釣り上級者が釣果アップのためにやっている3つのこと 観察して仮説を立てる癖をつけよう
釣りは「ただの趣味」から「本気の技術」へと変わる瞬間がある。それは、数をこなした先にある“本質的な気付き”を得た時。今回は、筆者自身が現場での試行錯誤から得た釣果直結のコアな知見を3つご紹介する。
1. 潮と風の交点を狙って釣る
「潮目」だけを追っても釣れない経験はないだろうか。実は、潮と風の流れが交わる場所=ベイトが溜まりやすく、魚の突っ込みポイントになる場所だ。
ヨレに潜む魚が狙い目
例えば風速2〜4mの横風が吹いている時、沖にできた潮目のラインが岸際の風裏とぶつかる場所にヨレが生まれる。ここにはベイトが滞留しやすく、フィッシュイーターが付きやすい。
PEラインの弛み方で「潮+風の方向」が可視化できる。キャスト後、ラインの膨らみとテンション変化を数投観察するだけで、目に見えない“差”を感じ取れる。ベテランはこれで「打つ場所」を選んでいることが多い。
2. 底から10cm上を探る
底ベタを攻めて釣れない=魚がいない、とは限らない。実際、ほとんどの魚は「底のすぐ上」=ストラクチャーから離れた10〜20cmの空間に滞留していることが多い。
レンジ調整で食わせる
例えば落とし込み釣りでガン玉を0.5号→0.3号に変えるだけで、フォールスピードが微妙に遅くなり、魚の見える時間が長くなる。それだけで食いが変わる。
仕掛けの“止め”も重要だ。仕掛けを落としてすぐに誘うより、一瞬“止め”を入れることで、タナにいる魚のバイトが出やすくなる。これはボトム系ワーミングにも通じる考え方かもしれない。
3. 釣れるタイミングを待つ
釣れない日=魚がいない、と思いがち。実際は魚が口を使う“瞬間”を逃しているだけのことが多い。
これを逃さないためには、毎投の仕掛け回収や投入スピードを一定に保つことが重要。それにより、自分のリズムが崩れず、その「瞬間」を逃さなくなるだろう。
爆釣タイムを逃さない
朝まずめだけで帰るのはもったいない。日中でも「潮が緩む時間帯」に大物が浮くことがある。夏場なら昼前、冬場は15時前後にかけて水温の変化で活性が上がる魚種も。
仮説を立てて釣果アップ
釣果を上げるには、道具や場所よりも「現場での観察力と仮説の組み立て」が重要だ。そのうえで、今回紹介した3つの知見を取り入れてみてほしい。釣りの「納得」に違いが生まれるかもしれない。
<押田利一/TSURINEWSライター>