愛猫が『シニア期』を迎えたら…変えるべきこと・変えないほうがいいこと
猫のシニア期はいつから?
猫のシニア期は7歳頃から始まります。見た目はまだまだ若く元気で、特に変化もないという猫も多いので、考えにくいかも知れませんね。ただ、この頃から、身体の機能は徐々に低下していきます。
さらに年齢を重ねると、次第に毛艶が悪くなる、足腰が弱るなどの老化のサインが見られるようになるでしょう。口内のトラブルが起きやすくなったり、病気にもかかりやすくなります。
愛猫に元気で長生きしてもらうためにも、7歳を過ぎたら、環境やお世話の仕方を見直してみましょう。
猫がシニア期を迎えたら変えた方がいいこと
愛猫がシニア期を迎えたときに見直したいのが食事とトイレです。
噛む力が衰え、胃腸の働きも弱くなるので、フードは消化がよく、栄養バランスの優れた総合栄養食を選びましょう。
粒が大きく硬いものは、食べにくかったり、喉に詰まらせてしまう恐れもあるため、フードの形状にも配慮が必要です。
シニア期になると、動きが鈍くなり活動量も減るため水を飲む回数も減ってしまいます。脱水を防ぐために、いつでも水が飲めるよう、複数個所に水飲み場を用意しましょう。
また、足腰が弱くなり、トイレの出入りが困難になることがあります。トイレにステップを設置するなどして、段差をなくす工夫が必要です。
猫がシニア期を迎えても変えない方がいいこと
シニア期を迎えたからといって、環境を一変する必要はありません。
猫は環境の変化に弱くストレスを抱えてしまうので、それまで使っていたものはそのままで、段差をなくすなどの工夫をしていきましょう。
ただ、高さのあるキャットタワーは、登れなくなったり、落下の恐れもあります。低いものに替えてあげてもいいでしょう。
猫は高齢になると寝ていることが多くなりますが、身体機能が衰えても、動かずにいると運動不足になってしまいます。これまでの激しい遊びは控えつつも、体に無理のない程度に遊んであげて下さいね。
元気で長生きしてもらうために
シニア期を迎えたら、これまで以上に体調を気にかけてあげましょう。高齢になると病気のリスクが高まり、特に泌尿器系の疾患にかかりやすくなります。おしっこの回数や色、ちゃんと出ているかなどもチェックしてみて下さいね。
動物病院での健康診断も定期的に受けましょう。
猫は体調が悪くても、それを隠そうとする動物です。飼い主さんが小さな変化にも気づいてあげることが大切です。
まとめ
人間よりも成長の早い猫。まだまだ若いと思っていても、老化のスピードも人間よりずっと早いものです。7歳頃を目安に、シニア期の準備を整えていきましょう。これまで以上に、スキンシップも大切にしてあげて下さいね。
(獣医師監修:葛野宗)