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自民党本部・首相官邸襲撃犯を再逮捕…予兆がつかみにくい「ローンオフェンダー」の不気味

日刊ゲンダイDIGITAL

黙秘を続けている(臼田敦伸容疑者)/(C)日刊ゲンダイ

 衆院選期間中に自民党本部と首相官邸に車で乗り込み、警備中の機動隊員らに向けて火炎瓶などを投げつけたとして先月19日、公務執行妨害容疑で逮捕されていた男が8日、殺人未遂、火炎瓶処罰法違反容疑などで再逮捕された。

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■今年春ごろから犯行を計画か?

「再逮捕されたのは埼玉県の職業不詳・臼田敦伸容疑者(49)です。臼田容疑者は東日本大震災以降、反原発運動に関わり、2012年には仲間らとともに原発廃材受け入れを巡っての抗議活動で逮捕(建造物侵入容疑で逮捕されたのちに威力業務妨害罪で起訴)された過去があります。それ以降は目立った活動歴はありませんでしたが、今年春ごろから機動隊襲撃時に火炎瓶として使用した450ミリリットルのワインボトルを購入。用意周到に犯行を計画していたようです」(社会部記者)

 逮捕以降、臼田容疑者は完全黙秘を続けているというが、現時点で共犯者の存在は確認されておらず、臼田容疑者は単独テロ犯「ローンオフェンダー」だとみられている。

「22年に起きた安倍晋三元首相の襲撃事件や翌23年に起きた岸田文雄前首相の事件など、近年では単独犯による要人テロ事件が相次いで発生しています。それらの事件や今回の臼田の事件のように、準備から実行までを一人で行う『ローンオフェンダー』は事件の予兆がつかみにくい。そのため、警視庁は来年4月から公安部にローンオフェンダー専門捜査部署を設置する方針を固めました」(同前)

 専門部署は「公安3課」とし、刑事や生活安全、地域などの部署が得た不審者情報などを集約。捜査の司令塔としての役割を果たすという。

「公安3課では、犯行に使用される可能性がある化学物質の購入者に対しての身元確認も行う予定です。これまで一元化されていなかった情報が一つの部署に集約されるため、ローンオフェンダー対策としては効果があると思われます」(同前)

 新部署設立は日本でも凶悪テロが無視できなくなってきている証左ではないのか……。

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