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憧れを形にしていく喜び。夫婦ふたりで作り上げる森の中の自分らしい暮らし【地方移住者ストーリーvol.7(長野県北信地域)】

田舎暮らしの本

憧れを形にしていく喜び。夫婦ふたりで作り上げる森の中の自分らしい暮らし【地方移住者ストーリーvol.7(長野県北信地域)】

都会の喧騒を離れ、美しい自然に囲まれながら、趣味や住まい、大切な人との時間の充実にこだわった田舎暮らしをスタートする人が増えています。本連載では、都会から地方へ移住し、InstagramやYouTubeで移住後の田舎暮らしを発信している方々に、移住のきっかけや移住後のリアルな暮らしについてインタビュー。第7回は、関東から長野県北信地域に移住し、夫婦で森の秘密基地づくりにチャレンジしている様子を発信している「みつまき」のみつおさんにお話を伺いました。

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【 みつまきさん】
夫婦で行った世界一周の旅で出合った海外の田舎町に憧れ、移住を決意。2023年5月に関東から長野県北信地域に移住し、家族3人で森での暮らしをスタート。現在は好きな仕事をするかたわら、森に自分たちの基地を作るプロジェクトを進行中。InstagramやYouTubeで、森での日常や秘密基地作りの様子を発信しています。

「みつまきの森暮らし|1年で森を秘密基地にする夫婦」
Instagram @mitsumaki_forest_life
YouTube チャンネル youtube.com/@mitsumaki_forestlife

自然と調和し、森の中に秘密基地を作りながら暮らしを楽しむ「夫婦移住ストーリー」

――そもそも田舎に移住をしようと考えたきっかけは何だったのでしょうか?

 「私(夫・みつお)は以前大手百貨店の総合職として勤務していました。中国駐在中に新型コロナウイルスの感染拡大に直面。ロックダウンを経験した時に、人生何が起こるかわからないことを実感したんですね。改めて、自分の人生を見つめ直し、脱サラして妻(まき)と2人で夢だった世界一周の旅に行くことにしました。
 フィンランドの凍った湖で観たオーロラ、ラクダにゆられながら眺めた夕陽に染まるモロッコの砂漠、旅人の憧れボリビアのウユニ塩湖、世界一の星空に包まれたニュージーランド・テカポ......。旅先ではこれまで見たことのない景色に出合うことができ、夢のような時間を過ごすことができました。 旅を進める中、森と湖に抱かれたスイスやニュージーランドの田舎町に強く惹かれた私たちの頭に浮かんだのが、『こんな場所に住みたい』という思いでした」

――夫婦で世界一周旅行なんて、すてきですね! 帰国後は、すぐに移住に向けて動いたのですか?

 「そうですね。帰国後も『田舎町に住みたい』という気持ちは心から消えることはなかったので、すぐに情報を集め始めました。すると妻が長野県の空き家バンクで素敵な物件を見つけてきました。 世界一周の旅ですっかりフットワークが軽くなった私たちはすぐに物件の内見へと向かいました。 森の中にあるログハウス風な可愛いお家、美しい自然、美味しい野菜や果物......。その家での素敵な暮らしがイメージできたので、迷うことなくすぐに移住を決めました。
 サラッと決めてしまいましたが、今振り返ると、関東の駅から徒歩1分のタワーマンションから、長野県の最寄り駅まで車で30分の森の中に引っ越すというなかなかチャレンジングな決断でした」

――行動力が素晴らしい! スピード感のある移住でしたが、長野県に移住してみて、実際の暮らしはいかがですか?

 「住んでいる長野県北信地域は四季がハッキリとした美しい自然が魅力です。毎日、家族で移り行く自然の景色を眺めるのが至福の時です。
 移住して特によかったと思うのは、2人の共通の趣味である天体観測が気軽にできることです。移住前は車で遠くに出かけないと星は観られませんでした。今では家のウッドデッキから気軽に満天の星空を鑑賞でき、それが幸せです」

どの季節も自然が感動的に美しいです。特に秋の紅葉はため息が出るほど見事です。(みつおさん)

――家にいながら天体観測ができるなんて、都会では考えられないですね。どんな家に住んでいるか、ぜひ教えてください!

 「現在は賃貸でログハウス風の一軒家を借りています。どこからでも緑が見える 『窓から緑が見える暮らし』が妻の憧れだったので、それを叶えてくれるこの家での暮らしはとても気に入っています」

 「また、広いウッドデッキは、コーヒーを飲んだり、本を読んだり、趣味であるスノーボードの板にワックスを塗ったり、といろんな使い方ができて便利です」

 「家の庭では山菜が獲れます。ふきのとうやタラの芽などがたくさん生えてきて、天ぷらにすると美味しいです」

――逆に、移住してイメージと違ったことや、驚いたことはありますか?

 「住んでいるログハウスは森の中にあるのですが、家から外に出た時の虫の多さには驚きました。私(みつお)は東京育ちで虫が大の苦手。最初は小さい虫を見るだけで悲鳴をあげていました。ところが1年経つとすっかり慣れてしまい、今では虫たちをアミーゴと呼んで仲良くやっています。人間の環境適応能力ってすごいですね」

――もはや虫が友だちとは、さすがです。虫との付き合い方以外にも、ライフスタイルの変化はありましたか?

 「家族で過ごす時間が増えましたし、自然に囲まれた理想的な暮らしを実現することができましたね。子どもが1人いるのですが、自然に触れながらのびのびと子育てをしています。
 それ以外にも、せっかく田舎に移住したので、自分なりのライフスタイルのこだわりを持つようになりました。その一つは『好き』を仕事にすることです。 世界一周を通して、人生の大半を費やす仕事は好きなことをするべきだという考えになりました。 移住後の現在は、ミュージアムの学芸員と映像クリエイターという好きな仕事をして暮らしています。もう一つは、 ワクワクを信じて行動することです。やったことがないことでもワクワクするのならばチャレンジすることにしています。 ど素人ながらDIYで机を作ったり、家庭菜園に挑戦したりしています」

――移住2年目に突入したということで、現在取り組んでいること、注力していることは何でしょうか?

 現在、森に自分たちの秘密基地をつくるプロジェクトを進めています。InstagramなどのSNSで発信しているので、興味がある方はぜひ見てみてくださいね」

―― 最後に、地方移住や田舎暮らしを考えている方へ、メッセージをお願いします!

 「移住して田舎暮らしというと定年退職後というイメージがある方も多いと思いますが、今若い世代の移住者も増えてきています。多様な働き方が浸透し、今はとても移住がしやすい時代だなと感じます。全ての方におすすめはできませんが、自然に囲まれた暮らしに憧れる方、都会に疲れてしまった方、ぜひ田舎暮らしをご検討ください」

写真提供:みつまきさん(@mitsumaki_forest_life)

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