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『ザ・ファブル』でマンガバトルとは? 時間を忘れる中毒性&マニアックな世界観が好評のパズルゲーム登場

ロケットニュース24

“一般社会に馴染むよう命じられた伝説の殺し屋” をコミカルに描いた人気マンガ『ザ・ファブル』。個性豊かなキャラクターたちによる軽妙なやりとりが魅力ながら、同時に濃厚な人間ドラマやアクションが描かれ、一度ページを開いたら読む手が止まらなくなる名作だ。

そんなファブルが初めてゲームになった! 殺し屋らしく銃撃アクションか、ヨウコも活躍できる格ゲーか、はたまた裏社会を賢く生き抜くアドベンチャーか。先行配信されていた体験版は、Steam上で「非常に好評」のレビューを獲得している。

しかし、ジャンルは “マンガ構築バトル” を核とした「マンガ×戦術パズル×ローグライク」だという。なんだそれは???

・『ザ・ファブル Manga Build Roguelike』

実際にプレイしてみよう。オープニングから南勝久先生の原作絵がふんだんに使われ、作品世界がぶわっと目の前に広がる。

プレイアブルキャラクターはアキラ、ヨウコ、鈴木の3人。主人公であるアキラ、ヨウコはわかるとして「ここで鈴木を持ってくるとはニクい……!!」と思わずこぶしを握ってしまう。追加キャラでアザミたちも……と期待したが、彼らは別のところで登場していた。

メインシステムはマンガの「コマ」をページに配置するコマンドバトルだ。といっても、初見だと何のことやらさっぱりわからない。

ひとつひとつのコマには移動、攻撃、防御、方向転換などのコマンドが割り当てられている。行動が上手くつながるよう、順番を考えながらコマを並べる。配られた手札から行動順を考えるカードバトルみたいなものか。

ここでマンガの原稿用紙が活きていて、正方形の枠線には長方形のコマは入らないなどの制約がある。よく温泉旅館にある「バラバラになったピースを正方形に戻してね」みたいな図形パズルにちょっと似ている。

敵のポイントをゼロにすれば勝ち。一度理解すれば、仕組みは実に簡単だ。自分の思った通りに行動がつながると、1ターンで敵を壊滅できるシーンもあり、「爽快」「気持ちいい」「時間泥棒」という声が続出。

しかし筆者は図形パズルが大の苦手……! 効果的にコマを配置できず、空白を残したまま自ターンを終えるなど、無駄ばかり出てしまう。あーでもない、こーでもないと延々とコマを入れ替える。気がついたら数十分が経っている。これは確かに時間泥棒……!

難易度「ノーマル」だと、ターン数に余裕があるので筆者でもクリア可能。しかし難易度「プロ」になると失敗ばかり。ローグライク(毎回ランダムで新しいステージが生成されるゲームジャンル)の要素があり、デッキ(手札)はプレイごとにリセットされ、一度でも失敗すると最初からやり直し。

RPGのように装備や経験値を蓄積していく仕組みではないので、頼れるのは自分の頭だけ。難しいけど、何度も何度も挑戦してしまう中毒性がある。

難易度「ノーマル」の1プレイはだいたい40分くらいだから、こりゃ時間がいくらあっても足りない……!

原作の世界観もよく活かされている。アキラは遠距離攻撃も近距離攻撃もできるオールラウンダー。ヨウコは敵を飛び越えて何マスも進めるなど機動力があるので、おのずと「位置」を意識した戦術になる。

鈴木は敵の進路に爆弾を置くなど、トリッキーな行動ができる。自分が動くのではなく、敵を動かす要素が多く、アキラやヨウコとはまったく違った戦術になる。ゲームが進むとプラスされるボーナスもキャラクター設定を反映しており、ついつい機能よりも物語重視で「ヒナ」を選んでしまう。

もうひとつのゲームモード「パズルモード」は、指定のコマを使って敵を全滅させることが目的だ。最適解を探す、詰将棋のようなゲーム感覚。難問になると数時間かかることもあるらしい。これは沼る……!

条件をクリアするとギャラリーが開放されて、南勝久先生の原作絵が見られるご褒美もあり。しかしこれまた「○分以内クリア」など難しく、筆者はコンプできそうもない。

・原作ファンならミニゲームも面白い

原作を知らなくても、ゲームとしてよくできているので本編はおおむね楽しめると思う。ただし、あいまに挟まれるミニゲームは別。

サンマゲームは、ジャストな秒数でボタンを押すストップウォッチゲーム。ただそれだけなのだが、プロとしてサンマを焼いていると思うと決して失敗できない。

さらに、わざわざ独立したコンテンツになっている「Bar Buffalo」は、ヨウコとカワイによる伝説の一夜がテーマ。男と女の熱い闘いが幕を開ける。

平成レトロゲームのようなどこか懐かしいドット絵に、「リモン」「ピスタチオゥ」などやたらイケボな効果音。レモンをかじる「チュ」という音が妙に生々しい。

※現実世界では意識を失うほどテキーラを飲むのも飲ませるのも危険です。よい大人は絶対に真似しちゃいけません。

・Nintendo SwitchとSteamで配信中

ゲームは今のところNintendo SwitchとSteamでしかリリースされていないのが惜しい! スマホでプレイできれば中毒者を続々生み出すこと間違いなし。版権モノにありがちなファン向けコンテンツではなく、ゲームとしての完成度が高い!

価格は税込1200円で、Steamでは2025年11月19日(水)まで配信開始記念20%オフセール実施中。Steam Deckとの互換性はまだ確認されていないが、筆者の環境では問題なくプレイできた。無料の体験版もあるので気軽にお試しプレイも可。原作ファンはもちろん、原作を知らなくてもゲームとしてかなり面白いのでぜひ!

参考リンク:PR TIMES
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.

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