トラブル続出の初産!産後は、脱肛や縫合の痛みとの闘い…
ライターの“Milk”です。私には2人の息子がいますが、出産の時にいろいろなトラブルがありました。前回は、やっと出産したと思ったら、「癒着胎盤」で「胎盤用手剥離術」が行われたこと、その痛みなど出産直後のことについてお話しました。今回は、産後の肥立ちについてのお話になります。
臍帯巻絡で赤ちゃんは保育器へ。初対面は翌日!
我が家の長男は、出生時に臍帯巻絡(さいたいけんらく)で生まれた為、そのまま保育器行きで出産直後に顔を見ることができませんでした。翌日、看護師さんが私の元へ赤ちゃんを連れてきてくれましたが、対面できたのはたった5分だけ。吸引分娩により頭の形が縦に伸びていて、髪の毛がほぼ皆無、更に半目を開けて寝ていたので、印象は“宇宙人”そのものです。
出産した昨日は無事生まれてくれたことだけに感謝していたのに「頭の形がこのままだったらどうしよう?髪生えるのかな?他の赤ちゃんより泣き声が小さい気がする」など、既に先を案じて、小さいことを気にし始めている自分がいました。
「脱肛」の悪化と「縫合」、痛みのダブルパンチ
臨月に入る頃から便秘になり、子宮の圧迫もあって痔が気になっていたのですが、分娩によって、一気に「脱肛」が出現してしまいました。ベッドで寝ていてもつらい、歩けない。ドーナツ型の座布団を借りても、組織自体が腫れているのでジンジン痛みます。
家族や友人が産院に駆けつけてくれましたが、ベッドの上から動けず情けなかったです。それに「会陰切開&裂傷縫合」の痛みも重なったので、ダブルパンチでした。
夜は一睡もできず、消灯後、暗い病院の廊下を這うように夜勤の医師に助けを求めました。痛み止めをもらいましたが気休め程度で効果はありませんでした。
「妊娠中に、もっと食事などで便秘改善をしておくべきだった…」と後悔しました。そして、その激痛は大切な赤ちゃんにも影響を及ぼしました。ただでさえ初乳を飲ませるのが延びていたのに、私の痔のせいで、授乳スタートがまた一日先延ばしになってしまったのです。
出産4日目に母子同室、授乳がスタート!母性が目覚める
まだ宇宙人っぽい我が子ですが、生後4日目に同室になり、授乳も本格的にスタートとなりました。初めは乳首にうまく吸い付けなかったのに、たちまち強い吸引力で飲むようになり、乳首が腫れてくるほどでした。
この日初雪が降り、窓の外は真っ白でした。「この子は、世界で唯一人、私だけを頼りに強く生きようとしている。かつて私だけを頼ってくれる存在が居ただろうか。雨の日も雪の日も嵐の日も、私は何があってもこの子を守る…そんなかけがえのない、無償の愛の対象がこの世に存在している」。母となった喜びを生まれて初めて味わった瞬間でした。
弱音を吐いている場合ではない、という自覚が、その時襲われていた様々な痛みを克服する力に変えてくれたと思います。その3日後、抜糸をして少し痛みも緩和し、一週間の入院を終え、晴れて退院しました。その時、彼は3400グラムになっていました。
出産予定日より9日遅い妊娠41週目。体重2934グラム、身長48.5cmで誕生しました。「産みの苦しみ」と言います。初産は長くかかるものですが、破水から24時間、臍帯巻絡で心音低下、癒着胎盤で胎盤用手剥離術、会陰裂傷、脱肛と思いがけないトラブルが次々起こりました。でも、「案ずるより産むがやすし」。お産も子育ても母親が前向きでいることが大切。それが子どもの人間形成にも良いことを、失敗しながら体験してきました。子どもに強くしてもらい、親にしてもらっていると私は感じています。
[Milk*プロフィール]
50代パート主婦。夫と二人暮らしです。旅行とライブと手芸が好きで、夫や友人と時間が許す限り国内外の旅行をしています。子どもは、現在結婚している30歳と、独身で一人暮らしの25歳の息子二人です。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。