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南区三春台・清水ケ丘地区 ループバスが実証運行 初年度目標は収支率25%

タウンニュース

ループバスに乗り込む木曽川会長

南区の三春台・清水ケ丘地区で4月14日からワゴン型車両の乗合バス「おおたループバス」の実証運行が始まった。運行に先駆け11日にはお披露目式と試乗会を実施。おおたループバス協議会(木曽川一三会長)のメンバーや地域住民、行政関係者らが集まり、運行開始を祝った。

おおたループバスは、従来の「横浜市地域交通サポート事業」の支援内容をさらに拡充させ今年度から始まった「みんなのおでかけ交通事業」を活用。実証運行は2年間の予定で、1年目は収支率25%(支出に対する収入の割合)、2年目は35%を目標とする。また「需要に合った運行内容か」「地域全体の移動の変化」などを検証する。

車両は乗客定員9人のワゴン型で、平和交通のドライバーが運行する。ルートはすべて南太田駅近くの「フジスーパー前」を起点とする、【1】新坂ルート(れんげ院→さいとう美容室前→角清前→庚坂中央)【2】清水坂東ルート(庚台→七曲り中央→久保山霊堂前→常清寺前→清水坂中央→平山塗装前)【3】清水坂西ルート(庚台→常清寺前→清水坂中央→平山塗装前→清水ヶ丘ハイツ前→コンフォール清水ヶ丘→聖隷横浜病院東)の3つ。1周およそ3Kmで所要時間は約15分。平日の午前9時台から午後4時台で1日21便(各ルート7便)。運賃は大人300円(高齢者割引あり)、小児150円(未就学児無料)となっている。

検討から約10年

南太田駅と約1Km北側に位置する三春台・清水ケ丘地区との高低差は約50m。地区内を走るバス路線の停留所とも高低差があり、以前から新たな交通手段を望む声が上がっていた。

そこで2016年、地域まちづくり活動グループを立ち上げ、検討を開始。17年には、6つの自治会町内会を対象にアンケートを行い、1266通(回収率44・5%)の回答を得た。アンケートでは移動に困っている人は73・6%。特に斜面地で割合が高く、「バスの便数が少ない」「坂道や階段などがあり、徒歩での移動がつらい」などが理由としてあがった。

結果をもとに協力事業者の確保に向けた調整などを進めていたが、コロナ禍で一時活動が停滞。昨年4月にようやく検討を再開し、現在に至った。木曽川会長は「これからが本当のスタート。地域や行政などの協力のもと皆さんに乗車していただいて、本格運行につなげたい」と話した。

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