今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉県・亀山湖】
真冬に大型釣りなんて寝言を言ってる場合かよ、などの声が聞こえてきそうだが、実はそれほどシビアではない釣り場がある。千葉県君津市にある亀山湖なら放流量もそれなりに多く、厳寒期でもウキが動く。また日並み次第ではヨンパチ台まで狙え、あなたが強運の持ち主なら50cmを引っ張り込めるかもしれない。人気が去った湖面に浮かび、静かに大型釣りを楽しんでもらいたい。
亀山湖の概況
水を必要とする時期ではないが雨が降らないので、毎日少しずつ水位は下がっている。といっても現時点で満水からマイナス30cmほど。水位が高いほど垂れ下がった木に舟を着けやすいので、これ以上下がってほしくはない。もっと減水すれば水中立ち木が現れるが、真冬にそれは望めない。
釣況は一部で好調の報がある。笹川筋第2崩れ周辺で、12月2週目に46cm超を頭に40枚以上。ただしこれは相当日並みがよかったと思われ、今後はいい日で10枚も出れば御の字だろう。サイズは、盛期ほど大型は望めずよくて48cmがリミット。アベレージは35~40cm程度と思われる。
ポイント
亀山水産センターを起点にするなら、厳寒期のポイントは複数ある。なかでも代表的なのが、センターからもほど近い川晴ワンド両サイドと、桟橋対岸、そして桟橋直着けで、いずれも竿21尺以上のチョウチン釣り。要するに深場待機の越冬ベラを長竿で狙い撃ちする釣り方。さらにもう1つは、3面実釣記でも記した笹川筋中流域の水深約4mエリアの宙釣りだ。
越冬エリアならモジリはあまり気にしなくていいが、笹川筋だけは朝のモジリがなければ危険サイン。逆にモジリがあれば「今日はいただき」という状態になるかもしれない。
また盛期でもよく狙う川面台やトンネル下、川晴ワンド並びの竹ヤブなども長竿深宙で狙うなら面白い。真冬のこの時期は水深がたっぷりあることが条件で、さらにそこを長竿で狙うのが必須。
であればなぜ笹川筋中流域は深くないのか。これはあくまで想像だが活性の高い魚だけが浅場に上がり、その理想ラインが笹川第2崩れ周辺なのだろう。よって活性の高さを示す指標のモジリがこのポイントに限り必須要件で、仮にモジリが見られないなら深場に移動したほういい。ただし朝はモジリがなくともエサ打ちを始めるモジリが出始めることもある。
タックルとエサ
水深がどうであれ底釣りはNG。アタリがほしいからとエサを底に着けた瞬間から、コイの餌食になるだろう。なお水深がもっと浅ければ話は別だが、浅すぎてはそもそもヘラが回ってこない可能性がある。
実釣の際も、記者のところにも魚の雰囲気はあった。あったにも関わらずアタリが出せなかったのは、エサや仕掛けが合っていなかったに他ならない。
推薦タックルは図を参照いただきたいが、仮に記者のセッティングで同氏のエサを使うと、まずタナまでエサが持たない。理由はハリが小さいからだ。最低でもサイトなら16号以上を結び、できればウキも細めのパイプトップかムクを使いたい。つまり軽くて軟らかいエサを抵抗なくタナまで届けられれば、アタリにつなげられる可能性は高まる。
一方、記者のような小バリでも持つ硬ネバタッチだと、よほど魚の活性が高くないと反応してこないということが今回の実釣で証明された。
しかし両マッシュに不慣れな人が、いきなり及川氏のエサを使っても難しいだけだろう。そこでマッシュポテト単品、およびマッシュポテト&凄麩の基本ブレンドに加えて、カルネバやGDなどエサ持ちをよくする銘柄を持ち歩くことを推奨したい。
まずは及川氏のタックルをコピーして打ってみて、それでエサが持たなければ少しずつネバるエサを加える。この時、練り込んでしまうと記者のような硬ネバになりかねないので、粉材を混ぜる程度にとどめて打ってみてほしい。ネバる素材ではなく藻べらやもじりなどを代用してもいい。とにかくバラケ性を保ちつつタナまで持って、そこでしばらく耐えているようになればアタリが出る確率は上がるはずだ。
なお以上のことは狙うタナの深さを問わない。3本だろうが24尺いっぱいだろうが同様のエサが必須で、それを実現させるのが仕掛けのセッティングと心得たい。
盛期は記者のような硬いエサでも食ってくるが厳寒期の大型は、このようなエサはほとんど口にしない。仮にどうしても軟らかいエサが難しいなら、思いきって両グルを試してみよう。記者はあまり経験がないが、ジャミが静かな今ならグルテンも効くかもしれない。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年1月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。