらない。その分、隠れ家感があってゆっくりくつろげるのが強みだ。また店内は段差がないバリアフリー設計なので、ベビーカーや車椅子でも利用しやすく、お手洗いにはおむつ交換台もある。

古民家の柱を生かした清潔感のある店内は、お手洗いを含めてバリアフリー設計になっている。

「どなたでも過ごしやすい快適な空間を意識しています」と小川さんは言う。お店のスローガンは「Gelato for all、Café for all」だ。

「フードメニューのパスタやカレーはグルテンフリーだったり、ヴィーガン対応だったり。アレルギー対応もオープン当初からしっかりやっています。卵が入っていたら食べられない方も結構いらっしゃるので、ジェラートには卵を使っていません。ほかにも米粉ドーナツや、米粉と豆腐で作ったブラウニーなど、“for all、すべての人に”、っていう部分がいちばんのテーマですね」

素材にこだわった手作りジェラート2種を食べ比べ

看板メニューのジェラートには卵が使われていないため、アレルギーがある人でも安心。また無着色・無香料で、イタリアから輸入したマシーンを使って店内で手作りしているのも特徴だ。フレーバーは牛乳不使用のソルベ(シャーベット)を含めて常時10種類が用意されている。

ジェラート&ソルベのフレーバーは合計10種類。そのうち3種類が季節によって変わる。

ジェラートを注文するときは、Sサイズなら2種類、Mサイズなら3種類までフレーバーを選択できる。1種類のみの注文も可能だが、せっかくなら複数の味を食べ比べたい。

レジカウンターの横にあるジェラートとソルベのショーケース。見ているとどれも食べたくなってくる。

今回はジェラートSサイズ605円をオーダー。小川さんがおすすめする定番フレーバー、クリームチーズwithベリーソースとバナナチョコチップをチョイスした。ちなみに+100円で紙カップをワッフルコーンに変更することもできる。

1種類目のジェラートをカップに盛り付けるところ。もう1種類を重ねるための隙間を少し空けてある。

「クリームチーズwithベリーソースとバナナチョコチップ以外の定番では、ピスタチオも人気ですね。これまでにあった季節限定の変わり種だと、山椒のジェラートとか、黒ゴマミルクとかが人気でした」

2種類目のジェラートを大胆かつ丁寧に盛っていく。仕上げに形を整えれば出来上がり。

完成したジェラートは、素材そのものを大切にしているからこそ、自然な色合いと風味に仕上がっている。いずれもくちどけのいいなめらかな口当たりだ。

ジェラートSサイズの2種盛り。上段がバナナチョコチップ、下段がクリームチーズwithベリーソース。

まずはバナナチョコチップ味から。屋台グルメでおなじみのチョコバナナを思わせるフレーバー。バナナ本来のまったりした甘さとともに、チョコチップの風味と食感が楽しめる。

バナナチョコチップをひと口。なめらかな舌触りのジェラートにパリパリのチョコチップがマッチする。

一方のクリームチーズwithベリーソース味は、上品でクセのない味わい。ミルキーなクリームチーズのほどよい甘さに、風味豊かなベリーソースの爽やかさが加わり、スッキリとした後味を生む。

いちばん人気のクリームチーズwithベリーソース。ブルーベリーの甘酸っぱさがたまらない。

ドリンクのイチオシは、ジェラートに負けず劣らずこだわりが詰まったコーヒー(ホット)550円。インドネシア、コロンビア、ブラジルの3種類をブレンドし、自家焙煎した豆が使われている。酸味はなく、深みのある苦味と焙煎の香り、ほのかな甘みが感じられるスペシャルティコーヒーだ。

ハンドドリップで淹れるコーヒー(ホット)は、苦味、香り、甘みにこだわった一杯。

2種類のジェラートをじっくりと味わい、コーヒーをすすりながら余韻に浸る。今回は定番フレーバーを選んだけれど、季節限定も気になった。

そういう意味で、Sサイズでも2種類を組み合わせられるのはありがたい。チョイスに迷ったら3つの味を選べるMサイズで決まり!

お客さんの笑顔がスタッフ全員のやりがいに

すべての人にやさしい『あまーのあまーの北千住』は、古民家カフェらしい温かみに満ちている。それは建物が醸し出すレトロな雰囲気に限ったことではない。従業員やお客さんへの気配りが行き届いているからこそ、さまざまな近隣住民に親しまれている。

店内の柱にあえて付けたままにしてある部屋番号の札。ここがアパートだった頃の名残だ。

パソコンを持ち込んで仕事をする人から子連れのママさんまで、客層は幅広い。とくに乳幼児を連れたお客さんにとってうれしいのは、バリアフリー設計や店内のラックに設置された絵本だろう。

「これらの絵本は、ご寄付いただいたものなんです」と小川さん。

「法人が運営する障害者の作業所で、寄付していただいた書籍をキレイに製本して販売する取り組みもやっていました。オーナーのこだわりで、コーヒー豆の焙煎やランチに使う野菜の栽培なども作業所でおこなっています」

ラックに設置してある絵本は自由に閲覧可能。子連れのお客さんに重宝されている。

小川さんを含め、ここのスタッフは障害福祉の支援者でもあり、職場としてのサポート体制が整っている。そのうえで小川さんの店づくりにおける目標は「近隣の憩いの場になる」ことだ。

「お客さんもすごくいい方が多くて。皆さん笑顔で『ごちそうさまでした』と言ってくれますのでね。それがぼくらのやりがいになっています」

撮影に協力してくれたのは副店長の小林さん(左)とスタッフの髙橋さん(右)。

ランチにはグルテンフリーのパスタや、ヴィーガン対応のカレーといったメニューも用意されている。ジェラート付きのセットもあるので、カフェ利用はもちろんランチタイムにも通いたくなる店だ。

あまーのあまーの北千住(あまーのあまーの きたせんじゅ)
住所:東京都足立区日ノ出町38-16 さかの荘1F/営業時間:10:30~17:30LO/定休日:月(祝の場合は営業、翌火)/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩7分

取材・文・撮影=上原純

上原 純
ライター
東京都出身。編集プロダクション勤務を経て、2018年からフリーランスに。雑誌やWeb媒体で、グルメやビジネスなどの取材記事を中心に幅広く執筆。カレーとスイーツ全般、とくにチョコレートには目がなく、毎月コストコに通ってお菓子を買い溜めする。ブリティッシュロックやハードロック、ヘヴィメタルなどの音楽が原動力。

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