「ごめんね…」母の介護でぶつけたイラ立ち。心が折れた私を救った感謝の言葉とは【体験談】
介護の体験談はさまざまありますが、私にとっては、想像をはるかに超える大変さと、心の葛藤の連続でした。
感情が入り混じった対応に
認知症を患った母の介護では、毎日同じ質問を何度も繰り返されることが続きました。最初は落ち着いて返していた私も、次第に感情を抑えるのが難しくなっていきました。幻視や妄想への対応も重なり、心身ともに疲弊していたと思います。
母の突然のひと言
そんなある日、疲れ切った私に向かって、母がポツリと「ありがとう」と言ったのです。そのひと言で、張りつめていた気持ちがふっと緩み、涙が止まりませんでした。
病気の進行とともに、できなくなることが増えていく母の姿を見るのは、本当につらいものでした。それでも、小さな会話や、手を握ったときのぬくもりが、私の心の支えになっていました。
どうしても後悔は残るもの
みとりの時期には、「もっと早く、もっと何かできたのではないか」と、後悔が頭をよぎることもありました。それでも、最期の時間を一緒に過ごせたことは、今も深く心に残っています。
介護というのは、決してラクな道のりではありませんでした。でもそのなかに、小さなよろこびや感謝の気持ちがたしかにありました。
まとめ
完璧を求め過ぎず、ほんの少しでも笑顔になれる瞬間を大切にすること。それが、私が母の介護から得た、何よりの学びだったと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:田原ふうか/50代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)