上司が細かいと思う瞬間、トップは「文章・表の作り方に口を出す」 対処法は「従っておく」が最多
エムフロ(東京都渋谷区)は10月7日、仕事をしている男女440人を対象とした「細かい上司に関する意識調査」の結果を発表した。それによると、「上司が細かいと思う瞬間」として、「文書・表の作り方に口を出す」ときとの回答が圧倒的に多かった。
「文書」「マナー」「スケジュール管理」 上司が「細かい」と思われる口出し
「上司が細かいと思う瞬間」について、最も多い154人が「文書・表の作り方に口を出す」と回答した。次いで「顧客対応・マナーにうるさい」(53人)、「スケジュール管理が細かい」(27人)、「自分のこだわりを押し付ける」(21人)、「物の場所・置き方にこだわる」(16人)の順だった。
最も多かった「文書・表の作り方に口を出す」については、以下のような声が挙がった。
・報告書の文字サイズと位置を直すように指摘すること(30歳代 男性)
・「文字間のスペース」「点の入れ方」「改行の場所」を細々いわれ、細かいと思いました(40歳代 女性)
文書の「フォントの種類」「サイズ」「色」「余白」の指摘を受ける傾向が強く、「句読点の場所」「てにをは」を修正するよう求められる人もいた。
次に多かった「顧客対応・マナーにうるさい」では、以下の声が寄せられた。
・物の渡し方について、両手で持ち頭を下げて渡すように指摘された(20歳代 女性)
・取引先との商談で、一人称の「僕」「私」などまで上司と同じ言葉遣いを求めてくる(30歳代 男性)
同社は「『靴下の色を注意された』『封筒に入れる紙の向きを修正された』という人もいて、同僚や顧客を不快にさせないためにマナーは重要だが、指摘が細かくて驚いた人も多いようだ」とコメントしている。
3番目に多かった「スケジュール管理が細かい」では以下の声が挙がった。
・数秒の無駄な作業を指摘された(20歳代 男性)
・用事で出勤が遅れるとき、分単位でランチや残業の調整をさせられる(30歳代 女性)
調査結果では、トイレに行く時間やドリンクを飲む時間などを指定されたりしている人や上司が残業に厳しく、回避できない理由で残業している場合も注意されて釈然としない思いを抱えているケースもあった。
上司の細かい指摘は「重要ではない」が最多、対処法は「従っておく」
上司に細かい指摘を受けたときの気持ちについて、「重要だと思えない」(96人)が最も多く、次いで、「納得する・勉強になる」(81人)が入ったが、3番目以降は「面倒くさい」(43人)、「イライラする」(41人)などと全体的にはネガティブな受け取り方をしている人が多かった。
「細かい上司の対処法」は、「従っておく」(204人)が最も多かった。次いで、「深く考えず受け流す」(95人)、「上司に合わせる」(56人)と続いた。
「従っておく」との回答について、従う理由として、「相手が上司だから」「反論すると面倒なことになるから」などの回答が目立ち、納得できる指摘の場合は、「自分のためになるから」と素直に受けて入れて従う人もいた。
「深く考えず受け流す」理由としては、「まともに聞いているとイライラするから」「上司も指摘したことを覚えていないから」「納得できないことが多いから」などの回答が多く、自分自身のやり方に自信があり、指摘を受け入れていない人もいた。
同社は細かい上司について、「『細かく管理されると成長につながらないし、信用されていない感じがする』という意見もあり、人材育成の観点からも注意が必要」とコメントしている。
今回の調査は8月29日から9月12日にかけて、インターネットで実施。有効回答数は女性268人、男性172人の計440人だった。
発表の詳細は同社の公式ホームページで確認できる。