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猫には『厳禁なお手入れ方法』7選 健康を損ねる可能性も?

ねこちゃんホンポ

猫に「厳禁なお手入れ方法」7選

1.シャンプーのしすぎ

猫は本来、グルーミングをすることで体を清潔な状態に保つことができます。犬のように散歩をすることもあまりないので、完全室内飼いであればシャンプーをする必要はほとんどありません。

水が苦手な猫も多く、シャンプーを頻繁にすることは猫のストレスにつながるだけでなく、猫の体に必要な皮脂を洗い流してしまい、「皮膚トラブル」につながる危険性もあります。

よほどの汚れが付かない限り、シャンプーをする必要はありません。

2.爪の切りすぎ

猫のお世話の中でも「爪切り」が苦手、という方は多いのではないでしょうか。

猫にとっても爪切りは苦手な子が多く、暴れてしまい、なかなか切ることができないことも多いですよね。

しかし、爪切りの頻度を減らそうとして「切りすぎ」てしまうのは大変危険です。猫の爪には血管や神経組織が通っており、切りすぎると出血して痛みを伴います。

そのため、猫の爪を切るときは血管や神経部分を傷つけずに切る必要があるのです。

ただ、暴れる猫の爪を切るのはなかなか難しく、回数を減らすために「なるべく短くしておきたい…」という気持ちはわかります。

ですが、出血してしまうと止血するのも大変ですし、猫の爪切り嫌いも悪化してしまうのでおすすめしません。

ご自身の使いやすい爪切りを探しながら、洗濯ネットを使用するなど対策をとりつつ、先端を少しずつカットしていくようにしましょう。

3.アルコールの含まれたシートを使う

猫の体はアルコールを少量摂取しただけで酔っ払ったようになってしまい、飲む量が増えると中毒症状を引き起こし、最悪の場合死亡してしまうケースもあります。

消毒などで使われることの多いアルコールですが、猫の体を拭くときや家の中のものを拭くときに使う「アルコール除菌ウェットシート」にも注意が必要です。

特に猫の目や鼻などの粘膜に触れると、刺激が強く痛みを伴う可能性があります。

アルコールの含まれたウェットシートで猫の体を拭いた場合、その体を猫が舐めることでアルコールを摂取してしまい、中毒症状を引き起こす危険性もあります。

猫の体を拭くときは、お湯で湿らせた濡れタオルなどを使用し、猫のいる部屋の掃除をするときにはアルコールの含まれていない除菌シートを使用するようにしましょう。

4.トイレのたびにお尻を拭く

猫の肛門は非常にデリケートなので、うんちをした後に毎回拭いてあげる必要はありません。

しかし、子猫や老猫など排泄がうまくできなかったり、トイレ後のグルーミングができなかったりする場合は、濡らしたコットンなどで優しく拭いてあげるようにしてください。

このとき注意すべきなのが「乾いたティッシュで拭かない」ということです。

乾いたティッシュで粘膜を拭くことで、肛門を傷つけてしまう可能性があるので気を付けましょう。

5.丁寧すぎる掃除

猫は自分のテリトリーに自分のニオイをつけることで「マーキング」をしています。

そのため、部屋の隅々まで拭き掃除をしたり、猫のベッドや毛布をこまめに洗濯してしまうことで猫のニオイを消してしまうことになるのです。

飼い主としては常に部屋を綺麗にしておきたい気持ちがあると思いますが、猫にとって丁寧すぎる掃除は「自分の縄張りを荒らされている」のと同じことです。

猫のストレスにつながることもあるので、掃除をするときは日にちを分けて少しずつするなど工夫する必要があります。

6.一日に何度もブラッシングをする

猫にブラッシングをする目的は、抜け毛を飲み込んでしまう「毛球症(もうきゅうしょう)」を予防するために行います。

長毛種は毎日、短毛種は週2~3回くらいが目安と言われていますが、1日に何度もブラッシングを行うのはNGです。

ブラッシングのしすぎは、抜け毛だけでなく生えている毛まで抜いてしまい、痛みを伴うこともあります。

ひどくなると毛が薄くなったり、脱毛したりすることもあるので注意しましょう。

また、ブラッシング自体にストレスを感じる猫も少なくありません。体を拘束されたり、触れられたくない部分のある猫はブラッシングが苦手です。

苦手なことを何度もやられてしまうと、猫にとっては大きな負担となってしまうので気を付けましょう。

7.綿棒で耳掃除

猫の耳を綿棒で掃除することで、耳の中の粘膜を傷つけてしまう可能性があります。

本来、猫の耳アカは自然に取れるため、あまり掃除する必要はありません。汚れているなと感じたら、湿ったコットンを使って表面を軽く拭くだけで大丈夫です。

間違ったお手入れは逆効果に

愛猫のために、と間違ったお手入れをすることで、かえって猫の健康に悪影響を及ぼす危険性もあるので注意が必要です。

猫は本来グルーミングによって自分の体を清潔に保つ習性があります。そのため、必要以上に私たちがお手入れをする必要はありません。

子猫や老猫など、お手伝いが必要な年齢の場合や、誤って体を汚してしまったときにだけ丁寧に洗ってあげるようにしましょう。

まとめ

猫の体に触れることは、病気や怪我などの異変を知るために必要なコミュニケーションのひとつです。

しかし、過剰に行ってしまうと猫にストレスや怪我の原因となってしまうことがあるので、注意しましょう。

ブラッシングや掃除の頻度は、猫の年齢や猫種によって異なります。愛猫にとって必要なお手入れを適切な頻度で行えるよう、しっかりと調べてからするようにしてくださいね。


(獣医師監修:加藤桂子)

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